筆舌尽くしがたい、という言葉がいちばんぴったりである。
昨夜の大王丸のライブは、それほどに超絶だった。
もちろん、これまでにも何度も観て、その都度、最大級の賛辞を送ってきたつもりではあったのだが、昨夜はついに、メーターを振り切った。
想像の範囲を超えてといってもいい。
音楽的な細かいことはあえて言うまい。
杉山章二丸と大王ルイ、二人の天才が作り出した空気は、会場を飲み込んだ。
テクニックではなく、魂の発露、と言いたいところだが、最高レベルのテクニックに裏打ちされて初めて可能な演奏である。
音の質も、音の量も、そして、ふたりの心の対話も、すべてがメーターを振り切っていた。
ステージに登場した二人は、アイマスクで目隠しをしていた。何の演出か?と思ったらそのまま、目隠ししたままに曲演奏した。アイコンタクトできず、マイクの位置もわからない状態で演奏したのである。
これが、大王が事前に「今日は実験をしますから」と言っていたその実験なのであった。
この二曲が終わって、アイマスクを外した二人。
実はここからが、さあ、本気でやるぞ、という本当のライブのスタートだったと思う。
それまで目が見えないという制約の中で演奏したことが功を奏した。
まさに、すごいとしか言いようがない。ほかの言葉が見当たらない。
ギターのリフ、ドラムのフィル、ソロ、すべてが心のツボを突く。
一曲一曲、ライブが進むにつれてそのパワーが増していく。
むろん大王の詩の世界も、心をゆさぶる。大王の歌詞を、ただのユーモアとしか感じていない方は、もう一度ちゃんと聞いたほうがいい。ユーモアの奥に潜む風刺と思想が見えてくるはずだ。
だらだら書いていたら、長くなった。
とにかく、すごかったのである。大王丸。
あそう、むかし、クリームでクラプトンとジンジャー・ベイカーが繰り広げた延々と続くインプロバイゼーションのトリップ感、あれをたったの2分の曲でやってしまうのが「大王丸」なのかもしれない。
乱文、失礼。