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 前回は7月末の付知峡を紹介したが、今回は台風7号の直前に行ってきた板取川を紹介。

 これで、家族と利用してきたキャンプは、33ヶ所(のべ59回/90泊)となる。

 

 子供が小さい頃は、青川峡を中心として子供の遊べる浅い川のキャンプ場を選ぶことが多かったが、子供が小学校高学年頃からは、水深があり潜ったり飛び込んだりできるところを好むようになった。それには、付知川板取川は最適だ。もちろん両方とも浅い場所もあり、子供の小さな友人家族と行っても楽しい場所だ。

 

 板取川沿いには全部で7つのキャンプ場がある(デーキャンプ専用施設は除く)

 

 この川は水がきれいなことで有名で、一番上流の板取キャンプ場は”宙に浮いているような写真が撮れる場所”として、何度もテレビで紹介されている。

 

 が、ここをはじめほとんどがバンガロー村だ(ちなみに日帰り利用は付知より高い)

 その中で、テントを張ってキャンプができ、川も上記の条件を満たしているのは、「すぎのこキャンプ場スイス村(旧名テント村)が一番だと思う。

 

 まずは施設紹介。

 ここもバンガローはあるが、フリーのテントサイトはお盆でも一泊一張¥3,500(人数に関係なく/平日は¥3,000)と超お得だし、付知と違って駐車料金も込みだ。おまけにこの後紹介するいろいろな+アルファがすべて無料サービス。ついでに言うと、ここでお世話してくれる方たちは、労力を惜しまず動いてくれ多少の無理も聞いてくれるいい方たちばかり。僕は帰り際に一人一人にお礼を言いにまわったほどだ。

 

 この管理人さんの気前の良さから、いろいろなことがアバウトだ。

 入場時間は午後1時、退場時間は午前11時とほとんどのキャンプ場で決まっているが、ここはまずそれがない。2泊3日だったら3日間丸々遊べるわけだ。僕らも今回3日目午後にバーベキューをしながら17時まで利用した。

 テントサイトの電源は通常1日別途¥1,000とるキャンプ場がほとんどだ(バンガローは電源含)。ここは基本テントサイトには電源はないが、炊事場の電源は自由に利用できるし、木造の古い屋根付きステージ跡にテントを立てればそこについている電源は使い放題だ。

 おまけに、炊事場に3カ所ほど冷蔵庫が置いてあり、それを自由に使うことができる。冷凍庫もあるので氷を作ることも可能だ。

 トイレはウォシュレットが男女別に1機設置してあるのもうれしい。

 

 ただここは、他と違うマイナスポイント(?)が2つある。

① 駐車場で荷物を降ろした後、対岸のはるか下に広がるサイトまで、ゴンドラで荷物を運んでもらい、人は吊り橋を渡り500mほど歩かなければならない。積み込みは全てやっていただけるので、キャンプサイトへ渡りゴンドラを待ち、荷物をリヤカーに乗せかえてサイトまで運ぶという形だ。せわしないが、重い荷物を30mほど自ら運ぶ付知アオミキャンプ場より体力は使わずに済むかな(マイナスポイントではない?)

 

② ここは外人さんが多い。というか80パーセントが外人さんだ。日本人のキャンパーは、バンガローかテントの隣にプライベートスペースをとるが、外人さんは共用の炊事スペースに陣取り、そこの机のいくつかに荷物を広げて音楽を流しながら一晩中話をして楽しむというスタイルが多い。自然の中で楽しむというより友達みんなで騒ぐのが目的なのでより便利な炊事場でいいわけだ。

 そのままそこで一晩寝ている人もいるし、夜の11時に打ち上げ花火をして大きな音を出しているグループもあった。管理人さんはそのおおらかさから、日本人だったら多くは嫌がるこういうことに目くじらを立てない。

 付知より狭いので、音楽や花火や話し声は川の音で消すことはできない。ここを利用する際は、ここはこういうとこだという気持ちで利用しなければならないわけだ。

 僕は昔はこういうのは我慢がならなかったが、年とともに寛容になってきたのと、今回あった次の出来事で、外人さんたちのこういうスタイルもここではありかなって思うようになった。

 2日目の夕方から夜にかけて大雨が降った際、買い出しの荷物をゴンドラで運んでもらうために僕と奥さんは屋根のある共用炊事場で座って待っていたところ、隣でバーベキューをしながら騒いでいたネパール人の若者たちが、

「これどうぞ。ネパールの国民食<チャウチャウサデコ>って言います。」

と言って大盛りの料理を差し入れてくれた。おいしそうに焼けたお肉も一緒に。

 初めて食べる味だった。豊富な野菜と乾麺が入り混じって、スパイシーさが異国の味で一口で気に入った。それ以上に気さくなネパール青年たちの笑顔がまぶしくフレンドリーな好意が嬉しかった。ゴンドラで届いた荷物からお菓子とジュースを渡しお礼をした。


 さて、ここはフリーサイトなので、テントやタープをどこに張るかでサイトアレンジは無限大だ。芝生をとるか、木造の屋根付きステージ跡をとるか、いろいろ工夫できそうだ。でも、僕らはやっぱり川辺が最優先。キャンプ場の一番奥の、川沿いですぐに川に降りられる場所にタープを張った。

 そのすぐ手前に目隠しもかねてテントを張るのが普通だが、今回は2日目の夜に大雨だとわかっていたので、タープと6mほど離れたところにある木造屋外ステージ跡にテントは張ることにした。生活空間であるタープと離れているのは少々不便ではあるが、ステージ上なら水はけがよく、後ろは木に囲まれているので風も避けられる。実際、これでずいぶん快適に過ごせたし、3日目の昼前には十分乾いて泥もつかずに片づけができた。(※芝生に張っていたいくつかのテントグループは大雨でテント内に水がしみてきたらしく、雨の中、溝を掘ったり場所を移動したりしていた。)

 

 板取川は、2週間前の付知川より冷たさが少なく楽しめた。魚もこちらのが多く見かけた。

 (※なんとこの夏の一か月間半で、この板取川では3人が亡くなったそうなので油断は禁物だが。)

 

 最後に、ここから出かけられる風呂屋は3つ。

⑴板取川温泉バーデェハウス(北へ11.6㎞/休日¥700)※一番近い。

⑵武芸川温泉(南へ23.9㎞/休日¥850)※岩盤浴や食事処などがあり充実。

⑶やすらぎの湯宝泉(郡上八幡18.7㎞/休日¥1,000)※ホテルのお風呂。施設は古くてトイレやエアコンなどが故障しておりこれで千円は高すぎ。ただ漫画本が充実しており、僕らはここを利用した。