『宇宙兄弟』~極限状態で人を支えるもの | 中小企業診断士グループ“YTD”のブログ

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平成23年度中小企業診断士試験合格者4名で立ち上げた診断士グループ“YTD"のブログ。YTDとは、「やったるでー」の略。クライアントの「あなたらしさ」を大切した支援を致します。

$中小企業診断士ユニット“やったるでー48”-宇宙兄弟

宇宙に魅了され、毎日宇宙のことばかり考え星空を追い続けていた兄弟がいた。天然パーマの兄・南波六太(ナンバ・ムッタ)とツンツンヘアの弟・南波日々人(ナンバ・ヒビト)は、幼いころ、月に向かうUFOを目撃し「2人で一緒に宇宙に行こう!!」と約束を交わす。
それから19年後、弟・ヒビトは、約束通り宇宙飛行士となり、世界中の注目を集めながら間もなく月へ旅立とうとしていた。一方、兄・ムッタは上司に頭突きをし、勤めてた自動車会社をクビになり無職のムッタとなっていた…。そんなムッタのもとに、宇宙国際研究開発機構(JAXA)から宇宙飛行士選抜試験の書類選考通過を知らせる手紙が届く。それは、かつての約束をすっかり忘れていた兄に内緒でヒビトが応募したものだった。
(公式HPより)

ゆんたくです。

月が地球に最接近する“スーパームーン”現象が観測されたのは去る5月5日のことだった。また、明日5月21日の早朝には国内では25年振りの金環日食を見ることができる。
そんな宇宙へのロマンを掻き立てるイベントが続く中、この映画は封切りされた。

「モーニング」で連載中の同名の人気漫画の実写版だ。宇宙が大好きだった兄弟が、いったんはそれぞれ別の道を歩んだように見えたが、かつての想いを忘れられず再び宇宙飛行士への道を目指すというもの。今どきのマンガには珍しく捻りの少ないストレートな内容だ。個人的には同じ宇宙飛行士物でも未完に終わった“度胸星”の方がストーリーに厚みがあって好みではあるのだが、そんな事は些細なこと。この映画の肝は選抜試験を見せるところにある。

宇宙飛行士の選抜試験はその過酷さでよく知られている。何しろ莫大な予算をつぎ込んで進めるプロジェクトを確実に遂行できる者である必要があるのだ。そしてそれ以上に人類全体を代表して宇宙を切り開く英雄を選ぶという象徴的な側面も求められる。宇宙飛行士は知力、体力、専門知識等を一定の水準で備えているのはもちろん、精神的にも人格的にも選りすぐられたエリート中のエリートなのだ。

実際と同じく映画の中でも最終選考は宇宙船と類似した密閉空間で行われ、様々な課題・試練が与えられる。見知らぬ者、しかも競争関係にある者と過ごす日々は極度の緊張を強いられ、一時グループは一触即発の状態に追い込まれる。エリートとはほど遠い経歴・雰囲気を持つムッタだったが、そんな中、意外な粘り強さを見せ、みんなの緊張をほぐすリーダーシップを発揮する。

ムッタを支えたものは子供の頃に弟のヒビトと誓った「2人で一緒に宇宙に行こう」という夢だった。その純粋な想いが厳しい試験を耐え抜く原動力となり、さらに伝搬することで周囲の信頼を勝ち取ることができたのだ。

たまには日常の些事を忘れ、空を見上げながら子供の頃の記憶に思いを馳せるのもいいかもしれない。そんなことを思わせてくれる映画だ。


【診断士的学び】
大切な人と共有している夢があれば、それがどんな困難にも立ち向かうことの出来る原動力となる。


※宇宙飛行士の選抜試験については下記の本に具体的に書いてありますので、ご参考ください。

ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験 (光文社新書)/大鐘 良一

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