壁や窓やトンネルなどはスマホやWI-FIの電波が届く?逆に届かないのはどんな物? | やすのブログ

やすのブログ

車、コンピューター全般、ネット関係、に興味のある記事を書きます。

元SE・PGです。

家の中の壁越しやガラスの窓を通して・トンネルの中や車の中・電車の中など、スマホやWI-FIの電波が届くか届きにくいかは今時は大きい問題ですよね。

 

場所によってはスマホやWI-FIの電波だけではなく宇宙からのGPSの電波も届かないと困りますよね。

 

そこで今回は電波を通しにくい(通しやすい)物などの話です。

 

基本的にラジオやスマホ・WI-FIの電波なども大体の性質は同じですが周波数が低いか高いかで少々個性が違っている部分などもあります。(後述)

 

電波を通さない物の代表は金属です。

スマホやWI-FIルーターなども金属の箱(ロッカーなど)に入れてしまうと電波を発信したり受信することができなくなります。

電波を通さないことを逆手にとって雑音になる電波を受け取らないようにしたり、電子回路から雑音になる電波が出ないようにしたりも良く行われます。

家庭にもよくあるアルミホイルはアルミを薄い膜にしたものですのでアルミホイルで包んでしまうと電波が受信できなくなってしまいます。

 

他に十cmほどの厚みで電波を通さなくなってしまう身近な物はコンクリートです。

マンションの中やビルの中などはスマホの電波がかなり弱くなるのは窓から辛うじて電波が入ってくるだけのためです。

またWI-FIルーターを置いた部屋と別の部屋だったりすると壁がコンクリートで電波がさえぎられてかろうじて入り口のドアから電波が入ってくるだけになりますので非常に電波が弱くなったりします。

 

木造の住宅は電波が比較的に通りやすいですよね。木は比較的電波を通しやすいです。

木造の家と同じく一般の家でも部屋の入り口のドアは通常木で作られていますので部屋のドアは電波を通しやすいです。

 

窓際はテレビの電波やスマホの電波が受信しやすいように、通常の窓ガラスは電波を通しやすいです。

ですがガラスの中でもエコガラスや車の熱線防止ガラスなどは電波を非常に通しにくい性質を持っています。

エコガラスや車の熱線防止ガラスなどは夏の部屋の中(車の中)を涼しく保つために太陽からの熱(赤外線)を反射させて通さないようにするため、ガラスに光は通る程度の薄い金属の膜がついているためです。

 

赤外線も電波の一種ですので金属の膜があると赤外線を通さないので涼しくて済むという事なのですが一緒に他の電波も通さなくなっているという具合です。

車の中ですとガラスに貼るアンテナを貼っても電波が受信できなかったりレーダー探知機にレーダーの電波が入って来なくて車の部屋の外につけるアンテナが必要になったりします。

 

他に電波を通しそうで通さない物として、目の細かな金属の網があります。

ただしスマホやWI-FIの電波のような高い周波数の電波は網の目がだいぶ細かくないと電波は網の目を通ってきてしまいます。

電波が通らない金属の網の例としては2.4GHzのWI-FIと同じ周波数を使う電子レンジの入り口のガラスの覗き窓なんかに金属の網がついています。

よく見ると電子レンジの窓は金属の網というよりは金属の板に細かな穴が沢山開いていて中が見えるのですが網の目が細かいので中からの電波は通さないようになっています。

 

電波の周波数が低くなってくると網の目がある程度大きくなっても電波が通り抜けられなくなります。

エコガラス程の金属の膜ではなくともガラスが壊れて飛び散らないようにガラスの中に鉄の網が入っているものなどもありますのでそのような場合は例え窓際でもラジオの電波が入りにくいなどの場合があるかもしれません。

 

他に電波を通しにくいような物として、岩や土・水などもあります。

水の中では電波が通ってこないですので仮に海の中にスマホを持ち込んでも電波は受信できません。

他に電波を出しているところと自分の間に岩や土でできている丘や山などがあると電波がさえぎられて受信する電波が弱くなってしまいます。

もちろんトンネルの中や地下だと電波が届きません。

 

ここで「!?地下街や地下鉄のホームでもスマホが使える」などと思うかもしれません。それは特別にスマホの電波を地下街などに中継する機械とアンテナが地下街にあるからです。もし同じように電波が届くのならGPSで地図も使えますもんね。

 

 

さてここまでは電波を通すか通さないかの話でしたが、ここからは電波を跳ね返す(電波が反射する)の話です。

大抵は電波を通さない(通しにくい)物があると大抵は電波は当たって跳ね返ってきます(反射する)。

普通に生活していると色々な物が電波を跳ね返していますので電波を受信するアンテナから電波が来る方向を少しだけ金属で塞いでもどこかから跳ね返ってきた電波を受信してしまいそう簡単には電波が受信できなくなりません。

 

身近な街の中の物で電波を跳ね返しているものとしては山や丘・コンクリートの建物などがあります。

これを応用すると、WI-FIの電波を家の前の方はあまり強くなってほしくないなどの場合はWI-FIルーターの家の前側の方に金属の板やアルミホイルを貼った板などがあるとそちら方向へは電波が反射してしまい届く電波が弱くなったりします。

もしかしたらWI-FIルーターを金属でできたラックなどに置いていて「2階に電波が届きにくいなぁ」など悩まれているかもしれませんが金属の棚やラックなどで電波を反射させていることが原因かもしれませんね。

 

色々な物は電波を跳ね返すというのを使っている身近な例ではレーダーがあります。

レーダーの原理は電波を発射するのと跳ね返ってきた電波を受信して物を見つけるというのを繰り返ししているもので、雨雲をさがしたり飛行機などを探したり海で船を見つけたり車の速度違反取り締まりなどで使われています。

最近では戦闘機をレーダーで見つけられたくないという事でステルス戦闘機などがありますがこれは電波を跳ね返しにくい金属の面の構成にしたり(なるべくレーダーの元の方向に電波を跳ね返さないように垂直の面を減らす等)、レーダーの電波を反射しないで吸収してしまう特性のフェライトという材料を混ぜた塗料を塗装して金属の表面でなるべく電波を反射しないような作りにしているのだそうです。

 

おまけ:免許が要らない2.4GHzの周波数の電波は色々な用途で使われていて混信気味です。

 よくWI-FIの2.4GHzは電波が混雑していて5GHzが空いていて早いとか、電子レンジを使うとWI-FIやワイヤレスマウス・ブルートゥースの接続が切れるなどを経験したことはありませんか?

 免許が要らない2.4GHzの周波数の電波はそのような用途でみんなで共有していますので混信しやすくなっています。

 他にも固定電話のワイヤレス子機用やワイヤレスチャイムなど様々な用途で使われています。

 中でもなるべく電波の漏れを防いでいるとはいえ電子レンジで使っている電波は強いですのでそのようなワイヤレス機器からは離して使ったり電子レンジの方向には金属の板などを置いてなるべく妨害が無いようにして使うのがいいかもしれませんね。