◾️DVDオーディオのSACD版

(デカジャケとは別物でした)



Artist:Yes

Title:Fragile

Year:2011

Warner Japan WPCR-14167


買っていなかった2011年にリリースされた『こわれもの』のSACDハイブリッド盤(日本盤)です。

未開封盤をアマゾンで売っているのをたまたま見つけたので、ついつい魔がさして買ってしまいました(笑)

発売時価格にプレミアが乗っていましたが、某有名店で見かけた中古盤よりは安くてリーズナブルでした。



実物を見るまで知らなかったのですが、SACD層には5.1サラウンドのマルチトラックが収録されていました。

自宅にサラウンド環境はありますが、SACDの再生環境(対応プレイヤー)がないので宝の持ち腐れです。

でもそれを知って気がついたのは、このSACDの元音源が、2002年のDVDオーディオの5.1と同じティム・ウェイドナーによるミックス&マスターだということです。


その根拠は、この時期他にマルチトラックはなかったこと、同じボーナストラックが収録されていること、バックスリーヴのデザインが似ていること、日本盤だけリリースされたことなどです。

それに何より盤面デザインがうり二つでした🤣

したがって、「DVDオーディオをSACD化したもの」だと思われます。

しかしSACDはCDプレイヤーで聴けることやリッピングできることがアドヴァンテージです。



サラウンドに関しては、楽器の定位などDVDAで聴いたことがありますが、ステレオ再生の音はどうでしょう。

これまでマスター音源が同じでもリマスタリング作業によって音がかなり異なることを知ったので、興味津々で聴いてみました。

比較対象は、以前比べてみた(関連記事参照)2014年のハイブリッドSACD(デカジャケ)と2022年のMQACD(紙ジャケ最終章)です。

この3枚は曲の尺が違うので、マスタリングが違うのがわかります。また、本盤だけにボーナストラックとして「アメリカ」が収録されています。(後述)



聴いてみた感想ですが、事前の予想どおり迫力&プレゼンス重視傾向の国内リマスター盤よりすっきりとした好みのサウンドでした。おそらくDVDオーディオの音をあまり弄らずにマスタリングしたのでしょう。

「デカジャケ」と「紙ジャケ最終章」で言うと、後者寄りのサウンドですが、低音も十分出ています。


しかし3枚とも十分に良い音です。

本盤はボーナストラックがあるのが利点ですが、販売流通枚数が少なそうなので、紙ジャケ最終章があれば十分でしょう。新品在庫は払底したようですが、最近価格のこなれた程度の良い中古盤をよく目にするようになりました。

無駄遣いでしたが「正体」がわかったのですっきりしました。



ボーナスの「アメリカ」ですが、別ミックスです。ギターを筆頭にこれまで聴こえなかった音が色々よく聞こえます。そしてこの曲だけ音質や音の傾向が異なるのもよく聞こえます。録音制作時期が異なるからでしょう。

そう言えばDVDオーディオのボーナストラック「アメリカ」を聴いていませんでした。反省(苦笑)


※あらら、この記事を書いた後でブックレットをよく見てみたら、ティムのクレジットがちゃんとありました。



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