画像生成AIサービスは利用規約があり、どこも裸の美少女は生成できません。プロンプトに「美少女アニメ」と書けば衣装を着た美少女は生成できます。そこまでが限度です。
しかし日本の無料作画AIサービスMemeplex.appでは著作権は利用者に帰属すると規約に明記され商用利用もできます。画像を生成させるために利用者が書き込むプロンプト(要求)に人間の思想や感情を表現する創作性が認められれば著作権が発生するからです。
2016年の「AIによって生み出される創作物の取り扱い」(内閣官房知的財産戦略推進事務局)によれば、AIによる創作には権利は発生しないとされています。
ただしAIを道具として利用した場合は人間の意図、創作的寄与が認められ権利が発生する、とされています。
(資料2)
著作権が認められるかどうかの基準が明確でなく、都合よく解釈されているのが現状です。
画像生成AIで美少女を生成し、著作権を主張する人がいます。
しかし裸の美少女は生成できません。
ところが日本には二次元キャラを裸にできるAIもあります。
利用者の著作権が認められる画像生成サービスで美少女を作り、ここで裸に変えることができます。現在表示できなくなっていますが2年間稼動していました。
現行法でも他人の著作物を無断で改変するのは著作権侵害ですが
画像生成AIを使えば自分の著作物ですから改変も自由です。
合法サービスを使って裸の美少女を自分の著作物とし、販売することもできてしまいます。
モデルのいない絵は被害児童がいないため、児童ポルノにはなりません。
実際に堂々と販売されています。
服を着ている女性の写真をワンクリックで裸に変えられるAI
アプリもあります。成人のヌード化は名誉棄損罪などの罪になります。
追記
画像を裸にするサイトはこちらにもありました。
写真ばかりでなくイラストのヌード化もできますが、イラストの場合は剥ぎコラ(ヌード化)は著作権侵害になります。
12月11日追記
女性の写真からヌードを生成するサービスが34も登場。
米国にディープフェイクヌードを規制する連邦法がないため脱法利用が横行しています。
2024年8月5日追記
米国でAIを使用した性的コンテンツの生成を禁止する法案が可決されました。被害者が民事訴訟を起こすことができます。今までは州法で規制されていましたが、規制のない州もあり、被害者を救済する法規制の必要が認められました。連邦法での規制が成立したことで、ディープフェイクポルノを合法扱いすることはできなくなりました。児童も成人も訴えることができます。
しかしポルノを生成するサービスがなくならない限り解決になりません。私的利用は罪に問えず、日本のAV合成サイトも禁止されていません。悪用防止のため利用者に成果物の著作権も商用利用も認めない方が良いように思います。収益が動機になっているからです。
私は性表現の規制には反対していますが、信念をもって表現する人と、他人の著作物を収益化を目的に無断で利用する人は別だと考えています。
以前も書いたように現状では学習元のアーティストは自分の作品がどんな使われ方をしても何も言えませんし、無断学習を拒否できません。全くの無権利状態に置かれています。
クリエイター自ら被害を訴えています。
自分の絵が合成された挙句裸にされて売りさばかれても、著作権は生成者のものと都合よく主張され、本来の著作者の権利は無視されています。
学習を拒否する選択ができない限り商用利用を進めることに反対します。
この状況で大手出版社がAIグラビアを発表したことは残念です。
モデルは実在の芸能人で、知っている人が見ればそっくりです。
今後引退した芸能人をモデルに無断でグラビアを作ることも可能と言っているに等しく、学習元の権利はないも同然です。
ここにある画像と顔同じですね…https://t.co/IWjqR77Rpc pic.twitter.com/brsR3372nQ
— MOMO (@kra23074) May 29, 2023
AIを使ったパクリ漫画も公然と出版されるかもしれません。
他の出版社が追随しないことを祈ります。