-Yellow Olla Plan- 北川昇吾
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ブータン

-Yellow Olla Plan- 北川昇吾

 今日、オレが買った写真集。

 「BHUTAN」 KENRO IZU

 一年ぐらい前から、欲しかった。
  
この、流転する生命体の忘れられない断片が収められている。
 
観ていると、幸せになる。


アンドロイド

今度、オレが演らせてもらうお芝居です。
 観に来てほしいです。

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ナンティン

 オレの家(借家)の庭には南天の木が生えている。

 毎年この時期になると、実が赤くなってくる。
 
 そんなことを道端で思い出した。

 なんで赤くなるんだろう?

 やっぱり誰かの眼を惹くようにだろう。
  
 実際オレも、こうして思い出してしまったし。

 そして、南天の実は鳥の大好物らしい。

 どうりで、これからの時期トリ野郎の声が聞こえるわけだ。
 
 冬の朝の音だよ。うん。

 それと南天の実は南天のど飴があるぐらい、乾燥させて飲むとのどにいいらしい。

 それと、南天は「災い転じて福を招く」の難転からきているそうで、縁起がよいらしい。

 それとその昔、武士の出陣に臨んで、南天の一枝を鎧の内に挿し武運長久を祈ったらしい。

 あと、雪だるまの目とかに丁度いい。

 なんかオリーブの木とはかけ離れた、というか正反対の様な南天の木には、日本を感じる。

 寒空の下、刀の訓練に励む武士の姿、その傍らに南天の木。

 木枯らし吹くなか、商売道具を背負い、長い帰路につく商人が家族を想う時、傍らに南天の木。

 南天、南天、ああ南天。

 実が成らないうちには、いっそ切り落とそうかと思った南天。

 その侘しさはどこからくるのか。

 トリ野郎は一心に実の熟すのを待っている。

フリーズィングタイム

 どこかの雑誌に冷蔵庫を開いた写真があった。
中身は、練り物をラップでくるんだ塊。刻まれた葱が入ったタッパーウエアー。
余ったカレーを入れたタッパーウエアー。ビール10缶程。
 きれいに整理されている。
 というかものがあまりない。

 オレはこういうピクチャーを見るとはっとする。

 たぶん実際にこのような冷蔵庫の中を見てもはっとしない。
誰かをはっとさせるために撮られたピクチャー。
 
オレの目の前にはハチミツと歯ブラシ入れと食器を立てかけるトレーとキャップのない歯磨き粉のチューブと開いた片栗粉のビニール袋。寝ているスプーン。焦げ付いたフライパン。ヤモリの張り付いているガラス窓。ガラスのコップが割れた魔法瓶。ステンレスの波打つ台。

それらを見てたら、その冷蔵庫の開いた写真を思い出したんだ。