2024/1/30 土合口から谷川岳を周回してきました。
本日の行程
05:10 土合口駐車場スタート
05:43 鉄塔 [休憩 4分]
07:50 クサリ場
09:10 ラクダの背
10:51 トマノ耳 [滞在 6分]
11:11 オキノ耳 [滞在 5分]
11:33 谷川岳肩ノ小屋 [休憩 29分]
12:34 熊穴沢避難小屋 [休憩 7分]
13:14 田尻尾根上
13:27 天神平 [休憩 9分]
14:00 田尻尾根入口
14:18 田尻沢入口
14:24 土合口駐車場ゴール
歩行距離 : 10,8km
谷川岳ロープウェイは火水休みということで、土合口のベースプラザの駐車場内はガラガラでした。少し下のインフォメーションセンターは駐車場入口にロープが張られ、白毛門登山口は駐車場の入口が積雪で入れないので、ここが開いていて助かりました。
土合口から少し道路を行くと、登山指導センターの先にゲートがあります。ここで手に下げてきたアイゼンを装着。
指導センターの先のカーブを曲がった先で、山の方へ上がっていくトレースがあったので、急斜面をガシガシ登っていき、道路を越えて更に行くと尾根に出ます。そのまま尾根を登ると、ゲートから20分程の辺りに送電線の鉄塔がありました。既に汗だく。ここでアウターを脱いで、ついでにおにぎり休憩です。
東に空がだんだん明るくなり、小さな雪庇が見えるようになってきました。ずっと先の山頂の方はガスっているようです。
まだ日は昇ってきません。
右の方に白毛門が見えました。笠ヶ岳や朝日岳の方は雲で隠れているようです。
左には天神平スキー場の田尻沢コースが見えました。
御来光ぉ!雪の表面がキラキラ光って美しいのですが、傾斜がきつくて感動している余裕はありません。さっき途中撤退してきた人がいましたが、戻るなら早めに決断を、とアドバイスもらいました。
樹林帯を抜けました。強風に晒されながら行くと最初の鎖場があります。
鎖場は革手袋でないと鎖が滑って却って危険です。できるだけ鎖に頼らずアイゼンとピッケルを効かせて登ります。
更に続く鎖を登った所で周りを見る余裕ができました。山頂はやっぱりガスっています。
登ってきた尾根の右下に土合口、左はマチガ沢。湯檜曽川の対岸に白毛門。
鎖場の先から、両側が深く落ち込んだ稜線歩きになります。
稜線上からは天神平のロープウェイ駅やスキー場が見えました。
最初の鎖場から10分程で、次の鎖場がありました。
更に鋭く危うい稜線が続きます。
クラック。怖っ!
振り返ると、触ると切れそうな尖った稜線がありました。
天神尾根の向こうに榛名山。更にその向こうに富士山が見えました。
ラクダの背に続くトレースは、途中からよくわからなくなっていました。強風で飛ばされてくる粉雪が埋めていくからです。
ラクダの背を越えました。右に大きく傾斜する斜面は、時折右足がズズッと沈み、何度も肝を冷やされます。上はガスっているし、風は強いし、まだまだ続く急な登りの終わりが見えないし、いつ滑落してもおかしくない状況だけど引き返すのは怖いし、ちょっと心が折れそうになりながら登ります。
更に小さなピークを越えていきます。
巌剛新道とこの辺で合流しますが、右からのトレースはありません。
笠ヶ岳や朝日岳付近の雲はほとんど取れてきました。
振り返ると下から登ってくる人の姿が見えました。ちょっとホッとしました。
これまで何度も同じ所を蹴り込んで、足元を安定させながら登ってきましたが、追い抜いてもらいました。しっかりついた足跡を辿っていきます。
ザンゲ岩の横を抜けていきます。ものすごい斜度です。
ザンゲ岩を過ぎると斜度は緩くなり、右側に滑落する恐怖からも解放されました。
山頂付近の雲もだいぶ取れてきました。さっき2人目に抜かれましたが、その時に「今日の勝利は確定ですね」と励ましてもらいました。さっきまで心が折れかかって、時折り光明真言を唱えたりしていましたが、あの言葉で立ち直れました。
肩ノ小屋との分岐の先にトマノ耳が見えます。
分岐からガチガチの斜面を5分程行くとトマノ耳(1963m)に到着です。
トマノ耳で暫し360°の絶景を楽しんでからオキノ耳に向かいます。崖の縁にいる2人はこの後スノボで、右下の谷底に消えていきました。
鞍部からはまたガリガリの急斜面です。意外ときつい登りの先にオキノ耳(1977m)の標柱がほとんど埋もれて、三角点の杭のようになっていました。
オキノ耳からトマノ耳
トマノ耳から伸びる万太郎山への稜線
苗場山方面
左に一ノ倉岳・茂倉岳、中央に巻機山
朝日岳・笠ヶ岳・白毛門、右奥に白い笠ヶ岳(尾瀬)
白く突き出た日光白根山の右に武尊山、中央に皇海山・袈裟丸山、右に赤城山
左に子持山、中央に榛名山、右に浅間山
オキノ耳とトマノ耳の鞍部は強い風が吹き抜けて行くので、風紋が見られます。
トマノ耳を過ぎると肩ノ小屋がすぐ先に見えます。
谷川岳肩ノ小屋は冬期閉鎖中なので、風の当たらない玄関前で日向ぼっこしながらお昼休憩です。
小屋の前から赤城山
左に子持山、その右に榛名山と富士山、更に右に八ヶ岳と浅間山
万太郎山への稜線の右奥に苗場山
小屋の前から絶景を眺めながらの休憩を終え、強風で出せなかったサングラスとハットで日焼け対策をしてから、天神尾根の急坂を下ります。
坂の途中の霧氷がキラキラ光っていました。
避難小屋の屋根が見えてきました。
熊穴沢避難小屋は出入口が除雪してあって、雪の階段を降りると入れます。また汗をかいてしまったので、この日向でフリースを脱ぎ、グローブもインナーだけにしていきます。
避難小屋から更に下ると登り返しがあります。岩のせいでアイゼンを蹴り込めず、意外と怖いです。
高みに登って振り返ると、避難小屋も肩ノ小屋も見えませんでした。
この先の天神峠へは行かず、その少し下を左に巻いていきます。
田尻尾根の上に出ました。トレースはすぐ先で引き返していました。ヤバそうなので、私もやめておきました。
まずは天神平へ急坂を下ります。
スキー場のコースの横を、ロープウェイ駅まで下ってきました。
ロープウェイ駅を回り込んで、圧雪された端を歩いていきます。建物の向こうの至仏山の雲がなくなっていました。
ビューテラスも定休日で数人の従業員しか見かけません。イスが並んでいたので、ルートの確認を兼ねて休憩です。
高倉山リフトの左から田尻沢コースの長い下りが始まります。細いコースは初めのうちは傾斜もきついですが、しっかり圧雪もされていて、ガリガリな箇所はないので、スキーのエッジもよく効きそうです。歩いて下るのはもったいないコースです。
田尻沢コースの途中からは、谷川岳の双耳峰がよく見えます。
白毛門と笠ヶ岳の間に朝日岳が見えます。
ロープウェイの下をくぐります。この先で田尻尾根と合流しますが、田尻尾根を下った人は誰もいなかったようです。
何度か橋を渡ってようやく国道に出てきました。ベースプラザはすぐそこです。
ベースプラザの駐車場にシャッターが。下から潜り込んで、車で帰宅の準備をしていると、長靴のおじさんが来たので聞いてみると「車で上に行けば出られるよ」と教えてもらって一安心でした。
今日は朝のうちは雲が多めでしたが、山頂到着と同時に雲が晴れ、絶景を堪能することができて最高でした。
先行者のトレースがなかったり、ホワイトアウトしていたら、と思うとぞっとします。とにかく無事に下山できて良かったです。