夢のシックスティーズ 二日堂の妄想の日々-サボテンの花2013

時々あとを付けたくなる。

毎朝、同じ特急に乗っている。もう十年以上、同じ車輛の同じ乗降口。

終点に近づくと、改札口に近い先頭車輛の前方の乗降口に向かって通路に列ができる。そばに立たれると鬱陶しいので、二輌目に移ったり、一輌目の後ろに席を取るようにしたり、たまに車輛を変える。しかし、一輌目の後ろがほぼ定位置。

一輌目の前方に乗る親子がいる。七十がらみの母と、四十代後半といった感じの娘。昔は、娘の夫らしき男と小学生ぐらいの男の子が一緒のことがあったが、このところ母娘しか見ない。なかなか二人並んで座れる席がなくて、後ろの乗降口から乗ったこちらと車輛の真ん中あたりで鉢合わせすることもある。娘は知らん顔して私の目の前の席に座る。

娘が窓側、母親が通路側、特急券は母親が出して渡す。娘は、見るからに化粧や身なりに気を使っている感じがある。人によってはきれいだというかもしれない。

二人は上野で銀座線に乗り換え、日本橋あたりで降りる。動き出した電車の窓からホームを歩く二人を見かけたことがあるのでそう察するので、日本橋だったか、三越前だったか、定かではない。

家から駅に向かう時、この頃はある駐車場を通り抜ける。それまで通っていた小道がある日突然ふさがれて駐車場になってしまったからだ。人ひとりがやっと通れるくらいの小道だから、所有者にしてみればご近所のために所有地の端を提供していたということなのだろうが、何せこどもの頃から通っていた道だから、そこが私有地だとは思ってもみなかった。

仕方がないので、十メートルばかり離れたところの小道と並行した駐車場を通り抜けることにした。ちゃんとした公道を通っても距離は変わらないのだが、なんだか気に食わないので駐車場を通り抜ける。

この駐車場を時々車が通り抜ける。同じように通り抜ける私を、二台の軽自動車が追い越して行ったことがある。例の母娘が一台ずつ運転していた。それまで、駅の反対方向からくると思っていたので、驚いた。とすると、駅の反対方向の駐車場を借りていて、そこにおいて駅に来るのか。その後も、この駐車場で追い抜かれたことがある。してみると、以前からこの駐車場を通り抜けていたのだが、私が塞がれた小道を通っていたので気付かなかったのか。

それにしても不思議なのは、二人が別々の車を運転していることだ。住まいは別々でどこかで合流してくるのか。一緒に住んではいるが、帰りが別々なのか。というより、そもそも二人は母娘なのか。二人はおそらく仕事場に向かって毎朝特急に乗るのだろうが、どんな仕事なのか、店でもやっているのか。そもそも、仕事なのか、ほかの何かということはないのか。

どうしても一度、二人の後を付けてみたい。

ところが最近、娘の姿が消えた。毎朝、母親(?)だけが変わらず特急に乗る。娘(?)はどうしたのか。これはどうしてもあとを付けざるを得なくなってきた。

(今年も咲いたサボテンの花。話とは関係ない。)




東電原発事故の補償のことであるが、最初に東京電力を売ることから始めるべきではないだろうか。当然そうなると思っていたのだが、なんだかそうでもないらしい。いや、補償は問題ありません、すぐご満足いただける補償金を払います、というのならそれでもいいのだが、そうでないのなら、まずできるだけ高値で一括でも分割でもいいから、東京電力を売却して、それでもなお足りない分をどうしようか、というのが筋ではないか。

ろくな安全対策も行っていなかった東京電力が、ろくに補償もしないままのうのうと存続しているのは納得いかない。全部売却しても足りません、申し訳ありませんがあとは何とかお願いします、というべきものではないか。

こんなことを言うと、電力の安定供給はどうなるとかいう声も出てくるに違いない。だが、日本には電力会社はいくつもある。東京電力と五十歩百歩にしてもあるのは間違いない。東北電力でも、中部電力でも、北陸電力でも、あるいは他業種でもやる気があるところならどこでもいい。資金がないというのなら、それこそ政府が保証すればいいではないか。必要な人員は今働いている従業員を引き継げば何の問題もない。従業員も肩身の狭い思いをしなくても済むというものだ。

もちろん、原発の安全を指導監督する原子力保安院をはじめ政府の責任についても、はっきりさせなければならない。しかし、とりあえず、東京電力が当たり前のように東京電力であり続けることは釈然としない。


 生まれて初めてキップを切られた。上尾なのか大宮(さいたま市)なのか、国道16号と17号が重なるあたり、何の気なしに国道に出たら止められた。もちろん、右から来る車がないか速度を落として確認して左折したのだが、確かに一時停止はしていなかったかもしれない。まあ、ほんとのところしなかったな、する必要がなかったんだから。あそこに網を張っていたら、一時停止違反を大量に製造できるに違いない。

 蕨署にいる知人に、やっぱり3月とか期末になるとせっせと交通違反をあげるのか聞いたら、今はそれどころじゃない!と怒られた。そう、計画停電で信号が消えた交差点に出張ったり、大変らしい。その知人は、千葉に応援に行っていたという。岩手、宮城、福島、茨城ほどではないかもしれないが、報道されない割には千葉の被害もひどいらしい。

 そこに視察に行くエライ人がいるもんだから、救助活動が遅れる。某総理が来たときには、確実に2時間救助活動がストップしたという。助かる人が助からなくなることだってありそうだ。むやみに防災服(っていうのかどうか知らないが)を着て張りきられても迷惑なのだ。だけどその割には、某総理、なんか影が薄いというか、テレビでも見かけないような気がするのはどうしたことだ。

 それにしても、その防災服、某女性党首なんか、新しいファッションを手に入れたみたいに嬉しそうに着ているが、ACのCM同様いい加減鼻についてきた。それこそ、被災地に行くのならまだしも、国会や首相官邸でこれ見よがしに着て歩かれてもしらけるだけだ。国会の雛壇に防災服が並ぶと、まるで土建屋内閣だ。顔触れをちょっと入れ替えたら、そのまんますぎて笑えなくなるに違いない。

 こんなセンセイ方を見ていると、現地の自衛隊はちゃんと着替えができているのか、放射能に汚染したまんま、防災服が国会関係の需要増で品不足になんかなってないだろうか、冗談じゃなく心配になってくる。