デューン/砂の惑星 PART2 2024年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

 DUNE/デューン 砂の惑星 PART1 2021年

 

監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本 ジョン・スペイツ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ他
原作 フランク・ハーバート『デューン』
興行収入:5億ドル超(3/18時点)

キャスト
ポール・アトレイデス - ティモシー・シャラメ
チャニ        - ゼンデイヤ
レディ・ジェシカ   - レベッカ・ファーガソン
ガーニイ・ハレック  - ジョシュ・ブローリン
スティルガー     - ハビエル・バルデム

グロッス・ラッバーン・ハルコンネン - デイヴ・バウティスタ
ウラディミール・ハルコンネン男爵 - ステラン・スカルスガルド
フェイド=ラウサ・ハルコンネン - オースティン・バトラー
皇女イルーラン - フローレンス・ピュー
シャッダム4世 - クリストファー・ウォーケン
レディ・フェンリング - レア・セドゥ
ガイウス・ヘレン・モヒアム - シャーロット・ランプリング

予告編

 


感想
PART1の時にも書いたが1984年の「リンチ版」で基本内容は分かっているため、ストーリー展開としてはほぼ「想定内」
ただ尺はたっぷりあるので、フレメンの部族に入って次第に力を付けて行くポールが丁寧に描かれる。採掘車への攻撃で砲手のチャニが命令してポールがあたふたと装填するところが、力関係を表わしていていて微笑ましかった。
そんな中で母のジェシカはベネ・ゲセリットの教えをジワジワと浸透させていく。
ポールとチャニが次第に惹かれ合っていく様子は好ましい。
次第に力を付けて来たポールは、かつての師匠ガーニィとの再会で少しづつ変化して行く。ハルコンネンに対する復讐に燃えるガーニィは、アトレイデス家が残した核兵器まで見せて煽る。
この辺りからポールが微妙に変化して行く。決闘の儀式を経ずにスティルガーから当主の座を受け継ぐポール。
リンチ版ではポールの妹アリアは生まれており、ハルコンネン男爵も彼女が倒すが、このPART2では生まれてもいない。

 

そして一番の見せ場であるフェイドとの戦い。リンチ版ではあのロックスター「スティング」がキレっキレの演技を披露し、その記憶が強すぎて今回のオースティン・バトラーがイマイチピンと来なかった。逆にポールは二度も刺されてるし・・・
もうちょっとカリスマ性を見せても良かったのでは?

 

リンチ版ではフェイドを倒してから、あれよあれよと思ううちに雨が降り出して「めでたし、メデタシ」と畳みかけたので、PART3でようやく真のDUNEが楽しめるのかな?
その予告はコチラ。

 

オマケ

1.「リンチ版」で活躍した音響兵器「ムアディブ」は今回出てこない。原作知らないから不用意なこと言えないけど「ちょっと物足りない・・・」

2.今だけ。リンチ版のフル・ムービーです。

 

あらすじ
帝国暦10191年。皇女イルーランによる、アラキスでの戦闘記述。ハルコンネンの決定した作戦は、警告も宣戦布告もなく始まり、朝にはアトレイデス家は滅びていた。目撃者はいない。


我が父 皇帝は無言。その夜を境に父は変わった・・・
私は、何もしなかった父を軽蔑した。レト侯爵を息子の様に愛していたのに。思い起こせば父は、常に力ある者に媚びていた。
そして、ハルコンネンの悪行はこれが初めてではなかった。
多くの秘密が隠されている。
その一番深い闇は、アトレイデス家の滅亡だ・・・

妹に語り掛けるポール。お前が生まれるまでに全てを正す時間がない。この世はあまりにも残酷すぎる・・・


フレメンの部族による襲撃に同行するポールと母ジェシカ。襲撃は成功したが、こんな奥まで敵が来た事に驚くスティルガー。
敵の体から水分を抽出する作業が行われる。
汚れた水だが冷却水にはなる、とスティルガー。
先導されてアジトに向かうポールとジェシカ。

アジトに落ち着くが、部族の者のポールに対する扱いが微妙。
話の内容を分析するポール。ベネ・ゲセリットの布教は浸透しており、僕は救世主と思われている。彼らを信じさせればスパイス製造を妨害出来る。皇帝を倒すにはそれしかない。
お父様は復讐など望まない、と言うジェシカ。

ジェシカに地下の水槽を見せるスティルガー。

3800万メガリットルの水。フレメンの者は渇きで死にかけても、ここの水は飲まないという。これを見せたのは、ジェシカがベネ・ゲセリットで予言を解せるから。
救世主リサーン・アル=ガイブの生みの親は教母になる。
我らの教母は今、死にかけている・・・
「私に教母を継げというの?」「そうだ」
ポールが救世主だと信じているスティルガー。

ジェシカが拒めば、ポールもただのよそ者となる。

あんたにも価値はなくなる、と言ったスティルガー。

教母になるのは名誉なことでは?と話すポールに、生きるか死ぬかの選択を迫る様なものだと返す母。
チャニと話すポール。彼女自身は信じていないが、南の部族は救世主の到来を信じている。そしてスティルガーは南の出身。

砂虫(サンドワーム)の子供を掴んだ男。それを水の中に沈めると苦しんだあげく絶命。その口に押し込んだ管から青い水が少量出る。これが「命の水」男が飲めば必ず死ぬ。女でも危ない。
教母との儀式の中で、命の水を飲まされるジェシカ。
しばらく苦しみ抜いたが、回復した。
皆に暴露するポール。「奇跡なんかじゃない」母は訓練を受けている。毒物の解毒はベネ・ゲセリットの得意技。
僕がここに来たのは手を組み戦うため。それが願いだ。

母に妹の様子を訊くポール。兄を信じていると話しかけている。
あと一歩を踏み出せばあなたはクウィサッツ・ハデラックになれる、私がした様に命の水を飲みなさい。それで心が開かれる。


仲間になるための儀式として、テントと食料を与えられて砂漠に出されるポール。砂漠の悪霊には耳を貸すな、とスティルガー。
 

砂虫よけの歩きをするポール。
「酔ったトカゲの砂歩きね」と声をかけるチャニ。
あんたが夏までもつと思ってるのは私だけ、と話すチャニ。
みんなは1週間もたないと見てる・・・
砂漠で生き抜くには導風機を学ぶところから、と教えるチャニ。

お腹の娘に話しかけるジェシカ。あなたのお兄さんを守る。
全てのフレメンに予言を信じさせる(改宗)まず弱い者から。

スパイス採掘車への攻撃。チャニがランチャー手でポールが装填。危機を躱しながら成果を上げる。

戦いの合い間に話す二人。

戦い方の師匠がいた。友人でもあった。父と共に虐殺された。
我が家とハルコンネン家の間には、何世紀もの戦いの歴史がある。奴らの習慣から思考法まで全て分かっている。
一方で君たちは砂漠の全てを知っている。
共に力を合わせれば、この星は君らの手に戻って来る。

「それで、俺たちにどうしろと?」と訊くスティルガーは、あなたならどうします?と訊かれ北を攻めると答えた。
敵の本拠地だ、と言うチャニ。
スティルガーはポールに「ウスール」の名を与える。加えて戦士の名を、と言われ砂漠で良く見るネズミの事を口にするポール。「ムアディブは砂漠の賢者だ」と言うスティルガー。
「これからは我らの兄弟、ポール・ムアディブ・ウスールだ!」

チャニと語らうポール。息を飲む夕暮れの風景。
故郷の星の事を訊かれ、泳いだ事を話すと「信じない!」
君の隠し名は?と訊くポール。「シハヤ」だという。意味は「砂漠の春」予言から来ているというが自分は嫌いだと言った。
じゃ、ずっとチャニと呼ぼう、と返すポール。
「教えてくれないかな?」「ワーム乗り?」フレメンしか乗れないと言うチャニ。「なったよ」「名前だけ、血は変わらない」
みんなと同じ様に生きたいと言うポールに
「フレメンになれるかも知れない。私が導いたげる・・・」


ラッバーンに、スパイス生産量を最大にしろと言った筈だと叱責するハルコンネン男爵。しくじればどうなるか分かるか?
皇帝にスパイス採掘権を取り上げられる。もっと締めてかかれ。


うなされていたポールに声をかけるチャニ。僕は南にいた。
何百万もの人が飢えて死んで行く・・・
 

ワーム乗りに挑戦するポール。スティルガーが、自ら調整したサンパーを渡す。落ち着いてやれ。シャイ=フルード(サンドワームのこと)が決めてくれる・・・
サンパーをセットして待つポール。だが出て来たのは超特大のサンドワーム。デカすぎる!、とポールを止めるスティルガーだが、鎌を持って走り出すポール。そして砂丘から飛び乗った。
砂煙が晴れると、そこにワームを乗りこなしているポールが。
皆の歓声が上がる。

 

教母となった母ジェシカが、南へ行く準備を始めていた。
「クウィサッツ・ハデラックは南で生まれるのです・・・」
悪いことが起きる、と南には行こうとしないポールは見送る。
 

ポールは戦いの中で次第に存在感を増し、信頼を得て行った。
また南でもジェシカは、拡大した能力で人心を把握して行く。

ハルコンネン男爵は、アラキスの統治を甥ラッバーンからその弟フェイドに任命しようと考える。
フェイドが、闘技場でアトレイデスの生き残りの兵士3名と戦う試合が組まれる。普段なら薬で弱らせた相手だが、1人が打たれてなかった。苦戦しつつも撃退したフェイドに称賛を送る男爵。


その後フェイドはベネ・ゲセリットのレディ・フェンリングから「ゴム・ジャッバール」の儀式を受ける。それをやり遂げたフェイド。彼の子を宿すことに成功したレディ・フェンリング。
フェイドは残忍な殺戮を行い、北のフレメン領土を次々に制圧。



ある時、スパイスの密輸業者を襲撃したポールたち。

その中の1人がヘルメットを脱いだのを見て驚くポール。

先の戦闘で死んだと思っていた、剣の師範ガーニィだった。

ガーニィはハルコンネンへの復讐に燃え、アトレイデス家が密かに保有していた核爆弾の場所を教える。

だがこれを使えば星は壊滅する。悩むポール。
 

フェイドの攻撃によりポールたちは、サンドワームに乗って南部への移動を余儀なくされる。
ポールは母が見通した通り、命の水を飲むことになった。

だが昏睡状態となり、命の危険が迫る。

それを助けようとしたチャニが、言い伝えにあった様に自分の涙を命の水に混ぜてポールに飲ませた。

目を覚ますポール。
過去、未来が見通せる様になったポールは、母がハルコンネン男爵の娘だったことを知る。母自身も命の水を飲んでから知った。

南部に集まったフレメンの代表者。

当主を決めるにはスティルガーと決闘させるしかない。だがポールは、その場にいた若者の今までの生い立ちを全て言い当て、自らがリサーン・アル=ガイブだと宣言。歓声で応える皆。



ポールの対決姿勢を知り、皇帝シャッダム4世は娘のイルーラン、教母ガイウスを同行させ、精鋭部隊サーダカーと共にアラキスに降り立った。ハルコンネン家を咎める皇帝。

それを見るポール。


ポールが率いるフレメン軍はサンドワームにより敵兵を制圧。

 

ポールは父の仇 ハルコンネン男爵を殺し、皇帝に王位継承とイルーランとの結婚を要求する。
拒めば核爆弾でアラキスを破壊する・・・
その言葉にショックを受けるチャニ。


古式に則り決闘を行うことに。
互いに代理を出しても良いがポールが出る。相手はフェイド。
劣勢となり脇腹と肩を刺されるポール。


だが激闘の末、フェイドの胸に剣を深々と刺したポール。
フェイドは絶命。
イルーランは、父の助命を条件にポールとの結婚を受け入れる。
だが帝国を支配する大領主連合は、ポールの即位を認めない。
彼らと戦うため、フレメンに進軍を命じるポール。

一方チャニはポールから離れ、サンドワームに乗って去った。