野球場でもサッカー場でもそうなのだが、中に入るとその美しさに驚かされる。緑のグラウンドが息を呑むぐらい美しい。さらに西武ライオンズ球場の場合には、周りの壁がないので日の光に明るく映える木々の緑がそれに加わる。
ライオンズが19-3で快勝した5月5日の立役者は、キャッチャー細川だった。5-1でリードしていた6回、石井一が捉まる。5-2とされ二死満塁、交代した長田も押し出しの四球、打者は代打草野。間違いなく鷲は圧倒的な勢いで獅子を追い詰めていた。ライオンズナインと、球場を埋め尽くしたライオンズファンを逆転の悪夢からいっぺんに解放したのは、細川の一塁走者牽制刺殺の一球だった。
その裏、細川を含む下位から始まったライオンズは打者15人、10点の大量得点。細川の一投で明らかに潮目が変わった。
ライオンズ球場では、点が入ると明るいブルーの小旗が打ち振られる。球場全体を包む小旗の波は、球場が揺れているような錯覚を起させる。この回、球場は本当に揺れているようだった。