007/トゥモロー・ネバー・ダイ 1997年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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原題: Tomorrow Never Dies


監督    ロジャー・スポティスウッド
脚本    ブルース・フィアスティン
原作    イアン・フレミング
音楽    デヴィッド・アーノルド
主題歌    「トゥモロー・ネヴァー・ダイ」シェリル・クロウ
ラジオの洋楽番組でも聴いたことがない・・・

興行収入 3.33億ドル

キャスト
ジェームズ・ボンド           ピアース・ブロスナン
エリオット・カーヴァー      ジョナサン・プライス
ウェイ・リン                     ミシェール・ヨー
パリス・カーヴァー          テリー・ハッチャー
ヘンリー・グプタ             リッキー・ジェイ
ローバック                 ジョフレー・パーマー
M                             ジュディ・デンチ
マネーペニー               サマンサ・ボンド
Q                           デスモンド・リュウェリン
スタンパー                ゲッツ・オットー
カウフマン                  ヴィンセント・スキャベリ
ジャック・ウェイド        ジョー・ドン・ベイカー

感想
今回のネタは「メディア」 国家間の戦争をプロデュースしてその報道で儲けようというもの。ある意味究極の「ヤラセ」だが一時期のTV番組を思うと、やりそうな局も思い当たる。
ピアースボンドも二作目でこなれて来て、パリスとの絡みなんかスマートさが際立つ。
そして、中国エージェント・リンとのコラボがまたいい。手錠で繋がれバイクで逃げるところで、一体運転出来るのかとハラハラしてたらリンが、左のハンドルを持ってクラッチを担当。

ボンドは右手でアクセル。それで何とか乗りこなす。それでも厳しくなって今度はリンがボンドの前に向かって抱き付く。

そしてボンドが両手を使えるようになった。
一連の流れは、よほどキチンと練ったのだろう。改めて観ると感嘆する。このバイクシーンだげでも「お腹いっぱい」

ティモシー・ダルトン版は本人の意向もあって2作で終わったが、このピアース版が「いける!」と思わせる出来だと思う。


あらすじ
ロシア国境付近の武器密売現場。「ホワイト・ナイト」のコード名で潜入していたボンドが取引現場の映像をMI6に送信。大量の兵器とテロリスト ヘンリー・グプタの姿もあった。
英国海軍として、ロシア側の許可を得て巡航ミサイル攻撃を実施。だが映像には核魚雷を積んだ戦闘機も映っていた。
爆破すれば核汚染で大参事になる。途中でのミサイル爆破は間に合わず。
ボンドには退避命令が出るが、それを無視したボンドは対象の戦闘機を奪い発進。

攻撃を仕掛けて来た戦闘機を撃破し核魚雷を守ったボンド。


南シナ海を航行中の英国海軍巡洋艦「デヴォンジャー」に対して中国軍のミグ2機が領空侵犯だと警告。だが船の側ではその事実はない。
その海域に潜むステルス艦が「シードリル」でデヴォンジャーを攻撃。

 

ドリルで船底に穴を開けて侵入する。同時にステルス艦によりミグが撃墜された。デヴォンジャーに乗り込んだステルス艦クルーは中国製の銃で乗組員全員を射殺。
沈没した艦から巡航ミサイルを奪うステルス艦の一味。

ステルス艦に指令を出していたのはドイツハンブルクに本社があるカーヴァー・メディア・グループ本社。先のテロリスト グプタが衛星を使って妨害電波を出しGPSを狂わせていた。
全てはグループ総帥のエリオット・カーヴァーの企み。

わざと国家間の紛争を起こさせて独占中継するのが目的。

Mに呼び出されたボンド。海軍は報復を進めようとするが、領海侵犯の原因も不明であり、48時間の猶予を求めるM。
一方英国新聞「トゥモロー」が今回事件の詳細報道を行っており、事前に掌握していた可能性があった。

ハンブルクで行われるカーヴァーのパーティーに出席するボンド。

カーヴァーの妻パリスとかつて関係があったボンド。

パリスから情報を得たボンドはカーヴァーの経営する新聞社「トゥモロー」に潜入して、GPSを狂わせた妨害の秘密を知る。
一方中国も公安の委員ウェイ・リンを新華社通信の記者として送り込んでいた。

ホテルの部屋でパリスが死んでいるのを見つけるボンド。

彼女を殺したカウフマンが、心中に見せようと銃で狙っていた。二人の死亡報道が既に準備されている。

その危機を脱してカウフマンを倒すボンド。

カーヴァーの次の狙いを探るため、CIAのジャック・ウェイドの助けで沈没したデヴォンジャーを調べるボンド。巡航ミサイルが1機盗まれていた。その現場でリンに出くわすボンド。
だがそこで二人ともカーヴァーの部下に捕えられる。

サイゴンにあるカーヴァーの支社に連れて来られたボンドとリン。中国のチャン将軍と通じているカーヴァーは、政権を取らせる事と引き換えに中国国内での放映権独占を約束させていた。
それぞれを手錠で繋がれていたボンドとリンだが、カーヴァーが中座した後、協力して部下を撃退し、サイゴンの町に脱出。
手錠で繋がったままバイクで逃げ回る二人。

追撃を振り切ってリンのアジトに滑り込むボンド。リンとはそこで別れる。


英国防省は中国に向けて艦隊を出動させ、緊張が高まっていた。
ボンドからの報告を受け、国防大臣に真相を話し戦闘を未然に防いだM。
だが奪ったステルス艦に巡航ミサイルがあり、カーヴァーはそれで北京を攻撃して紛争勃発のきっかけにしようとしていた。


その阻止に向かうボンドとリンは、ステルス艦に潜入して時限爆弾を仕掛ける。

一方ミサイルの発射シーケンスを発動させたカーヴァーと戦うボンド、セットされていた「シードリル」の前に彼を押し出す。

リンがカウフマンの弟子のスタンパーに捕えられる。

 

鎖で巻いたリンを海に落としたスタンパー。

巡航ミサイルに爆薬を仕掛けたボンドはスタンパーと対決し、彼をミサイルと台座の間に挟んでリンの救出に向かう。
溺死寸前のリンに口移しで空気を吸わせ、鎖を外して浮上するボンド。
 

ステルス艦は爆発でステルス機能を失い、それによって英艦隊が総攻撃。
リンと共に脱出するボンド。