★「タカラレ六郎の仇討ち」(書下ろし作品)
青年座の公演。10月28日。
【あらすじ…青年座HPより】
シナリオ作家の六郎は、書き上げたばかりのシナリオを遺して自殺した。
映画仲間は、ヤクザまがいの組織に殺されたのだという。
娯楽が映画からテレビへと移り変わる時代。夢を失い、行き場を失った映画人たちの「仇討ち」が始まった。六郎のシナリオに沿って作戦は進み、まるで一本の映画を撮るように男たちは戦うのだが…
夢と挫折、だましたりだまされたり、ハチャメチャに生きてきた男たちが、小さな正義のために大きな悪に立ち向かう。
・公演後の懇親会で語られていたのだけれど、やはり、物語としては昭和40年代後半の“日活”と“大映”の状況をモチーフにしているそうだ。
ポルノ映画の件も出て来たし…(ロマンポルノではなくビューティーポルノでしたが(笑))。
・撮影所を潰して、多角化経営しようと目論む若社長に抗う、映画人たち。
そこに、昔、無声映画からトーキーに変わるときに役者業を追われた老夫人の映画会社への“復讐”が絡む。六郎のシナリオに、彼女のシナリオも混じり…。
若社長から、撮影所を無事奪還するのと同時に、彼女の映画への“復讐”も終わる。
その重ね方が、無理なくスッとクロスオーバーしていて、まるで映画のように終幕するところも、さすが中島さん上手いなあ…!と思いました。
★「エキスポ」(既発表作品)
ハイリンドの公演。11月3日。
【あらすじ…ハイリンドHPより】
「父ちゃん、人類の進歩と調和げな。」
大阪万博で日本中が沸き立つ1970年、宮崎の片田舎。定食屋と連れ込み旅館の経営を一手に引き受け、一家の大黒柱を担っていた母が急死。
故人を偲んで通夜に訪れる珍客達、それに翻弄される親族。ややこしく、暑苦しく絡み合いながら、それぞれが故人の人生を縁っていく。
・中島さんは、郷里の宮崎を舞台にした作品だと、本領発揮といった感じか。
数年前に観に行った「ザブザブ波止場」を思い出した。
方言を交えて、個性的で憎めない登場人物たちのやり取り…!
人物みんなが、その時代を生き生きと過ごしている。
・茶の間のテレビが(当時は無かった)タッチ式だったので、ちょっと残念。
・ラストシーンの演出(葬儀会場風の黒白の横断幕が下りてスクリーンに変わり、万博の様子が映し出される。父親がお骨になった母親に語りかけた後、出棺のクラクションがなって劇終)が、印象に残った。
見に行くはずだった万博を見て、母親の“魂”も本当に旅立っていったのであろう…。










