ブログ 目次

 これも引き続き、中2の昔の教科書から。

 またまた水泳の教材ですが、たまたまです。この教材も子どもたちの普段の生活の中でありがちな感情変化が流れの中心であり、もっていき方によって、十分共感させられること請け合います。

 ◆「ライバル」

 あらすじ 水泳部のライバルである二人の男の子の一人が病気で長期欠席をした。そのことから元気な方には「これで僕が代表になれるかもしれない」という卑怯な心、病気の方には嫉妬心が表れる。教材はその二人の自身の心の葛藤が、二人それぞれの視点から語られていく。

 (※この教材は、ある年度から、元気な方が父親と会話する場面がカットされた。でも、その場面があることで、主人公の心の変化がよりわかりやすくなるので、僕はカット部分を再挿入して教材としていた。)

 この教材も、指導書では、すごく簡単に心の揺れを扱い、安易に

「友情が深まったと感じるのはどういうとき?」

と収めている。しかし、それでは子どもの心は揺さぶれない

 

 このお話の様々な部分で、二人の弱い心(ずるい心・卑しい心)が見え隠れする。これをほじくり出して、授業で共感させるのだ。そして、それらに共感しつつも、主人公たちが最後にはその心を克服していく強さを、感動を伴いながらいっしょに感じさせるのだ。


 人の心はきれいな部分だけじゃない。それを認めながらもより美しい心をめざすことが大切なのだ。

 道徳教材を、こんな形に自分なりに「切って」みてください。

 

<こちらもどうぞ>