
とうとう始まった
日本時間22日早朝、トランプ米大統領は自身のSNSを更新し、
米軍がイランの核施設3ヶ所を攻撃したと発表した。
イランの核施設、濃縮工場などをバンカーバスター(地下深くまで
貫通し爆発する爆弾、以下BB弾)を用いての攻撃と見られる。
トランプ氏は直後に演説を行い、「攻撃は圧倒的な軍事的成功を
収め、イランの主要な核燃料濃縮施設は完全に破壊された」と
述べた。
BB弾は有効だが、広い地下施設を1回の攻撃で完全に破壊する
ことは至難の業であろう。
実際にどの施設がどの程度破壊されたか、放射能漏洩の有無など、
詳細は分かっていない。
19日には全面降伏しろ、さもなくば2週間以内に攻撃を行うかどうか
を決断すると述べていたが、僅か3日後に行動に移したということに
なり、イランは降伏の兆しが無く、核開発を進めていると判断したようだ。
イスラエルのイラン攻撃に始まる、今回の攻撃はこの紛争が一段と
拡大したことを意味するが、今後のイランの対応次第では更なる
拡大につながる恐れが十分にあるわけだ。
TACO呼ばわりされたトラジイが「俺はTACOじゃねぇ」と開き直った
かのような今回の攻撃だが、今後の影響を十分に考え尽くした結果
なのか、理解に苦しむところでもある。
イランがこのまま引き下がるとは思えない。
核施設がどの程度破壊されたかにもよるが(放射能漏洩が無いと
すれば、事前の退避が考えられるし、地下80mの施設が完全に
破壊されたとは思えないから)、核開発の速度を更に加速することは
十分考えられる。
中東の米軍施設への報復も有り得るだろう。
場合によってはイスラエル、米国や米国民に対するテロも有り得る。
ホルムズ海峡封鎖も、可能性の一つだろう。
往時のイランからは相当に力が衰えているし、アラブ諸国の反対も
強いとしても、何らかの行動があることは避けられないだろう。
今後の、イランの行動、対応するイスラエルの行動、米軍への攻撃が
あれば米軍がどこまで対抗するか等、今後の成り行きが注目される。
さて、今回の一連の核施設攻撃には賛否が分かれる所である。
イランは核不拡散条約に署名しているのに、何ゆえに高濃度ウランを
作ろうとしているのか、一説にはあと数ヶ月で核爆弾を作ってしまう
恐れがあるという。
先制攻撃は国際法違反だから、外交交渉でというが、何やかやで
IAEAの査察も受け入れぬイランを放置して良いのか。
経済制裁では十分な効果が発揮できないのは歴史的事実。
イスラエルを殲滅するという国が核を持てばどうなるのか。
思えば、クリントン時代に北の核開発を阻止すべく、核施設への
攻撃の直前まで行った事がある。
直前に事前攻撃は国際法違反との意見が大勢を占めて、思い
とどまった訳だが、その後の北の核開発がどうなったかは皆の知る
所である。
暴力はイカンというのは正論だが、何を言っても言う事を聞かない
相手とどう向き合うのか、世界は今その答えを見つけられていない。
核保有国が他の国の保有を阻止する謂れは無いと言えども、
無法者国家が核を持って恫喝することを許すというのか。
大国や核開発先進国からの核技術の流出が阻止できず、核兵器が
どんどん小型化している昨今、無法者国家やテロリストが核を持つ
恐れが十分にあり、攻撃を受ければ甚大な被害を受けることが自明
だから、キレイごとだけでは済まされない世の中になってしまった
のではないのか?
大国による相互確証破壊思想で、全面核戦争は無いかも知れないが、
戦術核使用は有り得るんだろう(ロシアはウクライナを恫喝した)。
それが引き金になって、核戦争が拡大する恐れもあろう。
小国が核を保有しても、いざ核戦争となれば、多数の核を保有し、
国土面積が広く、シェルターが完備し、人口密度が少ない国しか
生き残れまいが、それでも核保有さえすれば、自国が守れるという
考えなのか?
人間の浅はかさここに極まれり。