成幸への道程~続・タヤマ学校 代表理事に、そして校長になった自己効力感教育家の日々~

成幸への道程~続・タヤマ学校 代表理事に、そして校長になった自己効力感教育家の日々~

人財育成一筋に58年のタヤマ学校に入社して26年目を迎え、代表理事に就任してからはや13年。
研修以外でなかなか触れることのない修了生の皆さんに、
僕も一修了生であり、悩んだり、喜んだり、家族に翻弄されたり、
日々学び続ける仲間だと感じて頂ければと思います。

大阪での
基本研修Ⅰは始まった。

 

関西地方の経営者の方々のご協力で                                           多くの研修生が集まった。

そして
参加した研修生たちは

驚くほど
真剣だった。

 

研修が終わったあと

一人の社長が
矢崎に言った。

「矢崎さん」

「お願いがある」

 

矢崎は聞いた。

「なんでしょう」

 

社長は言った。

「研修だけじゃ足りない」

 

矢崎は
少し首をかしげた。

社長は続けた。

「会社を良くするには」

「採用」

「育成」

「組織」

「全部必要や」

 

矢崎は
黙って聞いていた。

 

社長は言った。

「タヤマ学校は」

「そこまでやる会社やろ」

その言葉は
不思議と自然だった。

 

矢崎は
ふと気づいた。

タヤマ学校は

最初から
研修だけの場所ではなかった。

 

人を育て

人をつなぎ

会社を変える場所だった。

 

矢崎は
ゆっくり言った。

「やります」

 

その瞬間

タヤマ学校は
一歩外へ出た。

ただの研修会社ではなく

人財の未来を支える会社へ。

 

大阪の夜。

ホテルの窓から
街の灯りを見ていた。

ネオンが
静かに揺れていた。

矢崎は思った。

「この町はまさに闇夜の鴉だな。」

関西という町は何故か人を動機付ける雰囲気が漂っている。

 

そして矢崎は一人、覚悟を新たにしていた。

 

タヤマ学校は
まだ終わっていない。

 

むしろ――

これから
新しい形で始まっていくのだ、と。

 

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この物語はちょっと実話をもとにしているフィクションです。

タヤマ学校最終課題
モチベーションの真髄

「闇の夜に鳴かぬ鴉の声聞けば
生まれぬ先の父ぞ恋しき」

とは何か。

その答えに辿り着くかも知れない物語です。

 

次回とうとう最終部へ突入!

第四部 第一章 お楽しみに。

電話の向こうは
大阪の社長だった。

 

以前から
あらゆる研修に社員を送ってくれていた人だった。

 

「矢崎さん!」

いつもの元気な声だった。

「番組見たで!」

矢崎は笑った。

「ありがとうございます」

 

社長は言った。

「やっぱりな」

「タヤマ学校は必要や」

矢崎は
黙って聞いていた。

 

社長は続けた。

「せやけどな」

「東京まで行かれへん会社も多い」

確かにその通りだった。

社長は言った。

「だからな」

「大阪でやろう」

矢崎は聞き返した。

「大阪で?」

社長は答えた。

「基本研修Ⅰ」

「関西でやるんや」

 

矢崎は
一瞬言葉を失った。

社長は続けた。

「俺だけちゃう」

「関西の社長たちも言うとる」

「タヤマ学校を関西でやってくれって」

 

矢崎の胸に何かが広がった。

社長は最後に言った。

「矢崎さん」

「人を育てる場所は」

「残さなアカン」

 

電話が切れたあと

矢崎はしばらく動けなかった。

タヤマ学校の研修は常に関東で開催されていた。

 

だが今

大阪で
始まろうとしている。

 

それは
タヤマ学校の新しい章の始まりだった。

 

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この物語はちょっと実話をもとにしているフィクションです。

タヤマ学校最終課題
モチベーションの真髄

「闇の夜に鳴かぬ鴉の声聞けば
生まれぬ先の父ぞ恋しき」

とは何か。

その答えに辿り着くかも知れない物語です。

 

次回

第三部 第十章「新たなる場所へ」お楽しみに。

あの緊急事態宣言から2年。

 

コロナ少しずつ終息へ向かっていた。

 

ニュースでは
「日常が戻る」と言われていた。

 

修了生たちからの紹介などもあり、

年に4回は研修の開催が出来た。

 

だがタヤマ学校の数字は戻らなかった。

 

集合研修は企業にとってまだリスクだった。

多くの企業はオンラインへと舵を切っていた。

 

矢崎はある日

机に座りながらふと考えた。

 

このままでは――

また止まる。

 

その頃だった。

一本の連絡が入った。

 

知り合いのイメージコンサルタントの女性からだ。

コロナ前には女性を対象とした研修を一緒に開催していた人だ。

「矢崎さん」

 

「Web番組に出ませんか?」

 

矢崎は少し驚いた。

「私がですか?」

 

女性コンサルタントは笑った。

「そうです」

「今、人を育てる話を聞きたい人が多いんです」

 

矢崎はしばらく考えた。

正直メディアは得意ではない。

だが、どこかで感じていた。

今は動く時かもしれない。

 

矢崎は言った。

「やります」

 

収録の日。

カメラの前に座ると
少しだけ緊張した。

 

だが
話し始めると

自然に言葉が出た。

 

働く意味。

人を育てるということ。

自己効力感。

タヤマ学校の理念。

覚悟とは

 

収録は予定より長く続いた。

 

番組は後日配信された。

 

そして数日後。

大阪の社長から一本の電話が入った。

 

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この物語はちょっと実話をもとにしているフィクションです。

タヤマ学校最終課題
モチベーションの真髄

「闇の夜に鳴かぬ鴉の声聞けば
生まれぬ先の父ぞ恋しき」

とは何か。

その答えに辿り着くかも知れない物語です。

 

次回

第三部 第九章「西から灯った火」お楽しみに。

コロナの秋は、
静かに形を変え始めていた。

 

街には
少しずつ人が戻り始めていた。

 

店の灯りも増え、
電車も以前より混むようになってきた。

 

だが――

研修は戻らなかった。

企業はまだ
社員を集めることに慎重だった。

 

矢崎は
事務所の机に座りながら
数字の並ぶパソコンの画面を見ていた。

売上はコロナ前の五分の一ほど。

戻る気配はまだ見えない。

 

しばらく
その数字を見つめていた。

 

家に帰ってからも数字のことが頭から離れなかった。

ベットに入っても寝付けずにスマホを見ていた。

その時「AI×東洋哲学」                                      

という文字が目に入った。

 

どうやらAIで個性分析を行う新たなクラウドサービスの様だった。

矢崎は興味に惹かれWEB説明会に申し込んでいた。

 

説明会当日、参加者は矢崎のみだった。                                            説明を聞けば聞くほど

「いままで求めていたのはこれだ!」

と確信した。

一人だったこともあり、聞きたいことを全て聞いた。

 

対応してくれた女性役員の方は快くすべて答えてくれた上で

「今度、社長の福部とセッティングさせてください」                                        と申し出てくれたのだ。

 

数日後、WEBで話をした福部社長はとても気さくで素敵な人だった。

「矢崎さん、明後日東京に行くので会いませんか?」                                      との申し出に矢崎は二つ返事で答えた。

 

渋谷で会った福部社長は想像以上に素晴らしい人だった。

初対面だったが話は不思議なほど自然に進んだ。

 

「タヤマ学校に関して、ネットで調べました」

矢崎は少し驚いた。

「そうですか」

ロジックブレインの福部社長は
ゆっくり言った。

 

「タヤマ学校って」

 

「ただの研修会社じゃないですよね」

 

矢崎は少し笑った。

「よく言われます」

矢崎のその言葉を聞いて、福部社長は言った。

「人を変える場所ですよね」

その言葉を聞いたとき

矢崎は一瞬驚いた。

 

タヤマ学校の本質を
一言で言い当てられた気がした。

社長は続けた。

「今の日本企業は」

「人を育てる仕組みが壊れています」

 

少し間を置いてから言った。

「だから」

「タヤマ学校のような場所が必要なんです」

「もしよろしければ」

「パートナー企業としてやっていきませんか!」                                      矢崎は黙って聞いていた。

 

その言葉はどこか遠くで灯る光のようだった。

矢崎はノンアルコールのハイボールを手に一瞬考えた。                                        理由はたった一つだ。お金のかかることは今は始められない。

 

だが答えはすぐに出た。

「ぜひ」

 

数週後、

矢崎と福部社長は
東京の三浦社長のオフィスにいた。

 

HRクラウドに興味を持ってくれ、

いくつかの店舗の組織分析をさせてもらい、

その報告と説明の為に福部社長と訪問したのだ。

 

説明を聞いていた三浦社長から
来月新潟の本社で幹部たちにも話をして欲しいとの申し出を受けた。

早速、契約をしてくれたのだ。

 

帰り道。

福部社長から

「矢崎さん!タヤマ学校では理念を作ったりのサポートもしてますよね?」

「はい、やってます」

「うちの理念を改めて作り直したいんです」

 

HRクラウド、個別の理念作成サポート‥‥‥

集合研修や訪問勉強会以外での売上の道が出来つつあった。

 

矢崎はふと思った。

もしかするとまだ見えていない新たな未来があるのかもしれない。

 

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この物語はちょっと実話をもとにしているフィクションです。

タヤマ学校最終課題
モチベーションの真髄

「闇の夜に鳴かぬ鴉の声聞けば
生まれぬ先の父ぞ恋しき」

とは何か。

その答えに辿り着くかも知れない物語です。

 

次回

第三部 第八章「静かな危機」お楽しみに。