
いよいよ危ない中国経済
中国の不動産大手「恒大集団」が年8月17日、米ニューヨークの
マンハッタン地区連邦破産裁判所に連邦破産法15条の適用を
申請した。
通常の破産手続きは11条適用だが、今回は15条。
15条は資産の保全を目的とした措置で、差し押さえを免れる為の
処置なんだろう。
で、この申請によって会社が即破産するというわけではないが、
ギリギリの状況にある事は確か。
もう一つの大手である「碧桂園」も恒大と同じくギリギリの局面を
迎えているという。
ドル建て社債の利払いが滞っている状態で、これが拡大すれば
デフォルトに陥る事になる。
これらの不動産大手は顧客からカネを集め、ビルやマンションを
建設し、供給する事を積み重ねて事業を経営するという、いわゆる
自転車操業をやって来た。
だから、経済が低迷してくると、新規顧客からの購入案件が減り、
建物の価格も低迷するから、資金が回らなくなってしまう訳で、
建設中のビル工事が中断してしまうような事になってしまう。
購入資金を支払ったのに物件が手に入らないとなれば、顧客が
怒るのは自明。
一旦そういう話になれば、新しい購入案件が激減するのも自明で、
一気に破綻への道を転げ落ちるという事になる。
ま、両社の破綻は時間の問題なんだろうけど、中国政府が簡単に
破綻を受け入れるかどうかは別問題。
何らかの救済策が検討されているとみるが。
建設業の破綻は影響が大きい訳だ。
建設業界に留まらず、建築資材関連業界、新築に伴う家具や
家電業界なども大きな影響を受ける。
新築の建物が減る影響も大きい。
中国では土地は所有できないので、地方政府がその使用権を
売る事で財政を維持してきた。
これが減れば、地方財政が縮小せざるを得ないわけだ。
既に公務員の給与が遅配になってる地方も出ているという。
中国のGDPに占める不動産関連額が約30%になるというから、
この分野の落ち込みは中国経済に大きな影を落とすのは確実
だろう。
もう一つの分野である輸出関連の製造業もチャイナリスクを恐れる
海外投資家が資金を引き揚げる動きが加速しており、縮小傾向。
頼みのIT産業にも大きな制約を課しているため、経済成長の柱が
どれも立ち枯れて行く状況になっている。
結果として、失業率が高くなる一方で、若者の失業率に至っては
20%を超え、政府は統計として公表しない事にした。
姑息なことしても、社会が混乱するだけだと思うがねぇ。
ま、前にも書いたが、中国の場合は経済破綻した場合でも、
急激な破綻は起こらず、全体的に経済が縮小し、計画経済へ
移行してゆくだけの話なんだろうけど、国内の不満や混乱は
押さえきれなくなるんだろうな。
それを回避するために外に敵を作るのは常套手段だから、
そっちの方がより危険なんだろう。
特に、中国の為政者たちは絶対に自らの失敗は認めないから
必ず外部のせいにするだろう。
急激な落ち込みでなく、何とか軟着陸して欲しいんだが、
どうもそんな雰囲気ではなくなって来たかも。