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 道徳って、朝の会などの時間や給食の隙間時間など、ちょっとしたときにできる。次の話は、僕が小学4年生の朝の会に補欠で入ったときに語ったもの。

 道徳観って、人によってずいぶん違う。次の例、皆さんだったらどうする?

 前にも後ろにも車が見えない一本道を、あなたは車で走ってる。

前方を見ると、横断歩道でないところで、杖をついたおばあちゃんが、渡るつもりで立っている。さあ、あなたはどうする?停まる?停まらない?

 多くの優良ドライバーは深く考えずに停まるだろうね。これが日本の常識であり良さだろうな。


 しかし、もう少し深く、“相手の立場”で考えてみよう。

おばあちゃんは足が悪い。前にも後ろにも車は来ない。おばあちゃんは、車が停まらずに通り過ぎれば、自分のペースでゆっくり横断できるだろう。もし停まったとしたら、速度を落として停まるまでに5秒以上もおばあちゃんを長く待たせることになり、さらに渡るときにおばあちゃんは、相手へのお礼も込めて、足が悪いのに急いで渡ろうとするに違いない。


 相手の立場になるってこういうこと?
 

 これに正解はない。ただ、やみくもに善意を押し付けて自己満足する子には育てたくないだけだ。こういう例って、生活内にいっぱいある。ちょっとした場面でそれを見つけて、子どもたちと一緒に考えていくクラスにしたいもんだ。

 

P.S.上記の例で、僕はどうするかっていうと、基本的には停まらない。ただ、状況を見て停まることを選択するかもしれない。(※状況とは、おばあちゃんの視線やそのときの雰囲気。)おばあちゃんは車が停まってくれるのを期待している場合もあるからだ。

P.S.2 「善意を押し付けて」と、きつい言葉を使ったが、単純に善意の交換=「停まってあげる→礼を言って急いで渡る」ってのも、私たちが大事にしていきたい道徳観ではあるけどね。

 

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