日本人だと許されない直訳 | グローバルに波乱万丈



知り合いの老夫婦が、この前、ディズニーワールドに行くというので、




ディズニー勤務の主人が、モロッコ館でディナー招待を手配してあげたんですけどね。





奥さんの方は小食なので、前菜だけを頼んだそうなんですが、

そしたら、担当したモロッコ出身のウェイターさんが、

「それだけでいいんですか? 全て “タダ” なんですよ。」 と言ったらしく、

お金を払わなくていいからと、食べまくったり、飲みまくったりするような者だと思われたと、

気を悪くしたらしいんです。


主人いわく、ウェイターさんはアラビア語の “思うようになる” というニュアンスの言葉を、

そのまま直訳し、“無料” という意味もある “FREE” と訳したので、感じが悪くなったけど、

悪気は全くなかったのだそうです。


その知り合いの老夫婦はオーストリア人で、ドイツ語の人達なので、

ドイツ語での “FREE” は、また違ったニュアンスがあり、

もしかしたら、余計、侮辱的な意味として取ったのかも知れません。




ちょっと話がズレますが、直訳は気をつけないという話の関連で...


私、この前の国際見本市のバイリンガルのバイトで、

たまたま私が担当していた会議室の隣で、日本企業だけのパーティが開かれ、

バイト時間を延長して、臨時に手伝いをしたんです。


翌日、パーティ主催者の方から、「昨日は手伝ってくれてありがとう。」 と言ってもらったんですが、

咄嗟に頭の中に浮かんだのは、“I am glad I was able to help.”  という表現。


直訳の 「助けることが出来て、嬉しいです。」 が口から出始め、

言いながら、“うわわ、これは変な表現だ、やばい。” と思い、

後半の 「嬉しいです。」 のところをモゴモゴと言ってしまったんです。

感じが悪かったかも知れません。


おまけに、

周りのアメリカ人の人達が、その人のことを 「ナカムラサン、ナカムラサン」 (仮名)

と呼んでいたので、私も 「中村さん」 と呼んだのですが、

後で聞いたら、その方、世界の誰もが知る、日本の某大企業の元社長さんだったんです。

私はきっと、“ズが高い! 無礼者めが!” だったのでしょうね。 (汗)

外国人なら “さん” でよくても、日本人の私は “社長” と呼ぶべきさったのでしょう。



私は、アメリカ生活が26年で、英語の方が楽で、

出身が日本というだけな感じの、アメリカ国籍の者なんですが、

やっぱり日本人の顔して日本語喋れたら、外人なら許されることでも許されないところがあり、

しんどいなと思うことがあります。



前回の記事でも、日本のレジの列で、すぐ後ろに人が立つことを、

“UNCOMFORTABLE" を直訳し、“不快”、“不愉快” と書いたんですが、

“不愉快” という言葉は、“腹が立つ”、“イライラする” というニュアンスがあることを思い出し、

慌てて、“気まずい” だけに変えたんですよ。


きっと気が付かず、こんな直訳したことをちょくちょく書いているんだと思います。

だから、時々意地悪コメントが来るのでしょう。 

もし私が外人なら、許され、流してもらえることなんでしょうけどね。 (涙)