少女戯言論議 -5ページ目

殺戮少女伝†第二月†

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「美味しいか?」
こくん。
秋裏先生に用事で行くと少女がぷりんを食べていた。…血まみれのゴスチックの服で。
「稲墻教官…?」
たしかさっきまで地下の牢獄にいたはず。その少女が何故ぷりんを食べているんだ?

「あんれー?いちくん?どうしたの?」
この人達『軍医』は、階級はあまり関係ないために教官でも頭を撫でる。
「書類のお届けですよ」
「ありがとう。…いちくんも?」
“どうだろう”とぷりんを差し出す。…高級品だろうに。
「いいえ。仕事中ですから…」
じっと、見つめる少女と瞳が合った。

殺戮少女伝。†第一月・4†

「はじめまして」
凛とした声で、挨拶をする少女。稲墻 野菊。…今年で12歳になる少女と言うより幼女が合う女の子。
「得意は拷問と作戦です」
それに似合わず、惨い事をやって退けるが。

「なによ」
廊下で見かけた稲墻教官は、白衣の男性と揉めているようだった。「………いやぁ」
音質的に秋裏先生だろう。“ふっ”と、先生はこちらを見てくる。
「…かぁいそぅ」
そう呟き、教官の頭を撫でてプリンを渡す。
「プレゼント」
何時もの秋裏先生とは、違う気がした。

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殺戮少女伝†外伝†

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「むぅぅー」
午後の陽射しの中で、本を読んでいると秋人が膝に頭を乗せてきた。見ると夢の国へ旅立つようだ。同様に、秋人の隣で一夜君も絵本を枕に夢の国を旅している。
「…こいつらは…」
“ふぅ”と、軽くするため息は、見逃して欲しい。

「…?」
視線を感じ前を見ると、野菊ちゃんがいる。多分2人と遊ぶ約束でもしたのだろう。
「寝ちゃったから…。ごめんね」
と伝えると、何を考えたのか秋人とは逆隣に座ってきた。そして“コロン”と、頭を乗せてきた。

まだ、幸せだった春の陽射しの中。
この子達に幸多からん事を願っていた。

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†秋裏の視点からの話。基本的にいる3人は、幼い頃に遊び仲間だった。でも、ある原因で秋裏以外忘れてるの。だから、秋裏は3人が可哀想と思う。…それがわかんないから2人は秋裏が苦手。