発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児STです。
とあるクリニックで常勤勤務して、10年以上経ってしまいました。
就学にあたり、支援学級 or 普通級かで迷うケースが圧倒的に多いのですが、
時々あるケースで、
地域の小学校の支援学級か、あるいは障がい児専門の支援学校かで迷う事もあります。
年長のAちゃん。
生まれながらの疾患のため、体が小さく、知的にゆっくり発達しています。
単語レベルの発話があり、理解力は2語文といったところです。
簡単な指示には従う事が可能で、コミュニケーション力高めです。
でも、
身の回りの事は自分でやろうとするけれど、すごーーーく時間がかかり、まだオムツが取れていません。
ちょうど支援学級と支援学校の狭間のお子さんで、
どちらもすでに見学済みです。
支援学校の方が、お母さんは楽なのですが、
お子さんにとっては、多少の物足りなさがあるのでは?とお母さんが心配されています。
私個人的には、地域の支援学級にどんな子達がいるかどうかだと思うのですが。。。
普通級に近い子が多い支援学級だと、
その中に手の掛かる子がいると、先生の手を煩わせてしまい、
肩身の狭い思いをしてしまう事があります。
言語訓練に来ている支援学級のお母さんの一部からは、
「学校の先生は重い子にかかりっきりで、うちの子のような軽度の子は放ったらかし。」という不満も直接聞くので。。。
よく、「オムツが取れているかどうか」が支援学級と支援学校の分かれ道、と聞いた事がありますが、
最終決定は親御さんなので、オムツが取れていなくても支援学級に行っている子がいるのも事実です。
でも、そういう場合、
「お母さんもお子さんと一緒に学校に登校してください(もちろん毎日)」
と言われるケースが多いんです。うちの地域では。。。
一方で、中等度の子が多い支援学級の中では、先生も手慣れている事もあって、
Aちゃんのレベルだったら支援学級行けそうだな、と思います。
本当に悩ましい。。。。
お母さんに「どちらが良いと思いますか?」と聞かれましたが、
すごーーく悩んで考えた結果、Aちゃんについては、
「どっちもありだと思います」
という返事しか出来ませんでした。ごめんなさい🙏
お母さん曰く、
いろんなところに相談しているけれど、結局は
「どちらでも良いです。」
と言われるそうです。