一般人は写真を使われることを拒否できない | 牧村しのぶのブログ

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自分の写真をデータセットから探すアプリはありますが、実際に使ってみると、自分の名前で出ずに他人の名前や別のキーワードで出ることがあります。有名人でも宮沢りえで宮沢りえが出ず、篠山紀信で出ます。まして一般人は名前で見つけるのは難しく、名前なしで写真だけがキーワード検索にかかります。例えば

ハロウィーン、渋谷で検索すると一般人の顔のわかる写真が大量に出てきます。

仮に見つかっても、LAIONは画像を保持しているわけではなく、画像へのリンクと関連するテキストデータをまとめているだけです。画像を削除してもらうには、写真をホストしているサイトを特定して管理者に削除を求めるしかありません。

しかし写真を見つけるのも削除要請するのも個人には困難です。違法サイトの管理者にコンタクトを取るのもリスクがあります。

 

盗撮、他人による無断転載はどうしようもありません。

ブログに上げた画像も使われています。アメブロもライブドアもはてなもココログもfc2もよくみつかります。

気にしない人もいるでしょうが、使われたくない人はどうすれば良いのでしょうか?

 

グラビアアイドルのように特別に顧客吸引力のあるモデルの場合はパブリシティ権が保護されます。

しかし一般人には現時点ではAIの学習に取り込まないでほしいと要求する権利の根拠になるような明確な法律上の規定はないとのことです。

 

 

クリエイターに対しては学習対象から除外するオプトアウト申請の受付が始まりましたが、オプトアウトされた8000万枚の画像のうち、アーティストからのものは約4万枚にすぎず、残りはShutterstockやArtstation等のプラットフォームからの一括申請でした。個人が自分の作品を探すのは困難です。生成AIが生み出す問題は本来開発企業が担うべきもので、個人に責任を押しつけても解決しません。

 

まして一般人ともなれば、全く手の打ちようがありません。

学習を拒否できる法的根拠もありません。

 

今盛んに画像生成AIは面白いから使ってみようという呼びかけが行われています。私も使わなければ理解できないので試作はしています。楽しめることはわかります。しかし一般人の個人情報が全く保護されずに学習されており、不快な作品に使われてしまう危険性もあるのに拒否できないことには注意喚起がありません。

寄らしむべし、知らしむべからず、です。

しかし抵抗しなければ改善することはありません。

 

私は現在できることとして、ブログに上げた漫画とイラストをAI作品を除いて削除します。低解像度の古いアナログ画は使い物になりませんからそのままにして、画質の良いものは削除します。

そして代りにXfolioにアップします。

 

申し訳ありませんが、ご理解ください。