国際見本市での日本人 | グローバルに波乱万丈



参加者が7万人とか8万人とかいう話の、大きな国際見本市があり、

私もバイリンガル・スタッフとして、駆り出されてたんですけどね。





日本と言えばこの会社、な大手の企業の人達も、たくさん来られてました。

皆、名前や会社名が書かれた名札を首からかけてますから、どこの国の人か分かるんですよ。


巨大なコンベンションセンターで、迷っている人が多かったので、

することがない時は暇つぶしに、通路に突っ立って案内係りをしてたんですが、

面白かったのは、スマイル顔の私の前を通る人の反応が、出身国によって違うんです。



大抵のアメリカ人の人は、2、3メートル手前から 「ハロー。」、「グッドモーニング。」 と、

挨拶をしてくれます。


アメリカでは、通りかかりにも挨拶したり、スマイルを交わしたりが普通ですから、

癖ということもあるでしょうが、

幅が3メートルくらいの通路で、私は一人ポツンと立ってましたから、

中には、スマイルしている私のすぐ前を、無視して通り過ぎることが気まずく、

仕方なく挨拶をしてる感じの、シャイそうなアメリカ人の人達もいました。


アメリカ人は人との間にかなりの距離を保たないと、不快な気持ちになるそうですから、

それと似たような感覚で、

周りに他に誰もいない場所で、相手に数メートル近くまで接近すると、

知らんぷりするのは、不快な気持ちになり、出来ないのでしょう。



それと対照的だったのが、日本人。

全く、不快な様子はなく、私の目の前を見事に知らん顔で通り過ぎていました。


アメリカの感覚になっている私は、日本で、レジなどの列で後ろの人が近くに立つことが、

不快な気まずい気持ちになるんですが、

日本人はすぐ目の前に人がいてもなんともなく、知らんぷりも出来るんですよね。



私が立っていた場所のすぐ近くに、トイレがあったので、

トイレに行っているツレを一人で待っている、というケースも数回あったんですが、

その間、私は透明人間で見えてないかのように、

目の前にいる私に気が付いてない様子を、数分間続けていて、

あれはある意味、演技と言えるでしょうから、自然な様子に関心してしまいました。



私の方が気まずく、声をかけたこともあるんですが、

私の目も見ずに、「はぁ。」、「まぁ。」、「えぇ。」 な返事をされたので、

ほっといてほしいのかなと思い、

日本人の人には、私も知らんぷりをしてあげることにしたんです。



まあ、日本は混雑した国ですから、

満員電車などで、一々気まずくなって、皆に挨拶するわけにはいきませんもんね。

相手との距離がすぐ近くでもなんともなく、知らんぷりも上手になるのでしょう。



来週から、主人と二人で日本巡りをするのですが、

日本に行く度、ついつい癖で、

電車やバスの中の知らない人に微笑みかけては不気味がられたり、

話しかけては 「はぁ。」、「まぁ。」、「えぇ。」 な返事をされ、しょぼんとしてしまうので、

知らんぷり、私も心得ておかなければいけません。