007 / 慰めの報酬 2008年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

原題: Quantum of Solace

監督     マーク・フォースター
脚本     ジョシュア・ゼトゥマー、ポール・ハギス
原作     イアン・フレミング
主題歌  アナザー・ウェイ・トゥ・ダイ
     アリシア・キーズ、ジャック・ホワイト


キャスト
ジェームズ・ボンド ダニエル・クレイグ
カミーユ・モンテス オルガ・キュリレンコ
ドミニク・グリーン マチュー・アマルリック
M         ジュディ・デンチ
ルネ・マティス   ジャンカルロ・ジャンニーニ

ストロベリー・フィールズ  ジェマ・アータートン
フィリックス・ライター     ジェフリー・ライト
グレッグ・ビーム              デヴィッド・ハーバー
ミスター・ホワイト           イェスパー・クリステンセン
エルヴィス           アナトール・トーブマン
ビル・タナー        ロリー・キニア
メドラーノ将軍                ホアキン・コシオ
カルロス大佐   フェルナンド・ギーエン・クエルボ
ミッチェル      グレン・フォスター
ユーセフ         サイモン・カシアニデス
スレイト         ニール・ジャクソン

予告編


感想
ダニクレ・ボンドの2作目。前作の直後から物語が始まる。
今回の舞台は、資源はあるものの貧しい国ボリビア。実在の国で、実際政情不安によりクーデターが起こり易い。
元々は捕らえたホワイトを逃がした事がきっかけで、環境団体CEOのグリーンを追うことになる。
今回のボンドガールはオルガ・キュリレンコ。いかにも南米系の雰囲気だが、ウクライナ出身だという。彼女「オブリビオン」にも出ていたらしい(カプセルの中の女性)

ストーリーは、ボリビアを救うという名目の環境保護団体が、実はクーデターの資金調達を担っており、それが成就した時には利権を得る前提で画策。その企みにアメリカ、イギリスも噛んでいるという「ゲス」な設定。
でもスパイ映画にそこまでの社会派設定が必要か?
内容もひねり過ぎで、一度観ただけでは頭に入って来ない。
今回再レビューにあたり、各レビューサイトを巡回してようやく内容が把握出来た(お疲れ♪)


あらすじ
前作のラスト。ヴェスパーの残した情報でミスター・ホワイトを確保したボンド。彼の護送の途中で組織の車に追われる。

激闘の末敵を倒し、古都シエーナのMI6アジトで待つMにホワイトを連行したボンド。
ヴェスパーが守ろうとした恋人が死体で発見されたが、DNA鑑定では別人。その件も含め尋問を受けるホワイトだが余裕の表情。

尋問に加わっていた諜報員のミッチェルが、突然Mに向かって発砲。混乱の中、ボンドはミッチェルを追う。

激しい格闘の末、ミッチェルを殺してしまったボンド。
アジトに戻ってみるとホワイトに逃げられていた。叱責するM。
ミッチェルの自宅から見つかった紙幣から、カギを握るエドムンド・スレイトに辿り着き、それを追ってハイチに向かうボンド。

だがそこで、またしても相手のスレイトを殺してしまうボンド。
そこへスレイトを訪ねて来たカミーユ。

彼女はスレイトと何らかの取引きをする筈だったが、ボンドが彼でないと見破り逃げる。
彼女にGPSを仕込んでいたボンドはあとを追う。
港に着いたカミーユは恋人のグリーンに会い、自分を殺そうとした事を非難するが、それには構わずメドラーノ将軍を紹介するグリーン。彼の船に乗り込むカミーユ。

グリーンは彼女を将軍に売り渡していた。
カミーユが拉致されたと思ったボンドは、その船をボートで追いかけ、彼女を救い出す。だがそれを要らない事と怒る彼女。
実はメドラーノ将軍には自分から近づいたのだという。

追跡を何とか振り切り、Mに連絡してグリーンの事を調べてもらうボンド。彼はドミニク・グリーン。環境保護を行う慈善団体「グリーン・プラネット」のCEOだった。だがその裏でボリビアの天然資源の採掘利権を得るため、同国トップであるメドラーノ将軍が計画するクーデターを支援していた。
一方グリーンは飛行場でCIAの南米支局長グレッグ・ビームと、その部下フィリックス・ライターと会う。それは新政権が米国に、資源の採掘権を貸与する取引をするため。
更に、本件にはイギリスの特命大使G・ヘインズや、大臣級の者も関わっている。

オーストリアのオペラ劇場で、グリーンが密談するという情報を得て向かうボンド。そこでグリーンの部下と銃撃戦になるが、英大使付きの護衛を殺してしまい、Mから戻るよう命令される。
その命令を無視して、かつてル・シッフルの仲間だったルネ・マティスに協力を求めたボンド。

彼に協力してボリビア行きを決めるマティス。

だがボリビアの空港で、Mから派遣された領事館職員のストロベリー・フィールズに捕まるボンド。翌日にはMI6本部だと言う。
その夜、マティスが手配した招待状を持ち、監視役のストロベリーと共にグリーン・プラネットのパーティーに行くボンド。
そこで語られる「ティエラ計画」が地球を蘇らせるという。

グリーンとの接触を図るボンドだが、先回りしたカミーユ。
殺されそうになった彼女を救い、会場から脱出するボンド。
だが警察トップのカルロス大佐もグリーンの仲間であり、マティスが殺された。


翌日飛行機をチャーターして、カミーユが知っているという「ティエラ計画」が行われる「不毛の地」へ向かうボンド。
だがその事が敵に知られ、戦闘機やヘリの攻撃を受ける。

辛くも脱出した二人は歩くうち、互いの話をする。

カミーユはボリビアの諜報部員だった。狙いはグリーンではなくメドラーノ将軍。父母、姉を殺された。
ボンドもヴェスパーの事を話す。
いくつもある陥没穴の中に入った二人は、そこにある地下湖を発見。グリーンの目的は石油ではなく水。
ダムを建設して水をせきとめ、水不足を起こす計画。
水不足に苦しむ国を支配出来る。


ホテルに戻ったボンドは、そこでMとCIA職員に会う。

奥の寝室に行くとストロベリーが重油まみれで殺されていた。

停職処分を伝えられ、CIAに連行されるボンドだが、スキを見て撃退し脱出。

カミーユと合流し、フィリックスを呼び出すボンド。
今回の件について、批判の心は持つものの「世の中、ギブアンドテイクさ」と言うフィリックス。

だがグリーンがメドラーノにクーデター資金を渡す場所(ラ・デュナス・ホテル)を教えた。

手下を連れ「ラ・デュナス・ホテル」でカルロス大佐に金を渡すグリーン。大佐はそれを持って立ち去った。
その後メドラーノ将軍と契約を交わすグリーン。

土地売却書類と、もう一つは水資源の60%を組織のものとした上、国の公共団体とする書類。後者の書類へのサインを渋る将軍に「代わりはすぐ見つかる」と脅すグリーン。
サインして金を受け取り、部屋に戻る将軍。
車に戻ったカルロス大佐を銃撃するボンド。それを合図にカミーユも将軍の部屋の護衛に攻撃を仕掛ける。
車の爆発の余波でホテルのガス設備に引火し爆発・炎上。
その中でボンドはグリーン、カミーユは将軍と死闘を続ける。
将軍を射殺したカミーユだが、炎の中で動けない。

彼女を辛くも救い出したボンド。一方殺されるのを免れたグリーンだが、組織の情報を聞き出すボンド。

引き換えに命は取らない・・・
砂漠の真ん中に、エンジンオイル一本残してグリーンを置き去りにしたボンド。

カミーユと別れたボンドはロシア・カザンに向かった。

カナダ情報局員コリーヌと一緒にいる男。

それがヴェスパーの元恋人だった。コリーヌはヴェスパーと同じペンダントをプレゼントされていた。
ボンドはその男を殺さず、MI6に引き渡した。
外で待っていたMは、死んだグリーンが頭を撃たれ、胃にエンジンオイルがあったと告げた。
Mと別れ、ヴェスパーの形見のネックレスを捨てるボンド。