ケロっとした顔をして | グローバルに波乱万丈






まぁ、確かに、日本人の気使いは世界レベルでいうと異常ではあるんです。


日本で、「どうする?」 「私はどっちでもいいよ。 ヤヤが好きなようにして。」 「私もどっちでもいいのよ。」 みたいな、


“彼女、本当にどっちでもいいのだろうか? 私に気を使って、そう言ってるだけじゃないのか?

ここで、本当に自分の希望を言っていいのか? 私もどっちでもいい振りをするべきなのか?...”

気の使い合いのマインドゲーム的な会話に、どっと疲れてしまいます。



日本から遊びに来た親に、「どこに行きたい?」 と訊いても、

「いいのよ、いいのよ。 どこかに連れて行こうなんて思ってくれなくても。」 と気を使われ、


「遠くからわざわざ来てもらって、何処にも連れて行かないわけにはいかないんだから、

何処に行きたいとか、何をしたいとか、はっきり言ってくれた方がこっちは助かる。」

と文句を言ってた海外在住の人がいましたが、私も同感です。




しかし、気を使わな過ぎのモロッコ人にも疲れます。 ムっと来ます。


実は、主人、今日からモロッコへ出張なんですが、できるだけ周りのモロッコ人には内緒にしてました。

数日前、「今週末、スターバックスでコーヒーしようぜ。」 と友達から電話がかかり、

今週末はモロッコなのに、ケロっとした顔で 「オッケー。」 と答えてましたし。 (汗)




...というのは、そうしないと配達屋をさせれるんです。

モロッコはアメリカのようにいろんな物が揃ってませんし、故郷の家族が貧乏な人も多いですから、

アメリカ在住のモロッコ人は、モロッコの家族に物を送るはめになるんです。 


郵送すればいいのでしょうが、モロッコに送っても途中で消えてしまいます。

モロッコの弟にナイキのシューズを何度送っても届かないので、一足ずつ送ったら届いたという話があります。


だから気をつけないと、モロッコに行くという噂はすぐに広まり、配達屋を頼まれることになるんです。

特に主人は、仕事であちらこちらの街に行きますから好都合です。




それに、モロッコの家族や友達にも、モロッコに帰ることは内緒にした方がいいんです。

じゃないと、‘アメリカからほしい物リスト’が送られてきます。

今はPCでいろんなブランドの商品がチェックでき、希望の品のリンクが送られ来る時代ですから厄介です。


主人も、カサブランカ在の姉と友達一人にしか知らせてなく、他言しないことをお願いしてました。

数日前、フェズに住むもう一人の姉に、

その姉の息子をインターンに世話してもらったディズニーの人達がフェズに行くから、食事に招待するようにと電話し、

「一緒に出張に来ないの?」 と訊かれ、

「今回は新しいプロジェクトがあって行けないんだ。」 とケロっとした顔で答えたって笑ってましたし。 (大汗)

本当は、ディズニーの人達と一緒に、主人も姉のところに顔出す気でいるんですけど。 




でも、それだけ気をつけてても...


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化粧水、頭痛の薬、ビタミン剤、電動洗顔ブラシセット、歯の漂白テープ、テニスのグリップテープなどなど、

いつの間にか、どこからともなく集まりました。

品物だけじゃなく、実家への仕送りの現金も、数人から頼まれてました。 



チキンとビーフのブイヨンは二つ合わせて、1.5キロ以上です。 手荷物許容量の10分の一近くです。

もちろんモロッコにもブイヨン売ってます。


アップルのラップトップはあまりにも重くて大きく、機内持ち込みスーツケースの大きさです。

チャージャーとか入った分厚いケースに入れると、それでスーツケースの半分取ってしまいました。


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アルマーニのサングラスのケースなど、私の靴くらいの大きさです。 

(私の靴の10倍くらいの値段だけど。 フンッ。)




これに、主人の仕事用のスーツ二着分、ラップトップ、書類、諸々を詰めて、

許容量をちょっとオーバーしてしまったのですが、どうにか超過料金は請求させずに済みました。


人の物を運んであげて、料金を自分で払ったという話もよく聞きます。

主人はそこまでお人良しではありませんから... というか、

うちに “NOっ!! (`Δ´)” って怖い顔するアジア人の奥さんがいますから。



だって今まで、むちゃくちゃ腹立つ物の配達役をしてきたんです。

知人の奥さんは、支配人をしてるレストランでタダで手に入るから、弟の結婚式のためにと百枚近いチョコを頼むし、

友達は、筋肉トレーニングしている弟のためにと、スーツケースに入るわけない金属のバーを持ってきたし、

義兄は、アメリカのオークション・サイトでレース用の自転車の車輪買って、勝手にうちに配達してもらうし、

義姉は、単に自分で買いに行くのが面倒で、モロッコでも売っている重量があるシャンプーを頼むし...

 

普段は嘘をつくことは大嫌いな私ですが、

モロッコに行くことを隠すため、気を使わないモロッコ人相手なら、私もケロっとした顔ができそうです。

いや、します!  (`・ω・´)ゞ