この記事は7月に正式版がリリースされたLe Mans Ultimateの、既知の問題点と対策方法(Known Issues and Advice)を和訳したものです。
https://guide.lemansultimate.com/hc/en-gb/articles/13240843908623-Known-Issues-and-Advice
内容は少しPCやゲームに慣れている方向けとなっているため、分かりにくそうなところは独自の解説を加えています。なお、表題では”既知の問題点”とされていますが、中にはゲームの仕様となるものもあります。
皆様のLMUライフのご参考になれば幸いです。
全般、重要事項
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Le Mans Ultimateは、最低必要性能を満たしたウィンドウズPCのみをサポートします。Mac、Linux及びSteamdeckはサポートしていません。
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一部プラグイン*がクラッシュ(CTD)の原因となっています
-無効にする方法:-
LMUのインストールフォルダ(\SteamLibrary\steamapps\common\Le Mans Ultimate\UserData\player)に移動します
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CustomPluginVariables.JSONファイルを開き、全ての”Enable”を0に設定します
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ファイルを保存しゲームを再起動します
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*筆者注記:2025年7月現在、SIMHUBを中心にこのエラーが発生しているようです。ユーザーフォーラムでは最新版プラグインへのアップデートが推奨されていますが、まだ安定動作とは言えないようです。その他については詳細は分かりませんが、CrewchiefとTinypedalについては筆者環境にて概ね安定動作を確認しています。
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“Failed to allocate a section of memory”-このエラーはウィンドウズページファイルが小さすぎるため引き起こされ、特にRAM(メモリ)が不足するユーザーに発生する問題です。対処方法はこちら*をご参照ください。一般的に32GB以上の仮想メモリが必要です。
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*筆者注記:公式のPC最低必要性能はRAM:8GBと書かれていますが書いてありますが、筆者体感や他ユーザーの話を聞くと推奨の16GBでも不足気味と感じました。RAMは32GB以上の搭載が安心です。また、HDDへのインストールは挙動計算が格段に多いrF2系シムではカクつきやCTDの原因になりやすく、LMUでもSSDへのインストールが確実と思われます。
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- ウィンドウズの地域設定により、”小数点”が”,”に、”数字グループ(桁)”が”.”となっている場合、これを逆にする必要があります-このフォーマットを使用しない場合、ゲームは起動しない可能性があります。
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残念ながらIntel製GPUカードには問題があることが知られています。これはIntelコミュニティチームによって修正されており、こちらのgithubスレッドにフィードバックされています。- https://github.com/IGCIT/Intel-GPU-Community-Issue-Tracker-IGCIT/issues/1038. 残念ながらこの高速化について我々ができることはありません。
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古いドライバで動作する可能性があります。6262は多くのカードで使用できると言われています。https://web.archive.org/web/20250407103412/https://downloadmirror.intel.com/845887/gfx_win_101.6557_101.6262.exe.
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また、リアビューミラーをオフにしなければならない可能性があります(Settings > Graphics > Visuals > Mirrors)
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AI
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いくつかのシチュエーションにおいて、AIは接近しすぎることがあります。
配信オーバーレイ
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FCYは”Code80”と表示されます。
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NRGバーはドライバーオーバーレイの背後に表示されます
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時々、タイヤは正しく表示されません
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ソーシャルメディアプロンプトが稀に起動、スタイルがありません。
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Co-op
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アベレージラップタイム統計が安定動作しません。
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ドライバー交代を受信した際、スコアアップデートが安定動作しません。
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ピットストップ中、スティントレビューメニューが0h0mと表示されることがあります。
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モーターマップ及び回生設定は、セッションロード後は変更ができません。
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アドバイス-チーム作成者はドライバー交代ボタンを押した後でも、ドロップダウンメニューによってドライバーを再アサインすることができます。
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アドバイス*-セッションが閉じられた後セッションをホストに戻すと、セッションが復元されます。
ホストサーバー
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現在、ホストサーバーではフルローリングラップスタートができません。
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ホストサーバーにログインした際、イベントスクリーンでは追加レイアウトによる不正確なサーキットマップを表示する可能性がありますが、実際には正確なコースがロードされます。
コントローラー
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特定のスラストマスターデバイスは、複数セッション後に切断される可能性があります(TMX, T818, T248, T150, T300RS)-スラストマスターソフトウェアとファームウェアの完全再インストールをおすすめします。
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コントローラー*では、ポーズスクリーン中を含めメニューを操作できません。
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*筆者注記:”コントローラー”はいわゆるパッドコントローラーを指します。
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コントローラーユーザーは一般的によりアグレッシブなため、強いタイヤデグラデーションが発生する傾向にあります。
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コントローラーバイブレーションの調整では、”Force Feedback”を調整する必要があります。
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Fanatec GT DD Pro-"Brake migration Forward"と"Brake Bias Forward"をステアリングホイール上のどのボタンにアサインしても、設定が繰り返されるようになります。
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ステアリングが一方向でスタックするLogitec(Logicool)ユーザーは、設定内の”constant steering foce”を有効にする必要があります。
オンライン
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Onlineがグレーアウトする場合、下記の原因/対策が考えられます。
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オンラインアカウントを作成し、利用規約と競技ルールに合意する必要があります-profileをクリックし鉛筆マークをクリックして変更してください。
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”Your Steam authentication has expired”-Steamアプリを再起動してください(ウィンドウを閉じるのではなく、システムトレイからSteam完全に終了させてください)。
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ウィンドウズのタイムゾーンが”automatic(タイムゾーンを自動的に設定する)”に設定されていることを確認してください。
- Steamの整合性チェックを行ってください-”Installed”フォルダの削除が必要な場合*があります。
- *筆者注記:整合性チェックを行う際はまずはそのまま実行し、それでも問題が解決しない場合にフォルダ削除に進んでください。
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Profile
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ユーザーは3ヶ月以内に2度以上の名義変更をすることができません。これには警告文が表示されません。
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同じ名前のユーザーがもう一人以上存在する場合、2人目以降のユーザーにはランダムで#四桁の数字が与えられます(例:Joe Bloggs#1234)-ユーザーは独自に名前を変更することができます(例:イニシャルを含むなど)-これにより数値は削除されます。
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注記:プレーヤーは3ヶ月に1回の名義変更が可能です。
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コース内
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セッション終了後のオンラインセッションにジョインした場合、車両をコントロールすることはできません(ゲーム内では説明されていません)。
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プラクティス及び予選セッション中、他ユーザーがジョインするとテンポラリカー*が表示されます。これは現在、全てのカテゴリにおいてPorsche 911 GTEとなります。ピットレーンに戻りセットアップメニューに入る(ガレージに戻る)ことでこれは解消されます。追加要素として、ユーザーはコース上で”load vehicles”*ボタンを押すことでもスキン(車両)をロードすることができます。重要:このボタンは走行中に押さないでください、画面がフリーズする可能性があります。
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*筆者注記:テンポラリカー(TempCarとも呼びます)は、オンラインセッション中に他車がコースインしてもラグを発生させないようにする機能です。*”load vehicle”はロードする台数によっては数秒程度かかることがあります。コース上での停車が必須でもあり、Tempcarの読込みには基本的にガレージに戻ることをおすすめします。
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コース上において
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全般
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Ultra設定*はパフォーマンスが重くなり、期待するフレームレートを得られない可能性があります。
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*筆者注記:Ultra設定は基本的にレース配信用、もしくはスクリーンショット撮影用として用意されています。レースではHigh設定までをおすすめします。
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グリップが低いと感じる場合-”Real Road”のラバー設定を確認してください(advancedセッション設定)。デフォルトではWECではタイヤウォーマーを使用しません(ルマンは例外)、ただしタイヤウォーマーを使用する*ことで低グリップが解消されます。また、路面温度のチェックをしてください、これは気温とは異なります。
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*筆者注記:シングルモードではタイヤウォーマーの有無をDifficulty設定で変更できます。
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FFBの喪失-Settings>Contorolにある”Reset FFB”ボタンを設定し、必要な場面で使用してください
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*筆者注記:主にPC性能不足が原因とされています。スパなどコースが重い場合やルマンのフルグリッド(62台分の車両挙動計算)時は、特にPCの負荷が大きくなります。対戦台数を減らす、描画設定(ポストエフェクトなど)を下げるなど、各自の対策が必要とされています。
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Save and Load
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モーターマップ及び回生設定は、保存ファイルをロード後に変更できません。
UI
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サーバーを離脱した際、UIは稀に”dead state”でフリーズすることがありますが、CTDは発生しません-この場合、ユーザーは手動でアプリケーションを閉じ、再起動する必要があります。
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driveボタンを押しても稀にUIが消えないことがあります。この場合、ESCキーを2回押してください。
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翻訳
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翻訳ではUI内でのテキスト配置がおかしくなることがあります。
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いくつかの言語もしくはフレーズは、翻訳が正しくありません。
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いくつかのブレーズはさらなる見直しが必要となるでしょう。
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いくつかの言語もしくはフレーズでは、翻訳が不足しています。
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車両
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全般
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BoPは最終ではなく、サーキットにって見直しに見直しを繰り返すことになるでしょう。
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ABS*は完全に見直されており、このカテゴリ(LMGT3のみ)においてハンドリングに影響を及ぼすでしょう。
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トラクションコントロールを最高設定にすると最高速度に影響します。
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VR
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モーションブラーはVRでは完全に無効となっています。
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VRのメインメニューからリプレイをロードする場合、リプレイはVRミラーにのみ表示されます。