4月20日、谷間鯖では7年目の開催となるGTシリーズ「Super Tanima GT 2023」の開幕戦が岡山国際サーキットで行われ、今にも降り出しそうな曇り空の中でスタートした決勝では、両クラスともに上位陣が次々にポジションを入れ替える激闘を見せた。
GT500クラスでは最終盤の激闘を制したkurou62(No.1 MOLA)が、GT300クラスでは終盤はピット戦略で後続を引き離したyottuharada(No.25 Hoppy 25 Racing)が今季の開幕戦を制し、両クラスともに昨年のディフェンディングチャンピオンが開幕戦を制する形となった。
天候:曇り
路面:ドライ
気温/路面温度:スタート 19℃/39℃、フィニッシュ 19/38℃
GT500決勝:kurou62が開幕戦を制し2連勝
開幕戦には全10台が集結した岡山のGT500クラス決勝では、昨年も好結果を残しながら実はこれが自身初ポールポジションとなったSKYLINE-GTR32(No.22 RJN MotorSports)を先頭にレースをスタート。2番手はsatoruko(No.42 Repair America 42PRINT Racing)がkurouを捕らえると、後方ではnori21(No.21 Calpis Racing)とhirowiecki(No.100 Team Kunimitsu)がaplln(No.19 HKS SUPER OIL SC430)を捕らえるなど、ポジショニングやタイヤ戦略差がスタートに影響を及ぼした。
レース序盤はGTRとsatorukoのトップ争いが白熱。両車は互いにポジションを奪い合いながらレースを進めるも、11周目のヘアピンでsatorukoがオーバーシュートして接触。幸いにも両車にダメージはなかったようだが、3番手を走行していたkurouがその間隙を縫う形でトップに浮上した。
今年から4種類に増えた新タイヤに注目が集まったピット作業では、16周目に最も早くピットインしたsatorukoが左側交換を行うと、GTRは18周目に4輪交換を実施。その他の上位陣はおおよそ25周目までピットを伸ばし無交換戦略を行うなど、開幕戦のピット作業は陣営によって戦略が分かれる形となった。
28周目、それまで4位を走行していたnoriは全体でも最短のピット作業を行うと、前半はトップを快走していたkurouの前に戻りトップに浮上。完璧な仕事をこなしたCalpis陣営のピットには歓声が上がると共に、GT500のトップ争いはこの2台によるバトルへと変貌を遂げた。
両者は互いにポジションを入れ替えつつも一歩も譲らないバトルを展開すると、34周目の1コーナーで横に並んだkurouが2コーナーでnoriをオーバーテイク。最後もギリギリまで攻め切ったkurou62(No.1 MOLA)が昨年の最終戦から2連勝で開幕戦を勝利し、ディフェンディングチャンピオンとしての矜持を見せた。
久々の優勝には惜しくも届かなかったnori21(No.21 Calpis Racing)は、2021年9月のSUGO以来となる2位を獲得。3位には安定した走りでポジションを上げたaplln(No.19 HKS SUPER OIL SC430)が入り、開幕戦は3陣営が表彰台を分け合う形となった。
4位には一時はトップの1.4秒差にまで追い上げていたsatoruko(No.42 Repair America 42PRINT Racing)、この日のファステストラップを記録したSKYLINE-GTR32(No.22 RJN MotorSports)が5位。6位には2年ぶりのGT500復帰となったhirowiecki(No.100 Team Kunimitsu)となっている。
7位のsatosugar76(No.76 K-tunes Racing)と8位Unimeria(No.113 Princess Racing)は、レース全般を通したポジション争いを演じてレースを盛り上げると、Life_Escape_GDM(No.37 Lexus Team KeePer TOM'S)はレクサスバトルを制し9位。yashima(No.230 Team Trident)が10位となった。