悠釣亭のつぶやき -62ページ目

イスラエル、ハマス停戦

10月10日、イスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘終結に
関する和平案の第1段階に合意した。
イスラエルは第1段階の枠組みを正式に承認したと発表、
停戦の決定から24時間以内に、イスラエル国防軍はガザ地区で
展開している部隊の再配置を行い、停戦が発効した。

そして、72時間以内にガザ地区からイスラエル人質20人の生存者、
2人の生死不明者、26人の遺体が返還されることとなった。
また、これに応じてイスラエルは戦闘員360遺体と、拘束している
パレスティナ人2,000人を解放することとなった。
その後1週間、いくつかの合意違反を指摘する声もあるようだが、
戦闘が停止された状態は続いている。


まずは、イスラエル、パレスティナ間の2年にわたる戦闘状態が
停止したことは喜ぶべき事ではある。
しかし、事の本質はこれからのプロセスであって、今回の停戦合意
については、和平への門口に立っただけという感は否めない。

イスラエルはハマスの非武装化を掲げており、ハマスはイスラエル
のガザ地区からの完全撤退を掲げているが、双方ともに、それを
受け入れる気配はない。
ガザをどう統治するのかもまったく未知数である。

ハマスにとってみれば、イスラエルの違法な入植と領土拡大意図
こそが問題なのであって、イスラエル軍がそれをバックアップして
いるとしている。
イスラエルは、ハマスがイスラエルの殲滅を掲げ、武装して今後も
イスラエルを襲うことを何としても排除したい。
こんな相互不信状態では、いつ再び戦闘状態に戻るか分からない。


ガザ地区の復興は遥かその先にある訳で、当面は生き残るための
対策しか出来ない状態が続きそうだ。
瓦礫を撤去し、住む場所と、食糧、水、医療、医薬品など、必需品の
供給が円滑に行われることが当面の活動にならざるを得なかろう。

そもそもイスラエルはパレスティナと共存する気があるのかも不透明
としか言いようがない。
ヨルダン川西岸地域でも不法入植が盛んだ。

今回の停戦合意では米国が果たした役割は大きかったが、
そもそもイスラエルの横暴を見ぬ振りしてきた今までのやり方が
まずかっただけだし、未だに2国共存には反対している。
一体どんな状況を望ましい状況と考えてるのかも分かり難い。


1,200人が殺害され、230人が拉致されたのに対して、
6万8千人を殺害し、2,000人を拘束し、20人の生存人質を
取り戻すのが主権国家ということなのか?
2棟のビルが破壊され6,000人が殺害されれば、相手国を
完全破壊し、国家を転覆させるのが主権国家なのか?

何十人もが連れ去られても「遺憾だ」と言うだけで、その返還が
最優先と言いつつも何も成果が上がらない国からすれば、
何とも凶暴に見えるんだが、敢えてそれを実力で行うのが
主権国家ならば、世界から紛争が絶える事は無かろうな。


かくして、今回の停戦合意は、それを多とするも、ただ単に
立ち止まっただけに見える。
この先にあるのは、増幅された憎しみと、それに起因する新たな
殺戮しか無いようにさえ見える。
ガザ地区の再建を望む一般市民の意思をどう汲んで行くのかが
問われていると思うんだが。