悠釣亭のつぶやき -2886ページ目

北京オリンピックは何を残したか?

北京オリンピックが終わった。

特に大きな不祥事も無く、一応成功と言えるであろう。

中国の国家体制が充分に機能した結果と言えるであろう。

しかし、オリンピックの性格を考えると、表面の華やかさや

選手達の活躍だけで、良かった良かったと喜んでいる訳には

ゆかない。

中国がオリンピックを挙行した結果、何が残ったであろうか?


東京五輪を振り返ってみると、掛けた費用の大半が社会

インフラの整備に当てられていたのが分かる。

新幹線の開通、首都高の整備、各地のスポーツ設備の整備、

情報網の整備等々。

これらが、その後の高度経済成長に大きく貢献した事は

紛れも無い事実である。

北京はどうか?

どうも、1都市への集中投資のようにしか見えない。

カウントの仕方にもよるのだろうが、数兆円~10兆円という

お金は一体どこに使われたのであろうか?

一時的な経済効果はすぐ消える。

将来への投資なら安いものであるが、役に立たない浪費、

あるいは特定の人だけに役立つ出費になってなかったか?


国全体の結束力は強まったのか?

全体主義国家の祭典には余計な歪は出ないのであろうか?

強制立ち退きさせられた貧困層、祭典に参加できない大半の

非エリート層や少数民族。これらの人たちの不満は地下に

潜ってくすぶり続けるのではないか?


いかにも国全体がオリンピックを歓迎しているように見えるが、

インターネットでの国家キャンペーンを見れるのはごく小数の

人たちだけだし、動員される選手やスタッフも限られた世界の

人たちだけであろう。

私には北朝鮮の国家祭典に似た情景と写って仕方が無い。

大半の国民にとってオリンピックの恩恵は無いに等しい。どころか

迷惑だったかもしれない。


国家の威信を掛けた祭典と言う性格は当然あり、この点では上手く

行ったと言えるだろう。

しかし、ほかに、オリンピックが海外にアピールするのは、その国の

人々の状態、国の状態、景観、経済状態等々であろうが、これが

広く正しく公開されたか?大いに疑問である。

IOC会長の懸念もこの辺にある。


オリンピック後の経済の沈滞を予測する向きもある。

もし、将来投資分の割合が低かったなら、GDPの数%の無駄金を

捨てた事になり、影響は確実に経済を蝕む。

上記のような色々な懸念を国家として押さえ込めるのか、それとも

じわじわと社会全体に広がってゆくのかが今後の問題である。

注視して行きたい。


さて、振り返って、日本に目を移すと、東京へのオリンピック招致の賛否が

取り沙汰されている。

次の東京オリンピックが日本に何を残すのかを良く考えたい。

これ以上東京への集中が必要なのか?

地方の活性化に役立つのか?という観点でも見てゆく必要がある。

日本は全体主義国家ではないのだから、意見を戦わし、国として必要な

ものなのか否か、議論を尽くすべきであろう。

これは余談かな?