LANにPCやスマホを接続した時にIPアドレスを毎回固定のIPアドレスにする方法 | やすのブログ

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自宅のWI-FIなどにPCやスマホを接続した時には大抵の方が自動で適当にIPアドレスが割り振られる方式で利用されているかと思います。

IPアドレスの割り当ては大抵の場合だと適当に空いていた物で支障はないのですが、IPアドレスを指定したい何かのサーバーとして(ファイルの共有サーバーになるなどの用途もあったりします)動作させたい場合や、ルーターで何かの通信の操作をしたい場合などはIPアドレスを指定しますので自動で割り当てられるIPアドレスが接続のたびに毎回同じでないと困りますよね。

 

このようなIPアドレスの割り当てが毎回同じにしてしまう方法の事を「固定IPアドレス化」と呼んでいます。

 

特定のPCやスマホを「固定IPアドレス化」するには2つの方法があるのですが、両方の方法いずれでも「固定IPアドレス化」したIPアドレスが自動割り当ての時に他の機器に割り当てられて使われないようにする必要がありますのでIPアドレスが自動割り当てされる際の設定を行う必要があります。

 

さて、一般的な家庭のLAN環境でどの機器がIPアドレスを自動割り当てしているかというとLAN内の「DHCPサーバー」というサーバーで割り当てられていましてほとんどの場合はルーターに内蔵されている「DHCPサーバー」で自動割り当てが行われています。

そのために「DHCPサーバー」で自動割り当てされるIPアドレスを「固定IPアドレス化」するにはルーターの「DHCPサーバー」の設定を変えることになります。

 

●方法1:少々面倒な物の王道の設定

自動割り当てされるIPアドレスを固定にしてしまう方式

 

「DHCPサーバー」のどんな機能に何を設定すると「固定IPアドレス化」になるかを簡単に説明しますと「固定IPアドレス化」したいPCなどに割り当てられている1台毎に異なる「MACアドレス」が「例)AA:BB:CC:01:23:45」の場合は「例)192.168.0.10」を割り当ててください、のような設定を行うと「MACアドレス」が「例)AA:BB:CC:01:23:45」のPCなどがLANに接続されるとIPアドレスの自動割り当てで毎回必ず「例)192.168.0.10」が割り当てされるようになり「固定IPアドレス化」されます。

 

参考までに私の環境のルーターでは「DHCPサーバー」の設定を行う項目は「DHCPv4サーバ設定」という項目にあります。

このルーターの「DHCPサーバー」でのIPアドレスの割り当ては初期値で「192.168.1.2」-「192.168.1.255」までの間のIPアドレスを割り当てる設定になっていますので「固定IPアドレス化」の際に選んで設定するIPアドレスもその範囲でなくてはなりません。

 

このルーターで「固定IPアドレス化」の設定をする際は「DHCPv4サーバ設定」の項目にある「DHCP固定IPアドレス設定」という所を選択して「固定IPアドレス化」の設定をします。

 

「DHCP固定IPアドレス設定」の設定画面では「固定IPアドレス化」したい機器分の個数を以下の項目を入力して設定します。

・「固定IPアドレス化」したい機器の「MACアドレス」と「固定IPアドレス化」したいIPアドレスの設定

 

私の環境のルーターでは「DHCP固定IPアドレス設定」を行ってもすぐには反映されずルーターを再起動する必要があるので「DHCP固定IPアドレス設定」での設定の変更や追加・削除を行った後にルーターを再起動しています。

 

さて「固定IPアドレス化」したいIPアドレスはIPアドレスの割り当て範囲内の物で適当にわかりやすいものを選べばよいのですが「固定IPアドレス化」したい機器を判別して設定するには機器のネットワークアダプターに割り当てられている「MACアドレス」を調べる必要があります。

 

例としてandroidスマホとWindows11のPCでの「MACアドレス」の表示方法を以下に載せておきます。

・androidスマホ

 「設定」→「端末情報」→「デバイスの状態」→「Wi-Fi MACアドレス」に出ている12桁の数字やアルファベットの区切り「例)AA:BB:CC:01:23:45」

 

・Windows11のPC(有線)

 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「イーサネット」→「物理アドレス(MAC):」に出ている12桁の数字やアルファベットの区切り「例)AA-BB-CC-01-23-45」

 

・Windows11のPC(WI-FI)

 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→「接続しているSSIDの名称 XXXXXXXX のプロパティ」→「物理アドレス(MAC):」に出ている12桁の数字やアルファベットの区切り「例)AA-BB-CC-01-23-45」

 

・Windows全般共通での接続中のネットワークアダプタのMACアドレスを見る

 「コントロールパネル」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」→「アダプター設定の変更」→「調べたいアダプター(Wi-Fiやイーサネット)を選んでダブルクリック」→「詳細(E)...」→「物理アドレス」に出ている12桁の数字やアルファベットの区切り「例)AA-BB-CC-01-23-45」

 

 

●方法2:自動割り当てされるIPアドレスの範囲外を機器に自由に設定してしてしまう設定

自動割り当てされるIPアドレスの範囲をせばめて範囲外のIPアドレスを機器に固定で設定してしまう方式

(管理性が良くないですし間違って重複したIPアドレスを設定してしまうと色々と不具合が出ますので上級者以外の方にはお勧めしません)

 

また私の環境のルーターを前提にしてしまいますがこのルーターの「DHCPサーバー」でのIPアドレスの割り当ては初期値から変更し例として「192.168.1.128」-「192.168.1.255」までの間のIPアドレスを割り当てる設定にしてしまいます

 

また例ですが元から初期値で割り当てていたIPアドレスの「192.168.1.2」-「192.168.1.127」が自動割り当てされなくなりますので、スマホやPCのネットワークアダプタ毎に「固定IPアドレス化」したいIPアドレスをその範囲で固定で設定してしまいます。

 

例としてWindowsのPCでのネットワークアダプタへのIPアドレス固定の設定方法を載せておきます。

・「コントロールパネル」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」→「アダプター設定の変更」→「IPアドレスを固定設定したいアダプター(Wi-Fiやイーサネット)を選んで右クリック」→「プロパティ」→「インターネットプロトコル バージョン4(TCP/IPv4)をダブルクリック」→の画面で以下の項目を設定する。

 

「次のIPアドレスを使う(S)」に切り替えて

ーIPアドレス(i):「例)192.168.1.10」

ーサブネットマスク(u):「例)255.255.255.0」

ーデフォルトゲートウェイ(d):「基本的にルーターを指定 例)192.168.1.1」

 

もしもDNSサーバーのアドレス設定も「DHCPサーバー」を使わずに固定にする際は以下の項目も

「次のDNSサーバーのアドレスを使う(E)」に切り替えて

ー優先DNSサーバー(P):「基本的にルーターを指定 例)192.168.1.1」

 

DNSサーバーとは「www.google.co.jp」のようなドメイン名をIPアドレスに変換してくれるサーバーの事で、ルーターがプロバイダーに接続するとルーターが接続する接続先DNSサーバーのIPアドレスを教えてもらえています。通常はルーターがプロバイダーのDNSサーバーへの代返をしてくれますのでその際は「ルーターのIPアドレス」がLAN内でのDNSサーバーのIPアドレスになります。

 

・まとめ

IPアドレスが「DHCPサーバー」の自動割り当てで固定IPアドレスにする設定では機器のネットワークアダプタの「MACアドレス」を調べて設定しなければならない。(「MACアドレス」は機器にネットワークアダプタが複数個搭載できますのでネットワークアダプタ毎に割り当てられます)

 

IPアドレスを「DHCPサーバー」で割り当てないようなプロフェッショナルな環境の場合(DHCPサーバーの不調によるネットワークトラブルを避けたり余計な通信を極力避けるなど)やIPアドレスの自動割り当てをある範囲に限定してその範囲外を固定IPアドレス設定で機器に直接設定して使う方法もある。ただし色々上級者向けの方法です。