悠釣亭のつぶやき -549ページ目

HOYUの破綻

広島の「ホーユー」という会社、宅配や食堂運営を行っていたが、
運営する全国各地の食堂などの営業がストップしている。
先月下旬まで事業を継続したものの、今月から「やむを得ず事業を
休止しました」という。


運営する食堂は全国各地におよそ150施設あり、その半分が営業を
中止し、更に拡大している。
学校の食堂 自衛隊 行政機関などが影響を受けており、毎日の
食事が出来なくなるので、対策に大童。


社長によると、給食委託業務の入札で「物価上昇が続く中でも運営
できないような安価で平然と落札される。
安くしないと学校に契約してもらえない」と経営の苦しさを打ち明ける。
学校や役所に給食費の値上げを求めても応じてもらえなかったようだ。

そんな中でも事業継続を模索し、引受先も探したようだが挫折し、
破綻するしかない状況に追い込まれた。
社長「値上げの申請に行くと『わかった値上げしよう』という学校や
役所はゼロ。
食材、電気、最低賃金が上がるが値上げできない。
安定的な経営ができる環境を作っていかないと、我々と同じことが
再度行われていくだろう。
この先、給食・学食・寮食は無くなっていくかな」


もの皆値上げの時代に、1食300円ほどの値段でそこそこの食事を
提供しろって所に無理があるんだろうけど、事業を継続しなけりゃ
従業員を食わせられない。
経営者はカツカツの所で踏ん張ってるというのが実情なんだろう。

これは日本経済の低迷を絵にかいたような破綻劇だなぁ。
需要はあるが、安くしなければ契約されない。
発注側も、とにかく経費削減したいから安く契約したい。

食材や燃料光熱費の負担は増える一方なのに、値下げを要求する。
値下げ競争の果てに破綻、発注側はさらに安い業者を探す。
無ければコンビニ弁当でも良いというような悪循環。


これって、多くの中小企業や非正規雇用者の状態と酷似してますな。
薄利多売が成立するのは多売出来る所だけ。
零細事業者が薄利でやって行ける訳がないのだ。

特に、食堂業などは食事時にだけ作業が集中し、他の時間には
やる作業が少ない。
だからコアの人員を保有することが出来にくいのだ。

大手などなら、1ヶ所で集中作業を行い、冷凍して各所に運び、
各場所では解凍するだけすれば事足りる。
このようなビジネスモデルなら、かろうじて成立するのかも知れん
けど、良心的な中小事業者は、作りたての暖かいものをという気持ち
があるから却って、窮地に立たされる。


日本人のメンタルはいつの頃からか、安い物志向になってしまった。
コンビニ食品や冷凍食品の味が良くなり、値段も安いから、それで
良いという人達が、暖かくて栄養があると言えども高いものを求める
はずが無いんだな。

本当に良いものとそうでないものの区別がつかない、あるいは、
安い物でもそこそこのクオリティーがあるから、短時間で使い切って
次を探すという、短期志向も高まってるからねぇ。


今回の破綻劇を見て思うのは、とうとうこんな世の中になったんだ
なぁってこと。
高いものは大衆には絶対に受け入れられなくなった日本社会。
このメンタルの行き着く先は・・・・・・、各自でお考え下さい。