NHKスペシャル 混迷の世紀「灼熱地球の恐怖 ~ウクライナ侵攻 もう一つの危機~」2/5放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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NHKスペシャル 混迷の世紀 第7回
「灼熱地球の恐怖 ~ウクライナ侵攻 もう一つの危機~」

2/5放送

感想
遠く離れているせいかウクライナ問題を、そこまで自分ごととして捉えていなかった。
だが、たたでさえ世界が足並みを揃えなくてはならない「脱炭素」がここまでボロボロになっているという現実。
それにもっとショックなのは、太陽電池シェアの8割を中国に握られているということ。
ウクライナを起点として、世界がドミノ倒しのようにコケて行く姿を見る事になるのか・・・


内容
ロシアがウクライナに侵攻してもうすぐ一年。
世界で行って来た「脱炭素社会」への動きに影を落としている。
石炭が世界各国で大量に使われる様になった。

原子力政策にも変化→利用への回帰。

南アフリカ共和国のカニエ鉱山。昨年の石炭採掘量240万トン。(過去最高)理由はロシアの天然ガス激減。
世界でのCO2排出は昨年、過去最高となった。

経営幹部の言葉「汚い、悪い、使うなと言われて来た。だがなくならない・・・」

ウクライナ侵攻は、エネルギー政策を変えた。
原発の再稼働。ドイツは法律を改正。イギリスは8基新設中。
日本も政策変換。フランスも原子力推進→出力調整が可能。
EU会議でも原子力への支持が広がる。

ロシアの永久凍土→CO2の23倍の温暖化係数であるメタンを多く取り込んでいる。シベリアに多く分布し、ロシア抜きで影響評価が出来ない(現地調査が出来なくなった)
フランスの研究者の入国難しい→計画中断
ここまでの中断は冷戦時代でもなかったという。
大きな不安定要素を抱える。

ロシアの侵攻が与える温暖化への影響
負のスパイラル(気候変動政策の停滞)
→食料不足、経済の悪化。
2021年合意では気温上昇1.5℃に抑える→目標達成困難
(超えたら元に戻せない)

資源を一国に依存する事のリスク
再生可能エネルギーにも暗い影(太陽光、風力)
再エネシェア(世界)中国は2021年28%→2027年38%
中国への依存に警鐘を鳴らす。
太陽光パネルの中国シェア80%(一極集中)
レアアース生産も中国に偏る。

重要物資の脱中国を模索→容易ではない
米アイダホ州。アンチモンの埋蔵あり→4年後生産開始の計画
住民から懸念の声(環境保護団体)
採掘場そばの河川はサーモンの生息地。

「共感」がキーワード
同じ世界秩序の中で生きているという感覚がない。
途上国の訴えに耳を傾けるべき。
気候変動は、多くの問題に絡んでいる。
世界は地球を抜きにしては存続出来ない。

戦争は目の前の危機
温暖化は将来の危機
 

 

 

今日の一曲
Special To Me - Bobby Caldwell