よろぶん、アニョハセヨ
まだまだ、ロウンのファンミの余韻が続いています。
前回のブログでは「Old Song」について、感じたことを書きましたが、本当は「二十五、二十一」についても書きたかったんです。
でも、あまりにも長くなるかもと思って書かなかったんですが・・・
ロウンが歌う「二十五、二十一」
韓国ドラマ「二十五、二十一」のOSTとして、韓国ではよく知られ、色々な歌手がカバーしている歌。
今回のファンミでは日本語字幕がついていたのですが、どういう内容の歌だったのかを思い出そうとしても、「いい歌だった」としか、思い出せない。
検索して、探し当てたのがこれです。
ロウンのファンミでの字幕とは、もしかしたら訳が違うかもしれませんが・・・・・
私は見ていませんが、ドラマ「二十五、二十一」は名作という評価が高く、今度、見てみようかなと思います。
この歌詞の中で、私に響いたところを抜き出してみます。
「永遠だと思っていた二十五歳、二十一歳
あの日の海はとっても優しかったよね
まだ手に入りそうな、そんな気がする
はじける日差しの中に君と私がいる
胸がしびれるほど幸せな夢を見たの
あの日の歌が風に乗ってやって来るんだ」
改めて、この歌詞を見て、ロウンが「NUMEROTOKYO」4月号増刊でのインタビューに答えて、ディオールのニューフレグランス、ニュールックの香りに「20歳の頃の海の記憶がふわっと思い浮かびあがってきて、どことなく懐かしさを呼び覚ますイメージ」と答えていたのを思い出しました。
「二十五、二十一」の歌詞に、「あの日の海」というフレーズが出てきていて、ロウンにとって、「海」は青春の記憶と強く結びついているのでしょうね?
そして、「あの日の歌が風に乗ってやって来る」というフレーズ。
3月12日に書いた「2024.03.10 ロウンファンミ報告①」で取り上げた「Old Song」
この歌にも
「昔一緒に聞いた歌が
道で僕の元に
偶然聞こえてきたように」というフレーズがありました。
目と違って、耳は何かで覆わない限り、オープンに開いている。
何を見るかは、能動的に決められるけど、「見る」ことに較べると、「聞く」ことは、より受動的かもしれない。
だから、風に乗って、どこかから、懐かしい歌が聞こえて来た体験は、ほとんどの人に共通する体験だと思います。
中島みゆきさんの「りばいばる」もそうですね。(←若い方はご存知ないかもしれない)
「忘れらられない歌を突然聞く
誰も知る人のない
遠い街の角で」
という歌い出しです。
これは、失恋ソングです。
「やっと恨みも嘘も忘れた頃
忘れられない歌が
もう一度はやる」
これは、「懐かしい歌」ではなく、聞きたくない歌を聞いてしまうという内容ですが・・・
ふと思いついて、これを書くために検索して、久しぶりに聴いてみたら、これ、ほとんど演歌でした・・・
でも、「音」や「歌」がそれを聴く人の主体性に関係なく、突然どこからからやってきて、なんらかの思い出を蘇らせるという点では、同じです。
洋楽には詳しくないので(←いや、音楽全般に詳しくないですけども)、思いつく曲が浮かびませんが、きっと探せばあると思います。
ロウンが歌った、韓国の歌に共通するのは、「昔聴いた歌が聞こえてきて、その時に一緒にそれを聴いた人を思い出す」ということ。
二つの曲はどちらも、「一緒にそれを聴いた人」は恋人という設定ですが、ロウンは誰のことを思うのでしょうか。
ロウンの二十一歳から、二十五歳までの青春は、まさにsf9のメンバーと共に過ごした日々と重なると思います。
そして、その仲間から、徐々に離れて行かざるを得なかった日々でもあったはず。
ロウンは1996年8月7日生まれ。
2016年10月に「sf9」のメンバーとしてデビューをしていますから、20歳でデビュー。
2018年に「アバウトタイム~止めたい時間」で主人公の弟役、同じ年に「輝く星のターミナル」に出演し、「SBS演技大賞」にノミネートされたそうです。
ちなみに、「輝く星のターミナル」で、男性主人公を上回る人気を得る俳優として有名になったそうです。
そして、2019年、23歳の時に「偶然見つけたハル」で主人公ハル役を演じ、人気が急上昇し、数々の賞を獲得しています。
2020年には、数々のブランドのモデルに選ばれ、アニメ映画「トロールズ ミュージック☆パワー」の韓国吹き替え版でブランチ役で声優としてもデビューし、活動範囲を多岐に広げていきます。
そして、2021年、二十五歳で「恋慕」で主演のチョン・ジウン役を演じ、「KBS演技大賞」で「新人賞」、「人気賞」、「ベストカップル賞」を受賞し、日本でも「俳優」ロウンとしてのファン層が一気に増えました。(←ウィキペディアを参考にしました)
一方、同じ、2021年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放映された、ボーイズサバイバル番組にsf9が出演しています。
この時、ロウンは既に腰痛を抱えていて、最初のバトルと最後のバトルには参加できていません。
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以上の年度とロウンの年齢の関係は、おおまかなものです。韓国の年齢の数え方と日本の年齢の数え方は違うらしく、また、最近その韓国の年齢の数え方が改変されたらしいので、正確に算出するのは、ちょっと私の知識では無理です。ごめんなさい。
私も詳しくはわからないのですが、Youtube等で松葉杖をついて、番組に参加するロウンの映像があり、その時は世間でも出演させた事務所に対する批判が相次いだようです。
SF9のパフォーマンス動画を見ていると、確かにデビューから腰を痛めるまでは、ロウンもしっかりダンスをしているのですが、徐々にロウンの動きだけ、あまり激しくない振付に変わっていっています。
また、ドラマ撮影でカムバステージ(←私も最近知ったのですが、韓国では新曲やミニアルバムを出す時にステージや歌番組等に出演することをこういうらしいです)、あるいはリリースイベント等にロウンが参加できないことが増えて、韓国のファンの一部には批判的な声も上がっていたようです。
とうことは、ロウンにとって、まさに二十一から二十五までの時期は、「俳優」としての階段を着々と昇りながら、一方でアイドルとしての自分にジレンマを抱え続けた時期だったと言えるでしょう。
「青春」の定義は人それぞれですが、「青春」を「自分とは何か、自分は何者になれるのか」という問題と向き合う時期だとすれば、歌手になりたくてFNCの研究生として6年間を過ごし、結局はダンスグループの一員として、アイドルになり、そのビジュアルと、そしてその深みのある声から「俳優」としての資質を認められてしまったロウン。
その二十一歳から二十五歳までの5年間、華やかな世界に身を置きながら、ロウンの内面は歓喜と葛藤、不安と達成感という相反する感情に揺さぶられ続けてきたのではないかと思います。
ただし、ロウン本人は、持って生まれた陽気さや社交性、強い意志力から、毎日をそれほど苦悩していたわけでもないとは思いますが。。。
ただ、様々な本人のインタビュー等から窺いしれるのは、ロウンが「悩む人」であるということです。
「哲学的な感性」を持っている人ともいえるのではないでしょうか・・・私はそんな風に感じます。
ファンミの選曲だけで、ここまで深堀してしまうのはおかしいと、私自身も思うのですが、選曲にロウンの意見も反映されていたとすれば、そこにはロウンの心の奥底に隠してある「柔らかい部分」が現れているのではないかと思うのです。
そういった感性を持っているロウンだからこそ、テレ東の「プチブランチ」で、『婚礼大捷』のジョンウの役柄についての説明をロウンがした時に、同じ役者である中尾くんが「難しい役」と言ったほど、「難しい」ジョンウを演じきって、演技賞を受賞できたのだと思います。
そして、その演技に対する評価の高さがロウンに自信と手応えを与えたことが、ファンミでの「僕が歌わないのはもったいないと思いませんか?」という発言につながったように感じました。
実際、3月10日のファンミでのロウンの歌は上手下手という次元を超えて、響く何かを感じさせたと、私は思いました。
そして、歌を歌う自分を再び見出したからこそ、二十歳からの青春を共に走り続けたsf9の仲間にロウンは「よろしくお願いします」というYELLを送れるようになったのではないでしょうか?
今日、ちょっと色々検索する中で見つけたロウンのインタビュー記事
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これは、2020年1月21日の記事です。雑誌「DAZED」2020年2月号にロウンが表紙を飾ったことを報じた記事。
この中でロウンが語っているグループへの愛情は、今も変わっていないと思う。
ただ、昨年の脱退表明以降、何か月もロウンが「sf9」について語らなかったことが、私は気がかりでした。
自分の意志でグループを脱退したことについて、以前もこのブログに書きましたが、ロウンは「ファンの人は傷つかないで。寂しさは僕が背負う」といい、そこでも「sf9」のメンバーに対する思いは口にしなかった筈です。(←そのことで韓国ではまたしてもロウンに対する批判があったという記事をどこかで読みました)
金錫佑という青年は、どうも思いが深ければ深いほど、口に出すことをためらう傾向があるような気がします。
その彼が、「sf9をよろしく」と言ったということの背景に、sf9のメンバーが脱退したロウンをどう思っているのかという、ロウン自身の心配が払拭されるような何かがあったのかどうかはわかりませんが・・・
いずれにしても、Sf9の活躍を見ることが、ロウンの安心につながると思うと、ロウンペンとしても、そしてsf9の新米ファンタジーとしても、今度のライヴが盛り上がるといいなと思っています。
では、また。