1978年11月5日
By Rob Patterson(The Noblesville Ledger)
11月4日インディアナ州ノーブルズビルにて
UKは新しく結成されたスーパーグループで、バンド内の個人の過去のクレジットが長ければ長いほど、そのバンドの解散は早くなると言うロックの第八戒を無視しようとしているようだ。(モーセの十戒の第八戒は「汝、盗む勿れ」)
イエスやキング・クリムゾン時代から知られるビル・ブルフォードのキレのある派手なドラミングと、クリムゾンのヴォーカリスト兼ベーシスト、ジョン・ウェットンとの組み合わせは、UKがプログレッシヴ・ブリティッシュ・ロックの流れを汲むバンドであることを示唆している。
トニー・ウィリアムズと最後に組んだアラン・ホールズワースの意図的なフリーフォーム・ギターも加わり、UKはまたジャズ・バンドになった。
そしてエディ・ジョブソンの登場だ。
フランク・ザッパのロック・キーボード奏者。
混乱した?英国(U.K.)ではない。
UKの中にあるさまざまな方向性は、バンドを爆発寸前の危機に陥れるかもしれない。
しかし、UKにはダイナミックな緊張感があり、この新しいスーパー・グループが、スーパーでありながらグループとして終わるかもしれない、非常に説得力のある音楽を作り出している。
ブルフォードが説明するように、これらの古いクレジットはまだ厄介なダブルバインドである。
「その経験が助けになるのか、邪魔になるのかはわからない。私たちの場合、その経験が4人をより音楽に精通させ、リラックスさせるが、その反面、その経験は彼らがやりたくないことをやりたがらなくさせる。私が曲を提案すると、10分以内にそれはやりたくない、それはやりたい、それはやりたくない、となるんだ」
UKの民主主義では、それは同数得票を意味する。
「それが私たちイギリス人が常に行ってきたやり方なんだ」とブルフォードは言う。
しかし、マグナ・カルタ(大憲章)のような簡潔さではなく、キャンプ・デイヴィッド風の交渉と印象的なギブ・アンド・テイクを経て、ようやく音楽が完成する。
「このバンドには4人の強烈な個性があり、それがある種の緊張感を生んでいる」とジョブソンは説明する。
ブルフォードの意見に対するウェットンの意見の違いについて活発に議論した後、ジョブソンは振り返って少し微笑んだ。
「ここにいる僕らの誰ひとりとして、真っ当な答えを得ることはできないよ」
「本当に挑戦のようなものだ」とホールズワースは言う。
「他のどのバンドにいても、みんな私と同じように演奏していた」
しかし、このバンドでは、ロック、ジャズ、プログレッシヴ・クラシックのスタイル、そして4人の非常に率直な個性を、なだめすぎず、羽目を外しすぎずに融合させなければならない。
ここでは民主主義が機能しているようだ。
初の全米ツアーを経て、バンドはデビュー・アルバムのエキサイティングな音楽を豊かなタペストリーに磨き上げた。
ムーディーなウェットンのヴォーカル、邪悪でワイルドなジャズ・ギター、滑らかなシンフォニック・ヴァイオリン、波打つような未来的なムーグの陰影、火を噴くような機関銃のようなドラムの進行によってセットアップされた重厚なバラードからは、どんなものでも飛び出してくる。
英国がプログレッシヴ・ロックのグレート・ホワイト・ホープと呼ばれる所以である。
「コツは、誰かが得意なことに気づくことだ」とブルフォードは説明する、
「そして、その人が自分の得意分野で活躍できるような状況を作り出すことだ。それが民主的なグループを機能させる技術だ」
UKは、関係者全員にとってベストな状況(プレイヤーからプレイヤーへとフォーカスが常に移り変わるため、首が凝りやすくなる)であるようだ。
結局のところ、過去の印象的なクレジットに何の価値があるのだろうか?
◼️たった一枚のアルバムで崩壊したラインナップを予見するような記事でした。
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