どろどろ女性オンリー結婚式 | グローバルに波乱万丈







アメリカ在モロッコ人妻間のどろどろ関係のピークは、女性オンリーの結婚式なんです。


宗教熱心な人は、儀式はモスクでして、

新郎は男性のゲストだけ、新婦は女性のゲストだけで別々に結婚パーティーをします。


主人の顔を立てるために仕方なく出席したんですが、それはそれは不思議で異様な世界でした。 


見た目はとっても煌びやかなんです。 

濃い目の顔の人達が、どれが花嫁さんなのかわからないほど、ゲストまでもキラキラなドレスで着飾ってますから。 


    (注: 写真は長男がビデオ撮影、私はフォトアルバムの編集に雇われた男女混合結婚式のもの。)

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結婚パーティーと言っても、日本や欧米のように席が決まってって、司会者がいて、みないな感じではなく、

開始時間から二時間くらいの間に、だらだらと人が集まり、それぞれが勝手におしゃべりをしたり、踊ったり...


食べ物はお菓子くらい。

早くから食事を出すと食べるだけ食べて帰る人が出てくるから、最後まで出ないんです。
 


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そのうちお嫁さんが登場し、皆が舌で “ラララララーー!!!” と音を立てて騒ぎ、お祝いのキスをして...

また、それぞれが勝手におしゃべりして、踊って...

違うドレスを着たお嫁さんが再び登場し、“ラララララーー!!!” と騒いで...

勝手におしゃべりして、踊って... ひたすら食事が出るのを待ちます。


誰もスピーチしないし、新婦がいないから指輪の交換もケーキカットもできません。



モロッコだと、心から祝ってくれる親戚や友達が集まるのでしょうが、

アメリカではセレクトするほど知り合いがいませんから、誰かれ構わず状態になります。

それに、小さなモロッコのコミュニティーで、「彼女は招待されたのに、私はされなかった。」 となりますから、

日ごろ陰口を言い合ってる相手でも、角が立たないように招待します。 

後で、仲間外れにされかねませんから。 



到着時に、会場の全員に両頬にキスを交わしながら挨拶をして廻り、

その後は、自分のグループの人達とだけで固まって過ごします。


他のグループの者としゃべっているのが見つかったら、何か言われるみたいな雰囲気です。

イメージとしては、刑務所のグランドでギャングのグループがこっちの隅に、あっちの隅に、な感じでしょうか。

男性がいない分、大奥的な緊迫感があります。



モロッコの実家の階級が上らしい人が、おしゃれしてる下の人を見て、

「何様だと思ってるのかしら?!」 と言ってるのを聞いたことがあります。 

パーティの音楽のボリュームがやたら高い理由、わかったような気がしました。



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また、日ごろスカーフで頭を覆っている人が、派手に化粧をして、派手な格好をして、

ドレスの裾をめくり上げて、腰を振って大胆に踊りまくる姿には、目がぱちくりです。

やっぱりカメラが向けられると、顔を隠していますが。  



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私が招待される理由には、“私にはモロッコ人以外に知り合いがいるのよ。” という自慢目的とあるとわかってます。

フェイスブックのフレンドリストに、外国人の名前が並ぶとカッコイイという感覚です。 

あと、主人はここのモロッコ人コミュニティーで知られた人なので、その奥さんが参加ってのは見えがいいのでしょう。


かといって、どのグループにも属さない私とおしゃべりをしてくれる人もいませんし、

皆英語ができるのに英語はしゃべってくれませんから、話に参加できません。
 

私はモロッコのダンスは踊れないし、“ラララララーーー!!!” できないし、死にそうなほど退屈です。

音楽うるさいし、なかなか食事出ないし、仮死状態で長時間 (5、6時間) 過ごす羽目になります。



レベルやクラスが違う、見栄っ張りでライバル意識の強いアメリカ在モロッコ人妻達が無理してつき合うと、

楽しいはずの結婚パーティですら、こんな恐ろしいことになるわけです。


でも主人は、建前のつき合いが多いモロッコ人の人間関係だから、モロッコでも似たようなものと、言います。  


そう言われれば、古いモロッコの結婚式の写真で、ゲストが新婦にお祝いのキスをしているのがうちにありますが、

煌びやかなコスチュームと二人の冷めた目のコントラストが、どろどろさを語ってるように見えてきます。 



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