S先生の初釜(四海和風) | 茶の湯放浪記

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田舎に住む、普通のサラリーマン茶人のおろかな日々を綴っています。
ご一笑頂ければ幸いです。
筆者は坊主頭ですが毛髪の事情によるもので、寺とは関係ありません。

今日は神戸市須磨区にご自宅があるS先生の初釜(正午の茶事)に行って、正客をさせてもろてん。

S先生はご高齢の女性なんやけど、めっちゃパワフルでフレンドリーな人。

昔は稽古茶事を隔月でやってたそうやわ。

その稽古茶事には、緊張感を持たせる意味もあって社中外の人にも、流儀を超えて声をかけてはるねん。

S先生は私の友人のお茶のお師匠様なんやけど10年くらい前に、その友人を介して初釜に誘って頂いてから、よく声を掛けて下さるんや。

最近は、直接誘って下さるようになってん。


ところで今回、S先生から初釜のお誘いをLINEメールでもろてんけど、そのメールには何故か

「イスラエルが初釜お越し下さいませ」

って書いてあってん。

「イスラエル初釜」って何やろう❓

そのメールを頂いた頃、パレスチナの軍事組織「ハマス」がイスラエルに大規模なテロ攻撃をして、多数の人質を取った直後やったから、私は今回の初釜にはイスラエルに対する何か深い思い入れがあるんやと思って、すごく興味があったんや。


S先生のご自宅は、2階に茶室が有って、1階が待合で2階が中待合。

ほんで10時半頃、ご自宅に伺って1階の待合に入ったら、こんなお軸が掛けてあってん。



四海同風・・・四海・・・ん❓

ひょっとして「死海」❓

あの、イスラエルにある海水の10倍の塩分濃度が有って、人間が沈まないとかいう、あの死海か❓


ちなみに死海という名前はアラビア語の名称の和訳らしいけど、生物が住めない❓事から死海て言うたらしいで。


そうかイスラエルとは、そう言う(イスラエル=死海→四海)と言うジョークやったんか^ ^

それで納得して、お料理を頂きながらS先生に念のため訊いたら

「えーっ!私、そんなん(イスラエル初釜)言うてへんで⁉️」

「いや、確かにイスラエル初釜て書いてありましたよ。」


結局、あのメール文は単なる変換ミスか、打ち間違えで、(よく見たら、訂正メールあり)、「イスラエル初釜」は私の勝手な深読みと思い込みやって、S先生には大変失礼な事を言うてしもたわ。

いや、しかしS先生、絶対何かイスラエルの事を気にしながらメール打ちはったんやと思うわ。

(全然反省してない❓)


ちなみに、このお軸の意味は、

「周囲の(または日本中の、あるいは世界中の)人達と和みの風を吹かせましょう、皆んな仲良くしましょう。」

なんや。

ホラ、やっぱりイスラエルやん^ ^

(コイツ、やっぱり反省してないぞ)

しかし、せめて茶室の中だけでも、そう言う世界を作らなアカン。

S先生は、そう言う願いを込めて、あのお軸を掛けはったみたいや。

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

中立ちで入らせてもろた2階の中待合のお軸は、こんなん。


赤の色紙に富士山と三保の松原が描かれてて、讃が「瑞雲」なんは読めたんやけど、その隣の文字が、同席した誰にも読めへんねん。


瑞雲の続きの禅語か❓

それとも作者の署名か❓

あーモヤモヤする。

「お正客さん、先生に訊いて下さい。」

それで濃茶の後で先生に訊いたら「前 大徳 大道」やて。

あー、前 大徳寺(大徳寺派の城崎・極楽寺住職)西垣大道和尚やったんか⁉️

スッキリしたけど、読めへんかったんが、めっちゃ悔しい❗️

この人のお軸、私、持ってるのにー。


しかし、最初の大の字がめっちゃ小さくて、後の大の字がめっちゃ大きいから、こんな話題(話のネタ)になるねん。

思い込みで物をみたらアカンなあ。

大道和尚に一杯食わされたわ。

いや、私が勝手に引っかかったんか^ ^❓

あ、さっきの「イスラエル」と同じやん^ ^

アホやなあ、俺。

でも、楽しいわ^ ^

、、、、、、、、、、、、、、、


アホな事ばっかり書いたけど、S先生を始め社中の皆さんの暖かいおもてなしと美味しいお料理・お茶を頂いて、そして良い茶道具をいっぱい見せて頂いて、楽しい会話も出来て楽しかったわー。


S先生、社中の皆さん、連客の皆さん、ありがとうございました。