2023年11月 奈良 山の辺の道エリアのパワースポットを巡ってきました。その筆頭 大神神社には多くの関連寺社があります。
その ⑲桧原神社 です。
龗神神社から山の辺の道に戻り、更に北へ行きます。
道はすぐに林の中に入ります。
林を抜けるとコンクリート舗装の細道に出ます。右には沢、左には柿、坂道を上っていきます。
少し行くと道は二股に分かれます。右へ行くと玄賓庵の塀に突き当り、塀に沿って左に行きます。龗神神社から10分程です。
玄賓庵げんぴあんの山門です。門には「三輪山奥之院玄賓庵蜜寺」と書かれた板が掛けられていました。真言宗醍醐派の寺院で玄賓げんぴん僧都が修行した場所です。元は三輪山の桧原谷にありましたが、明治の廃仏毀釈の際にここに移転したと言われています。大神神社の神宮寺でもありました。
玄賓は称徳女帝の寵愛を得て法王となった道鏡と同じ弓削氏の出身で、道鏡とほぼ同時代の人です。桓武・平城・嵯峨と歴代天皇の信任が篤かったのですが、俗世を嫌ってこの地に隠棲してしまいました。
山門の屋根にはシャチホコと、下には波の上に花が咲いていました。
山門の先へ行くと右に直角に曲がり、更に玄賓庵に沿って行きます。
裏の方に行くと左手に層塔がいくつかあり、住職の墓所のようでした。
道の右手奥には行場のような所がありました。
小さな滝の左には不動明王像がありました。滝の近くにはやはり不動明王です。玄賓庵にも木造不動明王坐像があります。
行場の先からはハイキングコースのような、森の中の道になります。
山の辺の道の道には、所々にそれとわかるような石碑が建っています。
玄賓庵から3分程山の中を行くと桧原神社(大神神社摂社)の注連縄の鳥居が見えてきます。桧原神社は式内社である巻向坐若御魂神社の論社です。
崇神天皇の時代まで皇居に祀られていた天照大神を、倭笠縫邑と呼ばれていた桧原に祀ったことから、桧原神社は元伊勢と呼ばれています。
大きく囲った玉垣の中には、三ツ鳥居の左にも小さな社殿があります。
大神神社では三ツ鳥居は見られませんでしたが、こちらは無料で見られます。伊勢神宮の式年遷宮の際の古材を使って、2015年に建て替えられたものです。三輪山がご神体なので、三ツ鳥居の先に社殿はありません。
玉垣の中の豊鍬入姫宮(大神神社末社)は、創祀されてから40年も経っていない新しいお宮です。伊勢への遷座は崇神天皇の次の垂仁天皇の時に、その皇女倭姫が斎王となって行われました。
桧原神社も大神神社と同様に、注連縄の鳥居が有名です。その向こうには二上山が見えます。
正面の鳥居をくぐって、ここから長い坂道を下ります。
桧原神社から200m程坂道を下ると井寺池があります。ここも岩壺池と同様に真ん中が堤防で仕切られていて、上池と下池に分かれています。堤防からは下池のすぐ先に箸墓古墳のこんもりした森が、遠くには二上山が見えます。
西には上池越しに三輪山が見えます。
井寺池から更に少し下った所からは大和三山がバッチリ見えました。
【奈良 大神神社の関連寺社 ⑳㉑㉒:富士厳島社・神御前社・若宮社】パワースポットを巡る夫婦旅 に続く・・・