斬首刑か金の鈴か
昔の童謡の歌詞には残酷なものが結構ある。
ハッキリと残酷な表現をしているものもあれば、それとは分からぬ
暗喩で歌われるものなど。
暗喩の代表は
勝って嬉しいはないちもんめ、負けて悔しい花いちもんめ
かな。
(はないちもんめ 作者不詳)
これは人身売買の話なんだという説が強い。
勝って→買って、はな→娘 いちもんめ→金額一匁(買い手側)
負けて→安く売って 悔しい(売り手側)
ちょっと、うがちすぎのような気もするが・・・。
カナリヤが歌を忘れると、背戸の小藪に埋けられたり、柳の鞭で
ぶたれたりすることもある。
(歌を忘れたカナリヤ 西条八十)
最後には、いえいえそれはかわいそうと、思い出させるためにケア
してるんで救われるが。
スズメの学校では先生が鞭を振るし、生徒は必死で口を揃える、
まだまだいけない、も一度一緒にって、どこまで続く苦難の合唱。
今なら児童虐待で訴えられること必定。
(雀の学校 清水かつら)
さて、梅雨時の歌もたくさんある。
ジューンブライドは今のはやりかも知れんけど、昔は雨の結婚式は
悲惨だったな。
傘(からかさ)が無ければ、お馬に揺られて濡れて行かにゃならん。
(雨降りお月さん 野口雨情)
お袖は濡れてもすぐ乾くってあんた、結婚式そのものが悲惨な事に
なってしまうでしょ。
ま、これは単なる情景描写なのかも知れないけど。
あらあら あのこは ずぶぬれだ やなぎの ねかたで ないている
きみきみ このかさ さしたまえ
(あめふり 北原白秋)
かあさんが迎えに来るエエとこのボンが、傘も無くて濡れている
貧乏ガキに、上から目線で傘を貸してやるってな雰囲気ですけど、
昔の貧富の差は強烈だったし、傘が買えるウチは少なかった時代、
白秋の悲しみを自嘲しているのか?
極めつけはこれ。
てるてる坊主てる坊主 あした天気にしておくれ
いつかの夢の空のよに 晴れたら金の鈴あげよ
あまいお酒をたんと飲ましょ
(てるてる坊主 浅原鏡村)
ここまでは雨除けに成功した時の報酬のお話しで、歓迎なんだが。
それでも曇って泣いてたら そなたの首をチョンと切るぞ
って、斬首刑って事ですわな。
昔は雨乞いや雨除けは作物の生りを左右する重大な儀式。
成功すれば身に余る報酬が得られる代わりに、失敗すれば死罪が
待っていた。
実際に雨乞いに失敗して死罪となった僧侶がモデルって怖すぎね。
今週は雨除けの祈祷はしたいけど、斬首刑になりそ。
台風崩れが通り、高温の湿った空気が充満し、前線が再び列島に
張り付く。
エアコン無しでは屋内熱中症も懸念される。