河原成美の言葉 | 果しなき流れの果に

果しなき流れの果に

文筆業を生業とする1970年生まれ。好き勝手ばかりしてきた20。人生について考え始めた30代。ここから先、40代は「誰かのために」をキーワードに書き続けます。弱い自分をさらけ出せる事を目標に進化前進。仕事の依頼も随時受け付けます。

役員室の扉が開いて、日清食品の創業者、安藤百福王と向き合った時は、さすがに震えた。
当時、百福王は、視力の衰えていてサングラスをかけていたけど、黒いレンズの奥の瞳は、こちらをじっと睨んでいるのはよくわかった。
ここでひるんだり、弱気になっては駄目だと思った。
浪花節になるけれど、「5坪のレストランバーからやってきた男が、いま、ここにおるんや」と。
目の前にいるのは、世界の安藤百福、3000億の企業の創業社長で、インスタントラーメンという定義を、世界にひろめた男。
そんな偉人と、僕は、面と向かって話そうとしていた。
これはすごいですよ。(2010年4月20日。ラーメン博物館でのインタビュー)
FIN