フレンチ・コネクション 1971年 アメリカ (再レビュー) | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

フレンチ・コネクション2はこちら

 

監督 ウィリアム・フリードキン
脚本 アーネスト・タイディマン
原作 ロビン・ムーア

 

キャスト
ジミー・ドイル(ポパイ)     ジーン・ハックマン
バディ・ルッソ              ロイ・シャイダー
アラン・シャルニエ       フェルナンド・レイ 
サルバトーレ・ボカ           トニー・ロビアンコ
アンリ・デブロー              フレデリック・ド・パスカル
ピエール・ニコリ              マルセル・ボズフィ
ウォルト・シモンソン         エディ・イーガン
ビル・クライン                  ソニー・グロッソ
ビル・マルダリッグ           ビル・ヒックマン
アンジー・ボカ                アーリーン・ファーバー
ジョエル・ワインストック  ハロルド・ゲイリー

 

予告編

 

感想
NHKのBSプレミアムで、最近1と2が連続放送された。
記憶していたのはドイルが地下鉄でシャルニエに撒かれるとこ、電車を車で追うとこ、車をバラすとこぐらいか。

港の改造について意見を言うシャルニエは、引退した実業家といったところか。アメリカ行きを前に愛人からコートをプレゼントされている。

 

序盤はほとんど内容が判らず、中盤からようやく輪郭が掴めて来るというのがまたいい。
車についても、バラバラにされる茶のリンカーンが、実は最初から出ていたというのは、二回目を観て判って来る。

 

実話をベースにしているので、地味と言えば地味だが、いかにも本格派のバディもの。ジーン・ハックマンは「ポセイドン・アドベンチャー」の神父よりは、やんちゃなこっちの方がスキ。

あれだけメチャクチャなバラし方したのが、あんなに完璧に治る筈はないが・・・・・
隠し場所のロッカーパネルはすっかり忘れていたが、ここは車の基本構造となる部分。今の車では一度にロボットで作るので、フタを外す様な形態ではない。
このリンカーン・コンチネンタル、トランクの蓋がそのままスペアタイヤの輪郭という独特なスタイリングで、自分としてはアメ車の中ではかなり好き。

 

ドイルがシャルニエを追ってそのまま終わる。
何とも中途半端な終わり方だが、これが続編で生きて来る。

 


あらすじ
マルセイユ。髭の男が茶のリンカーン・コンチネンタル(ナンバー18 LU13)で立ち去るのを見送る刑事。

その後も見張りを続けるが、自宅近くで暗殺者に殺される刑事。
ブルックリン。サンタ姿のドイルは、建物から逃げ出す男を追うルッソと共に走り出す。捕まえてヤクの卸元を聞き出す。二人はニューヨーク市警の薬物対策課。麻薬ルートのコネクションを追っている。

 

非番時にナイトクラブで飲むドイルとルッソ。

 

奥のボックスで札ビラを切る若い男に目をつける。

その周囲には麻薬ディーラー、マフィアの幹部たち。
女を連れて帰る若い男を尾行する二人。

着いたのはイタリア人街のレストラン「サルとアンジーの店」。
新聞に挟んで何かやりとりをしている。男はサルバトーレ・ボカ。

強盗をしたが有罪を免れた。女房はアンジー。
サルを監視するドイルとルッソ。

 

髭の男シャルニエと話す殺し屋のニコリ。金に困っている俳優 アンリ・デブローの利用を相談。アンリが来て仕事を了承。

サルを尾行するうちにメキシコルートの元締めだったジョエル・ワインストックとの接触を知る二人。
ウォード島に行ったサルを見送るドイル(弟に会いに行った?)。

 

バーにガサ入れする二人。皆を足止めしてテーブルの下から麻薬を回収。店に居たアフロの男をトイレに連れ込む。

潜入捜査官。今週あたりヘロイン入荷の噂。
「どこがいい?」の問いに顔を指さすアフロ。

殴るドイル。バレないための細工。

上司に調べさせてくれと頼むドイル。ワインストックを落とす。

相手は大物だと警告する上司。ツッソも援護。
今市場は品薄。盗聴の申請を裁判所に出すことを決める上司。

 

ニューヨーク入りしたアンリに対する取材。

なぜ船で?の問いに「海の上でゆっくりしたくて」
船からクレーンで降ろされる茶のリンカーン。

それを見送るフェルナンドとアンリ。

60日間の盗聴許可令状がおりる。作戦に参加する財務省の二人のうちの一人マルデリックが、かつてドイルのせいで警官が死んだ事を問題にしていた。モメるなと宥める上司。

 

明け方バーから出て帰宅するドイル。

途中で自転車の娘の尻に目が行く。
ドイルのアパートを訪れるルッソ。女を連れ込んでいたドイル。

手錠プレイ。令状が出た事を伝えるルッソ。

マルデリックとクラインの参加に「邪魔だ」

 

廃車センターで車を物色するシャルニエ。

42-399の車を落札した男を確認。

盗聴するドイルたち。水曜10時にサルがフランス人と会う。
尾行するドイルたち。どうせ雑魚だ、と言う後部座席のマルデリックにイラつくドイル。
渋滞でサルの車を見失った。

クラインに電話をして尾行の継続を指示するドイル。
皆が入れ替わってサルを尾行。「ルーズベルト・ホテル」の前で挨拶するシャルニエ、アンリとサル。
サルと別れたシャルニエ、アンリを追うドイル。

 

高級レストランで食事をするシャルニエら。

寒い中監視を続けるドイルにルッソがピザとコーヒーを差し入れ。

冷えたコーヒーを下水に捨てるドイル。
食後、店の前で別れた二人。

ドイルはシャルニエを追い、ルッソはアンリ。
「ウエストベリー・ホテル」に入るシャルニエ。6階で降りる。

車のルッソとマルデリックに合流するドイル。

髭はただ者じゃない。6階なのに4階で降りた。尾行を感づかれた。
茶々を出すマルデリックに「黙らないと一発食らわすぞ」

 

測定器で麻薬の純度を確認する男。見守るサルとワインストック。フェルナンドから渡されたサンプル。純度89%。50万ドルの価値がある。60キロある。7倍に薄めて末端価格3200万ドル。
取引きをあせるサルに、慎重に行動しろとワインストック。

 

ホテルから外出するシャルニエを尾行するドイル。
店で撒かれるが、何とか傘と帽子の目印で追い続ける。
地下鉄に乗るシャルニエ。続いて車両に入るドイルだがシャルニエが降りる。ドイルも続いた。
そして次の電車を待つ間に張り込みをしているマルデリックに電話。

ホテルから出た事を知らなかった。
動きを見せるシャルニエにあわてて電話を切る。
次の電車が来てまた乗り込むシャルニエ。ドイルも続く。
ドアが閉まる寸前、傘の柄を挟み再びドアを開けさせたシャルニエは一旦外へ出るが、続いてドイルが出た瞬間に戻る。戻り遅れるドイル。
窓を叩くドイルに手で「バイバイ」のシャルニエ。

 

シャルニエにワシントンへ呼び出されるサル。尾行するクライン。
取引きまで数日待ってくれと言うサルに「今週末までだ」

 

アンリと合流するシャルニエ。「手ごわいのがいる」の言葉に「始末する」とアンリ。

ハイウェイで交通事故。監視の関係者が死んだ。

お前は二ケ月を無駄にした、と上司。ドイルの特殊任務が解かれた。
自宅に帰る途中、ビルの屋上から狙撃されるドイル。主婦が巻き添えで撃たれた。
屋上に行くと残されたライフィルと薬莢。

逃げて行くアンリを見つけ後を追うドイル。
高架の電車に乗って逃げたアンリ。
車を止めて、それで電車を追うドイル。壮絶な追跡。


電車では車掌が怪しんでアンリを追う。
追い詰められて車掌を撃ったアンリは、先頭車両の運転室に入り、運転手に次駅で止まるなと命令。
駅に上がるドイルだが、電車は全速で過ぎる。再び追跡。
停まらなかった事で、乗客が運転席に殺到。客を撃ち殺すアンリ。

運転士はショックで気を失い電車は暴走。
停止車両に激突して止まった電車。

追い付いたドイルが見上げるとアンリが出て来た。
逃げようとするアンリを射殺するドイル。

 

サルを尾行するルッソ。

だが地下の貸し駐車場でサルとばったり出会う。

 

係員から車を受け取って出るサル。茶のリンカーン。

合流して追跡するドイルたち。
街外れに車を止めて立ち去るサル。中には女房。

「ヤクはあの中だ」 徹夜で張り込み。

怪しい車がリンカーンのそばで止まり、また去って行く。

 

同じ車が三度目に通った時、車から降りる数人がリンカーンに向かう。パトカーで取り囲み検挙。だがチンケなタイヤ泥。

押収したリンカーンに必ずブツがあると言うドイル。
持ち込まれた車体をバラし始める。

シート、フロアマット、ダッシュボードも外すが何も出ない。

ジャッキアップしてオイルパンも開ける・・・

 

担当者もサジを投げる中、車を受け取りに来たアンリ。

国際問題になるとすごむ。
車の重量を聞くルッソ。ここに来た時は2175kg。仕様書では2121kg。

54キロ重い。マルセイユの積み込み時で既に54キロ重い。
整備担当が「残りはロッカーパネルだけだ」
化粧板を外し、パネルの溶接を電動タガネで外すとヘロインの包みが出て来た。

 

ルッソがアンリの元へ出向いて車が見つかったと報告。

そして案内する。
「傷ひとつない、完璧な状態ですよ」

 

アンリを呼び出すシャルニエ。

だがアンリは降りると言って手を引いた。
自らリンカーンを運転してウォード島に向かうシャルニエ。

現場で待ち構える関係者たち。
ロッカーパネルが開かれヤクの袋が出される。純度を確認する男。
契約成立し、50万ドルが支払われる。
金は以前廃車センターで競り落とされた42-399の車のロッカーパネルに入れられた。

取引きが終わり、島から出るシャルニエ。一本道の先にパトカーの集団。ドイルが手をバイバイした。


慌てて引き返すシャルニエ。関係者は一網打尽。
一人だけ別行動で逃げたシャルニエ。サルを射殺するルッソ。

 

廃屋の中に入ってシャルニエを追うドイル。続いてルッソも合流。
だが追い詰めたと思ってドイルが数発撃った相手はマルデリック。

死んでいた。
それには構わず「やつがいる、トドメを刺す」とドイルは廃屋の先へ走る。


ジョエル・ワインストック  証拠不十分で釈放
アンジー・ボカ        微罪で執行猶予
ルー・ボカ           共同謀議と麻薬所持で有罪後に減刑
アンリ・デブロー       共同謀議で有罪 懲役4年
アラン・シャルニエ     逮捕を逃れてフランス在住

ドイルとルッソ両刑事は麻薬局から移動。後に復帰した


注)
冒頭の「 コパカバーナ」のシーンではブレイク前のザ・スリー・ディグリーズが登場し、"Everybody Gets To Go The Moon"(ジム・ウェッブの作品)を歌う。