またまた放置していた…中小企業診断士の理論研修。
ひょっとして切れちゃった?と思って確認したら…まだ大丈夫だった。2019年4月に更新しているから,有効期限は2024年3月末だった。ちなみに…リテールマーケティング(販売士)1級と同じ有効期限にしているのでわかりやすい。
で,2019年は…もうほんとに流れるところだったんだよね。3月中旬に虫の知らせで更新を知り…でもそれまでの5年間(年1回受けないといけない)理論研修はゼロ。普通に無理なところ…奇跡的になんとかなった(笑)。そのあたりのことは…ブログにも書いてあった(↓)。
昔から…「もう無理」って思った時でも,すべて何とかなったんだよな。ほんと小さいけど奇蹟的に。運が良いんだと思う。確か…小さい頃に当たると評判の占い師さんにも言われたことがある…そのようなこと(笑)。
まぁ…こんなことが無いように,そろそろ理論研修を受けるようにしよう。まだ更新後ゼロだけど。前詰めで。
ところで,中小企業診断士と言えば…
”キャリア形成”の講義をしていると…こんな質問をよく受けるんですよね。
「将来,独立して…コンサルタントになりたいのですが,どうやって仕事ってとってるんですか?イメージが湧きません。苦労している人も多いと聞きます。」
って。
というのも…僕の仕事(下記の三つ)のうち,一つがコンサルタントで,しかも独立系だからなんでしょう。
・コンサルテーション…ユーザ企業向け
・研修(資格取得,階層教育他)…ベンダ向け
・執筆
本業は乃木坂46の味方なので,全部副業だけど(笑)。
で,この三つにしたのは,独立した時からなんだけど…その時に,ベンダとユーザの両方から新鮮かつタイムリーな情報が入ってくるようにと考えてポートフォリオを組んだわけです。なので,今でもバランスよくなるように調整しています。
ベンダ向けに研修しているから,どの企業が社員の教育に力を入れているかをよく知ってるし(Webサイトでは「教育に力を入れている」って書いてるのに,全然やってない企業とかも知ってるし,ユーザに言ってるし 笑)…ベンダ向け研修では,ユーザの本音を伝えることができるし。ユーザの担当者には,エンジニアのスキルを見極める方法も伝授できるし。もちろんユーザに対してコンサル+研修もできる。
で…話を元に戻して
先の質問に対する回答だけど…いつもこう答えています。キャリア形成の講義では,いつも言ってることなので…知ってる人はスルーしてね。「またこの話かよ!」っていうのは無しだよ(笑)。
「お金に対して誠実になること」
「顧客に見積りを出す時に出てくる全ての疑問に回答できるように知識を付けておくこと」
これに尽きると思ってるんですよね。他にも,いろんな方法はあるだろうけど…ぼくの戦略はこれですね。正解っていうわけじゃ無く…ぼくの戦略ということで、紹介しますね。
ユーザさんって,昔っから…ベンダの出す見積り(価格)の不透明さに不満をもっていますからね。ベンダには出さないけれど,第三者たる僕の耳には…ほんとよく入ってくる。「表情にも出しませんけどね」って言ってるのをよく耳にするので,ベンダの人は…知らないケースが多いと思う(笑)。
で,僕は独立前から…「ぼったくり」とか「誤魔化している」と思われるのが嫌で…ユーザの疑問には全て回答するというポリシーでやってきたんですね。
・なぜ30%も利益を取るのか?
・バッファは必要なのに,なぜそれを公開できないのか?
・スキル差があるのに,なぜそれが見積りに現れないのか?単価の意味や相場は?
・なぜプロジェクトマネジメントの単価が200万円なのか?
・生産性はどうやって設定する?
・どこまでリスク特定している?
そのために勉強してきたと言っても過言ではありません。ユーザの疑問は,僕も疑問だったから…疑問は解消しないと前に行けないので。それで,前の会社の上司と喧嘩したこともありました(笑)。
で,勉強して…調べて…ってやってきたわけです。時に有価証券報告書や白書を用いて説明したことも。プチ講義を開いたり…
でね。全ての疑問に対して回答し…「僕は,あなたのお金を絶対に無駄にしない。もらうところはもらう。でもそれ以外はベストな使い方を模索する。誰よりも有効に使う方法を考える。そのために誰よりも勉強している。」っていう部分を信じてもらえるようになると…お客さんは,自ずと財布を預けてくれるようになるんです。そして…
→予算を教えてくれる(官公庁等無理な場合を除く)
→他社の提案に同席を求められる
→会議に出てくれと言われる
→定期的に相談に乗ってほしい。いくら必要?
→コンサルタント契約に至る
こんな流れかな?
もちろん「タダだったら話を聞くよ」ではなく,その一歩上の「お金を出すから…」ってところに持って行かないといけないんだけど…そこは,その付加価値を付けるしかないんだけれど…
それ以前に…財布を預けられるかどうかってところが重要なんですよね。
ほら。お金に対して綺麗で,スキルがあって,絶対にベストを尽くしてくれているってわかっている秘書がいたら,社長はその秘書に「〇〇さんに手土産を用意しておいて」っていうだけの指示になるよね。その秘書の能力と金銭感覚を信じて。
でも,秘書のことを信じていなければ…「△△で□□のケーキを買ってきて。確か5千円くらいだから…5千円渡すね」ってなるよね。指示が細かく具体的になる。
この違い。後者は全く能力に期待していないし信用もしていなということだよね。
そういうわけで。
コンサルタントになりたいのなら,コンサルティングファームに行くのが一番確実なんだけど(ユーザは,その会社を信用してお金を出してくれるから)…独立系となると話は違ってくるので…
まずは,他人のお金を自分のお金同等に(いやそれ以上に)大事にするところから始めることをお勧めします。
そうすれば…能力も示せるし、信用を得ることもできる。しかも短時間で。信用を得るのには…普通時間がかかるんだけど、これならずっと短い時間で可能になる。
何かしらの方法で信用されないと。能力,人物像などなど。でも,その信用って…結局ビジネスなんだから,お金の部分が大きいと思うので。
・お客さんの金?考えたことないよ
・1億円,2億円?…会社のお金には特に責任を感じない。
・より多く利益を取ってやろう
・赤字になったらまずい。うーんできるだけバッファをのっけておこう
こんな風に考えている人に,お金を託して…コンサルタント業務は頼まないと思うんですが,どうでしょう?
「お客さんのお金を1円たりとも無駄遣いしない!」って決めて,その誠意がお客さんに伝わるまでアピールできて,そこを信用してもらえれば…
その先に,相談事がやってくる。
それがコンサルタント契約につながるんだと思います。”なりたい”ではなく,自ずと押し上げられるって感じで。なる人は,なりたいとか,なりたくないではなく…そうなるんです。
お客さんからいただいているお金…なぜその金額になるのか?それがベストなのか?他にもっと有効に使うことはできないのか?
それを常に考えて,時に自ら説明し,時に提案し,すべての疑問をクリアにして…「俺たちのお金を大切に考えてくれているんだ…」っていう”愛”を伝えることに努力すればいいと思います。
あ,後は…お客さん側のそれぞれのステークホルダが,その会社で評価されるように,立場が悪くならないようにってことも,常に考えておくことも必要かな。
ちなみに。
これって…他のことでも同じだと思うんですよね?
研修も,執筆も。
自分の利益はしっかりと主張する。はっきりさせる。でもそれ以外は全て相手の利益になるようにベストを尽くす。線引きをはっきりさせて。
システム開発の現場でも…今後,準委任契約のアジャイル開発が増えてきたら…この部分の信用は,もっと重要になるんじゃないかな?
まとめると。
お金を出しても力を借りたいっていう”能力”があるのは当然のことだけど,それだけじゃ…無理だと思う。信用も必要。特にお金の面。
悪意が無くても…(IT以外の経営や会計面,マネジメント等の)無知がゆえにぼったくってるってのもNG。そことしっかり向き合って行くことも重要なんだと思ってます。
そういう意味では…僕は自分の利益は主張する。権利も主張する。乃木坂46最優先も主張する。でも,それ以外の部分では全力で相手の利益になるように努力する。そこで,妥協しようとか,楽しようとかは考えません。
両方ともはっきりさせる。自分の利益を有耶無耶にするから,相手の利益も有耶無耶にするってのが一番嫌いなこと。
これが,今でも勉強し続けている理由でもあります。
ちょっと真面目な話でした(笑)。