北京オリンピックは何を残したか?
北京オリンピックが終わった。
特に大きな不祥事も無く、一応成功と言えるであろう。
中国の国家体制が充分に機能した結果と言えるであろう。
しかし、オリンピックの性格を考えると、表面の華やかさや
選手達の活躍だけで、良かった良かったと喜んでいる訳には
ゆかない。
中国がオリンピックを挙行した結果、何が残ったであろうか?
東京五輪を振り返ってみると、掛けた費用の大半が社会
インフラの整備に当てられていたのが分かる。
新幹線の開通、首都高の整備、各地のスポーツ設備の整備、
情報網の整備等々。
これらが、その後の高度経済成長に大きく貢献した事は
紛れも無い事実である。
北京はどうか?
どうも、1都市への集中投資のようにしか見えない。
カウントの仕方にもよるのだろうが、数兆円~10兆円という
お金は一体どこに使われたのであろうか?
一時的な経済効果はすぐ消える。
将来への投資なら安いものであるが、役に立たない浪費、
あるいは特定の人だけに役立つ出費になってなかったか?
国全体の結束力は強まったのか?
全体主義国家の祭典には余計な歪は出ないのであろうか?
強制立ち退きさせられた貧困層、祭典に参加できない大半の
非エリート層や少数民族。これらの人たちの不満は地下に
潜ってくすぶり続けるのではないか?
いかにも国全体がオリンピックを歓迎しているように見えるが、
インターネットでの国家キャンペーンを見れるのはごく小数の
人たちだけだし、動員される選手やスタッフも限られた世界の
人たちだけであろう。
私には北朝鮮の国家祭典に似た情景と写って仕方が無い。
大半の国民にとってオリンピックの恩恵は無いに等しい。どころか
迷惑だったかもしれない。
国家の威信を掛けた祭典と言う性格は当然あり、この点では上手く
行ったと言えるだろう。
しかし、ほかに、オリンピックが海外にアピールするのは、その国の
人々の状態、国の状態、景観、経済状態等々であろうが、これが
広く正しく公開されたか?大いに疑問である。
IOC会長の懸念もこの辺にある。
オリンピック後の経済の沈滞を予測する向きもある。
もし、将来投資分の割合が低かったなら、GDPの数%の無駄金を
捨てた事になり、影響は確実に経済を蝕む。
上記のような色々な懸念を国家として押さえ込めるのか、それとも
じわじわと社会全体に広がってゆくのかが今後の問題である。
注視して行きたい。
さて、振り返って、日本に目を移すと、東京へのオリンピック招致の賛否が
取り沙汰されている。
次の東京オリンピックが日本に何を残すのかを良く考えたい。
これ以上東京への集中が必要なのか?
地方の活性化に役立つのか?という観点でも見てゆく必要がある。
日本は全体主義国家ではないのだから、意見を戦わし、国として必要な
ものなのか否か、議論を尽くすべきであろう。
これは余談かな?