アメリカの時計 観劇 リー・ボーム 1幕 | てんてんてん

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矢崎広さんが大好きです。
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アメリカの時計、矢崎広さんについて


まずは衣装から

ジャケットを着ている時

脱いだ時

この他にタンクトップになる時がありました

シンプルな衣装がスタイルの良さを引き立たせてとても素敵でした




アメリカの時計観劇感想にも書きましたが、

お芝居が始まる前に役者さんたちが次々と出てきて椅子に座ります。矢崎さんは下手から出てきてやや下手側の椅子に座りじっと客席を見つめていました。矢崎さんの真正面の席だと恥ずかしくなって思わず目を逸らしてしまいそうになりますが、目を逸らすのは勿体無いので見つめ返しました。舞台奥は暗めで最前列からでも少し距離があるので実際は正面を見ているって感じでしょうが、私の脳内は私に都合よく見つめあったという記憶になってます♡



リーが立ち上がり『アメリカの時計、アーサー・ミラー』と言ってお芝居が始まります

戯曲にはリーは50代白髪まじりツイードのジャケットとありますが、舞台では最初にあげたジャケットを着ている写真の姿でした。衣装などは変わりませんが、年齢を超えるお芝居には定評がある矢崎さん、声色や立ち姿や仕草などで今演じている年代がわかります



まずは靴磨きに靴を磨いてもらっているシーン

客席に背を向けて靴を磨いてもらうのですが、パンツのポケットに手を入れてるので綺麗なお尻のラインがよーくわかります。いきなりありがとうございます



次は少年リー君

さっきまでのイケメン&イケボはどこへやら。お母さんの髪がバッサリ短くなっているのを見てすごく驚きます。え?何で?え?え?って感じで目を見開いたり顔をしかめたりいろんな角度で見てみたり。めーーーっちゃ可愛い♡

戯曲ではローズと歌うと書いてありますが、ローズ1人で歌いリーの歌唱場面はありませんでした。歌聴きたかったな…


リー君は裕福な家庭で家族の愛情をたっぷり受けて育った素直な良い子。お父さんお母さんもとても素敵でそりゃリー君みたいに素敵な子になるわと納得です



酒場のシーン

大人のリーが場面の説明をして、矢崎さんはその後酒場の客として舞台にいました。

途中踊るシーンがあり、踊り狂ってるのかっこ良かったな



少年リー君に戻り自転車に乗ってお母さんと話すシーン

自転車を自分の貯金で買いウキウキなリー君

お母さんはリーに質屋にダイヤのアクセサリーを持って行くように頼みます。質屋を知らないリーにお母さんが説明し状況がわかったリー君。そこに友達が通りがかり、お母さんのおつかいに行くなら一緒に行くと言うのを断るリー君。この時のダメだよって言う一言は声を荒げるというわけではないのですが友達には見せたくない家庭の状況、踏み込ませたくないというリーの拒否する気持ちが伝わって来てとても切なかったです


再び自転車に乗ってリー君登場。自転車のシーンでは実際に漕いでグルグル回るのですが下が土で舞台もそんなに広くないので自転車を漕ぐの難しかっただろうなあ。推しが自転車を漕いでいる所を見るのはレアなので嬉しかったです


この再びの自転車のシーンでは自転車を盗まれてしまいます。落胆し泣くリー君を抱きしめて励ますお母さんがほんと素敵。お母さんも大切な宝石類を売らないといけない状況なのに。自転車が無いので走って行くと言うリーはクラウチングスタートで走り出す

2人は笑顔で終わるけど心の中は泣いてると思うと切なくて切なくて



競売シーン

最初はストーリーテラーとしての大人のリーとロバートソンの語りから入ります

競売が行われている時、天井のスクリーンには客席が映し出されるので私達観客も競売に加わっているようです。実際客席に向かって他にいないかと言われるので思わず手を挙げそうになる程臨場感ありました

矢崎さんは最初農民の群衆の役をし、競売のシーンでは険しい目つきで客席を見て入札者の役をし、農夫たちが判事達を押さえたら保安官役に変わり銃を構えます。スッと役が変わるのですが今何の役か佇まいなどですぐわかります。こういう所が好き過ぎる



場面が変わり、家に職を求めて農夫がやって来ます。話している途中で農夫はお腹が空きすぎて具合が悪くなり介抱するボーム家の人達

この時のリー君の優しい手♡介抱されたい…


職が無くお腹を空かせた人を見ても何もできないリー君。自分の事だけ考えろと言うお祖父ちゃんの言葉に納得できないリー



お母さんと大学の話をするリー

リーは学費がかからず大学に行ける方法を探している。お母さんは頭が良くて奨学金を取っていたが、時代もあり進学はできなかったのでリーを大学に行かせてやりたい。少し前までは裕福だったのにいざ進学という時期にお金が無いのがとても辛い。親の気持ちとしては子どもが望むなら借金でも何でもして希望する道に行かせてやりたい。がこの時代は借金さえできない

リーは進学せず仕事を探すと言うのもお母さんはかなり辛かったろうな。その後働きに行くリーにお金が必要な時にないなんて…と言うローズの切なさよ


リーが仕事に行こうと出たらお父さんが待っていて一緒に行こうと言う。黙々と歩く2人。お父さんがリーに幾ら持ってるかと聞き、25セント貰えないかと言います。この事はお母さんに言わないでくれと言うお父さん。裕福な家庭を築き立派な父としてのプライドもあったろうに息子に小銭を貰う父の気持ちよ、切な過ぎるよ


1幕最後のリーのセリフ

リーは未来への希望を持っているように感じるセリフを明るく希望を見ているように語るのですが、そうでは無い事はわかっていて…。この時のリーの気持ちが痛くて辛くて涙が止まりませんでした。今でも書きながら泣きそう。明るさの奥にある切なさの塩梅が素晴らしかったです。さすがでした



1幕では大恐慌でどんどん世の中は悪化して行くけどまだそのうち良くなると思っているところもあり。でも大きな波には抗えずどんどん沈んでいく…

こういう世の中でリー君の素直さ、柔軟に逞しく生きていこうとする姿が光でした