NHKスペシャル 見えない“貧困”~未来を奪われる子どもたち~ 2/12放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

番組紹介
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170212

番組詳細
https://tvtopic.goo.ne.jp/program/nhk/1009/1036211/


今、子供たちに広がる見えない貧困。
1/18に大阪で行われた実態調査(全市町村の小5生、中2生とその家庭5万世帯)。収入が中央値の半分以下の世帯(困窮度1)は12.3%(四人家族で年収244万相当)
調べたのは「剥奪指標」。200の質問より抽出。

 

指標の例(%)
                                困窮度1  標準世帯 
医療機関への受診が出来なかった         7.7    0.6
学校から帰っても親がいない         50.1    37.7
家族旅行が出来なかった           46.2   7.8
塾に通わせられなかった             35.7   3.6
誕生日、学校行事に参加出来ない    標準世帯の10倍以上
子供に新しい服等が買ってやれない   27.6   2.3
スマホがある                       61.5   27.6
ゲーム、TVがある                   標準世帯と同等
知識を深める「本」がない             29     16.8
運動用具がない                   28.3   19.1

 

スマホは困窮家庭の連絡手段として必須。ゲーム、TV等はあるので、表面上困窮度が把握し難い。

 

スタジオトーク
高橋みなみ:自分も母子家庭だったので、自分ながらに我慢を覚えてしまった。
           
東京都大田区での調査。小5生とその保護者を対象にしたもの(3500世帯)。

                               要支援世帯  標準世帯  
頑張っても報われると思わない        23.7      16.4
自分は価値がある人間と思えない    50

 

千葉県内の公立高校のアルバイト調査。アルバイトをしている生徒の55%が、進学費用の一部又は全部を自分で負担。奨学金を借りる生徒は二人に一人。
高3の真央さん。成績はトップクラス。父親は年金生活者。家のローン残があり母親はパート。奨学金を借りるため進路相談。だがその前に入学金78万が必要。教育ローンを借りる必要がある。真央さん:入るのは出来るけど「しんどい」。

教員:勉強に専念すべき時に、心苦しい。

 

スタジオトーク
子供の貧困の放置は進学率低下、非正規雇用増加を招き、40兆を超える損失。
高橋みなみ:世間や国は、目に見えるものは助けるが、声を上げられない人の救済が重要。子供が子供として生きる権利、親は親として生きる権利。それを守るのが国。

 

感想
今の子供たちが抱える問題を知って、本当に驚いた。
特にかわいそうなのは真央さん。定年後まで残る住宅ローンなんか組むのがそもそもダメ親。子供が建物の犠牲になっていいわけがない。
奨学金についても、国がやっている割に、返済の要求など、かなりえげつない事をやるとも聞いている。

 

それにしても高橋みなみ。AKB48のリーダーとして、かなり鼻についた時期もあり、トーク番組でのバカ過ぎるリアクションも、本当に嫌いだった。だが母子家庭の環境で、彼女なりに家のため、芸能界に飛び込んだのだろう。リーダーだった時の、あの迫力のバックボーンを見た気がした。