本日も当ブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
◆先日、NHKEテレの「オイコノミア」という番組を
見ていましたら、「フレーミング効果」、についての紹介が
ありました。
病院で、手術を受けるとき、
・Aという治療法は、95%の確率で成功する
・Bという治療法は、20人に1人は失敗する
という説明を受けた場合に、
実は、AもBも、客観的には
同じ確率なのに、多くの人がAを選択する、
というような、現象のことで、
全く同じ事を言っているのに、説明の仕方によって
相手の受取方に違いが出てくる、というような
効果のことのようです。
◆私も、仕事をしていく中で、思い当たることが
ありました。
若いころ、各職場の業務状況をチェックして
回る、内部監査のような仕事をしていたことがあります。
チェック表を持ち、各職場を周り、帳簿や台帳を
調べたり、職員の接客の様子を観察したりして、
最後に、職場の長に、「総括」として、
見つかった問題点を伝えます。
当初、私は、この「総括」時に、
問題点をまず、話してから、
(ネームをつけてない職員がいる、
相談苦情簿の原因分析が不十分です、など・・)
あとで付けたしのように、良かった点をお話ししてました。
(窓口の挨拶はOKです、
伝票整理はしっかりできてます、など・・)
問題点を指摘するのが私の役目ですから、
当然、問題を伝えることを優先して、
「総括」していたのですが、
職場の長は全員、私より年長者でしたので、
口には出しませんが、
「こんな若造にいわれたくない」というような、
反発するような表情を、感じることが
よくありました。
◆で、あるとき思い立ち、話す順番を
「良いこと」から先に、言ってみることにしました。
まず良かった点を褒め、それから、問題点を指摘して
改善をお願いする、というやり方に変えてみたところ、
「総括」の雰囲気が、だいぶ
やわらかくなってきたように感じました。
そして、ある年配の長からは、
「いろいろご指摘いただきましたが、良いところも
認めて、しっかり褒めて下さったので、心にすんなり、
入ってきました。ありがとうございました。
改善に向けて努力します」
と言われました。
実は、以前からも、良いところは褒めていたのですが、
話す順番を、「問題点⇒良いところ」から、
「良いところ⇒問題点」に変えたことにより、
内容は全く同じなのに、
相手の受け取り方が、ずいぶん違ってくる、
という現象が、起こっていたようです。
◆フレーミング効果、といえるのか
どうかわかりませんが、
話し方や表現の仕方を、ちょっと工夫することで、
相手が受ける印象や伝わり方が、
随分と違ってくるって、本当にあるようです。
人間の心理って実に面白いですね。
本日もお読みいただきありがとうございました。