エデンの東  著者 ジョン スタインベック | yasutsukuのブログ

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 エデンの東 著者 ジョン スタインベック ハヤカワ文庫 全4巻 翻訳 土屋政雄

 

映画の印象が強く 昔 買ったものの読まなかった所 怒りの葡萄 を読んで 今回 読みました。先に感想を言うと 映画は 映画で ジエームス デーンやお母さんの印象が強く 上手くまとまってて良かったものの 原作は もっと高範囲な内容で 他の解説を読んだけれども 薄っぺらい解説で もっと歴史を踏まえた アメリカという国がどの様に成り立って出来た国なのか それを二組の家庭を二代にわたって描いていて それはもう 考えさせられた作品でした。

 

ハミルトン家とトラスク家の二家族 ハミルトン家が スタインベックの先祖になり トラスク家が 映画に成った家族で ここで肝心なのが 映画と小説は 全く別物だと言う事、小説を読んだら 映画は 少し出来すぎで 映画を見た時 少し違和感を感じたのが 小説を読んで分かりました。

小説では’ トラスク家に執事のリーと言う アメリカ生まれの中国人が登場するのですが 映画では そのリーがやった事をそれぞれ振り分けていて 何故かなと考えた所 リーを映画に登場さすと 話が長く成る為か 小説は リーの物語の比重が重く リー無しでは トラスク家は崩壊してただろうと思うくらい 重要な役回りで その解決策で リーを省いたのでしょう。

 

アメリカ大陸発見が 1492年 独立戦争が1775年から1783年 南北戦争が 1861年から1865年 天国の門 でのジョンソン群戦争が 1889年から1893年 南北戦争の前に アメリカ メキシコ戦争が有って 1846年から1848年 カリフォルニアのゴールドラッシュが始まるのが 1848年 アメリカ大陸横断鉄道が出来たのが 1869年 オクラホマのランドラッシュが 1892年 もともとインデアンに住むように言っていたオクラホマを 移民に分け与えた政策、T型フォードが出たのが 1908年 鉄道が有っても 馬の生活だったのが 車に取って代わり 第一次世界大戦が 1914年から1918年 怒りの葡萄 の背景が1930年 世界恐慌、アメリカの縄張り争い アメリカの負け知らずなのに 結局 貧富の差を生み出しただけで それでも アメリカ市民は一致団結をする、差別も大いにして インデアン 黒人 第一次世界大戦では ドイツ移民を 第二次世界大戦では 日本人を ハワイは裏で王を殺害し アメリカに取り込み 歴史を調べると 酷くて しかし何も無かったかの様に リーダーに成ってる。

この大雑把加減が 何とも憎めない 肯定をする訳では無いのですが 国を動かすのに 聡明な人物が数名いれば 国が発達する理論 いざと言う時は 一丸と成る 国民性は 大したもので この教育精神は 会得した方が良く、全く理解力の無い人が 真似をして失敗してるのを見て どうしてこんな軽薄な人に育ったのかも調べないと 日本の将来が心配に、、、

 

執事リーをどうして登場させたのか、この当時の中国人は 大陸横断鉄道の労働の為にやって来た人達で 低賃金で過酷な労働をしたにもかかわらず 表舞台に出ることも無く 差別されてた人達 そんな時代なのに 小説の中では 聖書の読解力が素晴らしく 儒教の下で 解明している訳で 作者スタインベックが孔子や孟子が著した儒教に共鳴した為 何の違和感も思わせない方法で登場させたと思います、カインとアベルは タブーな事件なのに それを書き残している 殺人者の子たちが堂々と生きている事って どんな世界なのか その事を深く受け止め 生きてゆく 何が生き甲斐か それを儒教の教えで導き 解決して行く、トラスク家のキャシーの悪行は それに等しく 最後は自殺するのも 自分の正当性ばかり主張し 行動してきた しかし 角度を変えて見てみると 同じ種類の人間だから その恐ろしさで排除したのでは 自分が間違っていたから 自殺したのでは、、、

儒教の真理を書き留めたいから リーを小説の中心に持ってきたと思ってます。

 

あまりにも映画がヒットしたもので つい小説の方を疎かにした結果 今頃 スタインベックの偉大さを認識するには 遅すぎたのかもしれないけれども 自分なりにはリフレッシュした様で 嬉しい気持ちです もやもやしていたのが 解き放たれた感じ しかし まだまだ 違うもやもやが有る為 これから その回答を探すのでしょう。