昨日ご紹介した米国のSFドラマ「ストレンジャー・シングス」を
少しずつ見ながら小説「かがみの孤城」を読んでいます。
「かがみの孤城」はいじめられて引きこもっている少女が鏡の中の世界に入り込んで仲間と出会い成長するファンタジーです。
いずれも異世界ものですが、こちらは怪物は出てきません。
異世界にも同じ中学生が集まっています。怪物を見た後に中学生の会話を読むと、怪物より人間の言葉にずっしりと重い心理的な恐怖を感じました。いじめっ子の少女たちは、手を出さず傷一つつけることなく言葉で、家の外に出て行けなくなるほどの恐怖を与えます。言葉の脅威は怪物以上です。
それを親にも言えないのは、理解されないと思うからです。
学校で教師に話しても悪知恵の働く少女に負けることが予測できるからです。
怪物退治の物語がストレス解消になるのは、人間より怪物が一見複雑に見えても単純で対処しやすいからです。
そして物語はほぼハッピーエンドが予測できます。
まだ上巻の途中ですので、下巻でいかなる解決がもたらされるのかわかりませんが、作中に出てくる仲間と、願いの叶う鍵が解決の糸口になるのだと推測されます。
しかし現実には鏡の中の仲間もいませんし、願いの叶う鍵もありません。言葉の暴力への対処は証明が難しく理解されにくいので厄介です。
現実問題として、言葉だけのいじめ、ハラスメントを訴えるには録音録画して証拠を残すことが有効です。
問題は、第三者が無断でした盗聴盗撮は証拠として認められないことです。当事者が相手の承諾なしに録音撮影しても、反社会的な手段(脅迫など)を取らなければ証拠能力は肯定されます。
サスペンスドラマでは必ず加害者との会話は録音されます。街中の監視カメラの映像も駆使されます。
ドラマだからではなく、実際に有効な手段です。
言葉の暴力への現実的な対処法は証拠を残すことです。
参考