MONEY……[No.3733] | 近江の物語を君に捧ぐ

近江の物語を君に捧ぐ

近江を舞台に、近江に生きる人を主人公にした小説をひたすら書き続けている近江人、木村泰崇のブログ。

今日の朝日新聞、

鷲田清一の「折々のことば」には、

久しぶりの

寺山修司の登場❗[大きな拍手]


私は

大学生の頃に

原宿で

寺山修司を見ている。

[真っ白のスラックスだったことを

覚えている]






老いた娼婦の言葉………

「わたしはただではいやなのです。

 わたしは海をお金で「買いたい」のです。」

 (寺山修司)


海をお金で買いたい。


「わたしはこんなに買われてきたのに、

 どうして海ぐらい買うことが

 できないのだろうか」



さすが

寺山修司だ。


「娼婦」と「海」を結びつける、

「海」を「買いたい」と言わせる。


こんなに発想が

いったい

いったい

どうして

どこから

生まれてくるのだろうか?



寺山修司は

本当に

詩人だ。




それにしても、

MONEY………



浜田省吾の「MONEY」の歌詞が

連想される。


「純白のメルセデス

 プール付きのマンション

 最高の女と

 ベッドでドン・ペリニヨン

 欲しいものは全て

 ブラウン管の中

 まるで悪夢のように……」





私が大学生になって

生まれてはじめて

女性と付き合っていた時、

いわゆる風俗で働いている人たちの

話になって、

私がそうした人たちを完全否定した時、

彼女は

ものすごく真面目な顔をして

言ってきた。

「体はって懸命にお金を得ている人を

私は否定しない……」


その時、

私は

女性である彼女の口から

そうした言葉が出てきたことに

ものすごく

ものすごく

驚いたのだった。