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人には必ず初めてが存在します。
初めての気持ちを、
いくつになっても忘れたくないといつも思います。
歳をとればとるほど、経験値は上がっていくわけで、
その経験に裏打ちされた余裕やゆとりとは別の、
無意識の慢心に、気をつけねばと思ってまして。
一方で、
初心忘るるべからずとは言うものの、
初心って、どうしても年月と共に色褪せるような気がするから、
きっと忘れないための努力が必要なんだと思う四十路のこの頃。
先日、息子コーマルの合気道でのこと。
黒袴に身を包んだ師範級の男性が
肌身離さず、白帯を持っていることに
息子は気がつきました。
不思議そうな顔をしている息子に
彼は言いました。
『初心を忘れないように、合気道始めたときに締めていた初めての帯を常に持っているんだよ。』
どんなに歳を重ねても、
初めての気持ちを持ち続けるための
努力、心がけが必要だということを
改めて感じさせられた一幕。
初めて我が子を胸に抱いた、母としての初心。
初めて夫にご飯を給仕した時の、妻としての初心。
初めて現場でリポートした時の、伝える人としての初心。
私も大切にしたいあの日あの時あの瞬間の気持ち。
初めてのテレビのお仕事。
大学3年生の時でした。
右も左も分からないままに、ご一緒したカメラマン。
入社後、報道に配属された私に、
時に厳しく時に優しく、テレビのいろはを教えてくれました。
取材のたびに、彼が口ずさんでいた歌があります。
『いいよなぁー。この曲。』
厳しい先輩も
この曲を歌っている時は、無条件に笑顔でした。
新人の私にとって、緊張の糸が緩む瞬間でした。
ただ、この曲を聴くと、
私の中の、初めてリポートした時の緊張感が蘇ります。
私にとって、初心を忘れないための、処方箋。
最近、この歌を聴いて、現場に行くことが多くなりました。
シブいですが、
村下孝蔵さんの初恋です。
何年目であろうとも、新人のあの頃の気持ちを胸に。
お元気かなぁ？先輩。。。
この曲を口ずさんでいた先輩カメラマンは、今、
拠点を東京に移し、報道の第一線で活躍しています。
先輩や後輩、友達や同僚、同郷、
所変われど、頑張る姿は励みになります。
自分も頑張ろうと、元気が出ます。
初心と初恋。
ドキドキワクワク、不安と緊張、慎重、誠実。
どこか似ているような気がして。
初恋のような気持ちで
仕事を愛し、家族を愛し、現場を愛し、
いくつになっても、夢見る母ちゃんでいたいなぁと思った梅雨の晴れ間の１日。
かごピタロケ、
おかげさまで無事に終了です。
さぁ、母ちゃん、ここからが
第2ラウンドスタートです。
ドキドキワクワクしながら、
台所に立とうと思います。
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■岡本家って、こんな家族。
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