■『The Night Watch』50周年



1997年にリリースされたのに、DGMジャパンの記事が「ザ・ナイト・ウォッチ50周年」というので読んでみたら、「収録日の1973年11月23日から50年経った」ということでした。

ナルホド。


KCメタル期のライヴアルバム『USA』はLP1枚もの、しかもエディ・ジョブソンのヴァイオリンをオーバーダブしたという中途半端なものでしたが、1992年に、ディヴィッド・シングルトンの手入れが施された『The Great Deciever』4枚組がようやくリリースされました。


ロバート・フリップが日本製の海賊盤を見て、その大半が1973年〜1974年のライヴだったことから、マーケットがあることに気がついて、その後のアーカイヴ大量リリースの端緒になったようです。さすがのビジネスマン。




それから5年、『虹伝説』に一部のみ収録されていた73年アムステルダム公演の待望のリリースが本作です。

「待望」というのは、本公演はBBCが放送したこともあり、『USA』の公演とともに昔から流通していた人気のあるライヴ音源だったからです。

フリップも、本作については久々にメンバー四人全員が揃ったお披露目イヴェントを米国で開催するほどの力の入れようでした。


ライヴ収録音源で制作されたことが後に判明した『暗黒の世界』の過半には本公演の音源が使われています。

ただし、『暗黒の世界』製作時に加えられたオーバーダブは、本作ではデイヴィッド・シングルトンの手によって取り除かれています。


自分は『ザ・ナイト・ウォッチ』のリリースにとても満足したので、その後の「偉大な詐欺師」の怒涛のリリース攻撃を無事にやり過ごすことができました(笑)

今では本作と『レッド』があればこの時期のKCはとりあえず足りている感じです。

もっとも歳のせいか、気力体力充実した時でないとなかなか聴く気になりません(苦笑)


Disc 1

01. Easy Money – 6:14

02. Lament – 4:14

03. Book of Saturday – 4:07

04. Fracture – 11:28

05. The Night Watch – 5:28

06. Impro: Starless and Bible Black – 9:11

Disc 2

01. Improv: Trio – 6:09

02. Exiles – 6:37

03. Improv: The Fright Watch – 6:03

04. The Talking Drum – 6:34

05. Larks' Tongues in Aspic (Part II) – 7:51

06. 21st Century Schizoid Man – 10:38

Recorded at the Concertgebouw, Amsterdam, 

the Netherlands, 23 November 1973



日本盤(プラケ初版)のブックレットはプラケ輸入盤ブックレットより大きいという困ったトリヴィア。


■『夜を支配した人々』という邦題ですが、直訳すると「夜回り」とか「夜警」じゃないかと。懐中電灯持ってるし。

彼が読んでいる本の内容を知ってますか?

(答えは盤面に書いてあります)



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