彼岸会の法要
お彼岸が終わり、暖かさも増してくるのかと思いきや、連日の雨と寒さが続いています。暦の物語り通りにいかない昨今の気象です。しかしながら、草はスクスクと成長しつつあり、草取りにも目を向けていかなければならない季節となりました。
嫌われものの草ですが、草も生えない不毛な土地は大地としては力がなく、土地の地神様も力がありません。地震大国の日本でそれは大きな問題点になりますが、草がボウボウな土地も見た目にも悪く、害虫も来やすい。そこで草取り、草刈りが必要になります。簡単な除草剤というのもありますが、これは、土地を弱らせてしまいますので出来るだけ使いたくないものです。
草取りと草刈りはどちらが良いかと言われると、実は草刈りの方が良いです。草の根を残しておくことが生態系のバランスにはよく、土地は肥えます。草取りで根を取るとそこの生態系は崩れて、新たな生態系が生まれます。そうなると今問題の外来種のような強い草ばかりが後から生えてきて、結果的にバランスを崩してしまいます。畑などでそういう実践をしているのが不耕起栽培とか自然農法とよばれるものです。
しかしながら、お寺の境内地や庭は草一本も生えていないほうが美しく、気持ちがいいものです。なかなか一心寺は草取りが行き届かず、至る所で草が散見されます。これを上記の言い訳として使うのは違うので、それは「至らぬ所でございます」と反省しつつ、地神様にお経をあげてご供養し、お守り頂いています。そのおかげで、今の所何事もなくお寺は無事です。ここだけの話ですが、実は一心寺の北側の山は土砂災害の危険区域となっています。30年間崩れていないのは、おかげですね。皆さまも地神様を大切に。